三岐鉄道北勢線 近鉄270系電車
三岐鉄道北勢線には7編成24両の車両が在籍しており、日々の運用をこなしています。
全ての車両が高速化改造工事を受け、冷房化改造工事も進行中です。
現有形式は
270系
140系
200系
130系 で、270系は、電動車それ以外の車両は付随車で、各編成は電動車1両と付随車から組成されます。
阿下喜に向けて出発を待つ270系モ273。北勢線の編成は阿下喜寄りがモ、それ以外は付随車といった構成になっています。
編成のうち、モ273には冷房が無いため、運転士氏は暑いと感じられる方は2両目以降にお乗りくださいとアナウンスされていました。
270系は近鉄が1977年に導入した車両です。
2017/8/6 馬道
西桑名を出て次の馬道では272~172編成との交換がありました。線路幅の関係でATS機器は軌間外に設置されているため、車上子もそれに合わせて設置されています。
制御電動車モ270形として271~276の6両が、さらに制御車ク170形として171・172の2両が近畿車輛で製造されました。間接式制御器が搭載されたため、重連総括制御が可能になりました。編成は固定編成化されたため、両端駅での機回し作業も省略でき、北勢線の近代化に大きく貢献しました。
車体は機器を含めた軽量化を徹底させたため、762mm軌間の車両としては最長の15m級となり、全金属製の車体となりました。側窓は2段式ユニット窓として腰板の窓袋をなくし、客用扉はサイズこそ小さいものの両開き扉が採用されました。室内はロングシートで、冷房設置は見送られましたが、三菱電機製ラインフローファンが搭載されました。
台車は軽量化のため、プレス構造の側枠を採用し、揺れ枕を省略した軸ばね式台車、電動車KD-219、付随車219Aです。
主電動機は三菱電機MB-464AR(端子電圧750V時定格出力38kW)で、モ270形の各軸に吊かけ式で4基搭載されました。
制御器は三菱電機ABF電動カム軸式制御器です。ブレーキは新造当初中継弁付きのA動作弁によるAMA-R自動空気ブレーキが採用されていましたが、部品製造打ち切りに伴うA動作弁の保守困難などから、保安性向上を名目として1991年以降HSC電磁直通ブレーキへの換装工事が実施されました。
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B767-281様お早うございます。ナローゲージ、なかなか魅力的ですね。冷房改造も行われ、高速化もと営業努力がまた素晴らしい!良く使う世田谷線は便利ですが、いつも混んでいてしかもゆっくり。趣きはありますが、もう少し高速化してくれたらな、と思います。
投稿: 細井忠邦 | 2017年10月18日 (水) 06時12分
細井忠邦さま、おはようございます。
1900年代初めの軽便鉄道法施行で全国各地にナローゲージの軽便鉄道が敷かれましたが、その多くは廃止されたり、改軌されましたが、今もこうやってナローゲージが残されていることが素晴らしいですね。
それが人を呼び寄せる魅力にもなっているわけですが、ナローゲージならではのメリットもあれば、逆にナローゆえの大変さも結構あると思います。
お話の世田谷線はわたしも数年前、全車両撮影で数回訪問しましたが、最近またパンダ塗装の登場等で話題になっていますね。世田谷線の場合、ナローではありませんが、京王本線、都営新宿線、函館市電の3つと同じ、日本ではマイナーな馬車鉄道ゲージ1,372 mm (4 ft 6 in)ですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2017年10月18日 (水) 08時53分