京王井の頭線 その路線と3000系の時代 その6 伊予鉄道3000系
伊予鉄道株式会社は松山市に本社を置く、中予地方で鉄道、軌道、路線バス、貸切バス事業を展開する会社で、伊予鉄道会社として1887年に創立、民営鉄道としては日本で2番目の歴史を持つ老舗企業です。因みに最も古い民営鉄道会社は1885年設立の阪堺鉄道~南海電気鉄道です。
最初は松山の外港三津と松山を結ぶため、軌間762mmの軽便鉄道で1888年に開業しました。四国初の鉄道となりました。1892年には三津~高浜間延伸開業し、高浜線が全通しました。1893年には外側(現在の松山市)~平井河原が開業しました。その後、道後鉄道により、道後線、南予鉄道により、郡中線が開業、1900年にはこれらの会社を合併し、現在の路線体系が出来上がって行きました。
伊予鉄道路線データ
<高浜線>
路線距離(営業キロ):9.4km
軌間:1067mm
駅数:10駅(起終点駅含む)
複線区間:梅津寺 - 松山市間
単線区間:高浜 - 梅津寺間
電化区間:全線(直流600V)
松山市駅高浜方にあるき電区分所(直直セクション)から松山市駅構内の間は750V。
閉塞方式:自動閉塞式
最高速度:60km/h
車両基地:古町車両工場(最寄駅・古町駅)
最大連結車両数:4両
連結車両数(日中):2 - 3両
<郡中線>
路線距離(営業キロ):11.3km
軌間:1067mm
駅数:12駅(起終点駅含む)
複線区間:なし(全線単線)
電化区間:全線(直流750V)
閉塞方式:自動閉塞式
最高速度:65km/h
車両基地:古町車両工場(最寄駅・高浜線古町駅)
最大連結車両数:3両
<横河原線>
路線距離(営業キロ):13.2km
軌間:1067mm
駅数:15駅(起終点駅含む)
複線区間:なし(全線単線)
電化区間:全線(直流750V)
閉塞方式:自動閉塞式
最高速度:65km/h
車両基地:古町車両工場(最寄駅・高浜線古町駅)
最大連結車両数:4両
伊予鉄道がこれまでに多くの京王車両を譲受されています。古くはデハ1400形、デハ1800形、クハ1200形が1974年にモハ130系として、1984年から1985年にかけて2010系が800系として、1987年から1994年にかけて初代5000系が700系として導入されてきました。そして2009年8月24日から3000系が800系や700系の一部を置き換えるために3000系として導入開始されました。改造は岳南電車と同じく京王重機整備にて主に下回りの改造が行われ導入されました。
種車は軽量車体で製造され、リニューアル工事を受けた第20-29編成のクハ3700形(Tc1)-デハ3000形(M1)-クハ3750形(Tc2)の3両ずつが、2009年度、2010年度に12両ずつ、2011年度に6両が導入され、上記の郊外線3線の車両のうち、6割が更新されました。
前面の普通鋼製のカラーマスクは全てアイボリーになりました。制御方式は界磁チョッパ制御からIGBT素子によるVVVFインバータ制御になり、軌道線ではモハ2100形がありますが、鉄道線では初となりました。
クハ3770-デハ3020-クハ3720 →クハ3301-モハ3101-クハ3501
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クハ3779-デハ3029-クハ3729 クハ3310-モハ3110-クハ3510
電気方式は直流600/750Vになっています。パンタグラフはクハ3300形に、車椅子スペースはクハ3500形に設置されています。
最高運転速度 65 km/h
設計最高速度 70km/h
起動加速度 2.4km/h/s
減速度(常用) 3.5km/h/s
減速度(非常) 4.0km/h/s
編成定員 395
車両定員 128(クハ3300)、138(モハ3100)、129(クハ3500)
車両重量 27.9t(クハ3300)、32.1t(モハ3100)、26.1t(クハ3500)
編成重量 86.1t
全長 18,500 mm
全幅 2,844 mm
全高 4,100 mm
台車 東急車輛製造製TS801B(モハ用)、TS821 (A?) (クハ用)
主電動機 かご形三相誘導電動機
東洋電機製造製TDK6333-A
主電動機出力 120kW
駆動方式 中空軸平行カルダン
歯車比 85/14=6.07
編成出力 120kW×4=480kW
制御装置 VVVFインバータ制御
東洋電機製造製RG6010-A-M
(IGBT素子)
制動装置 回生/発電ブレンディング併用HSC電磁直通ブレーキ
保安装置 ATS
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