2017年10月の福岡旅行 4 直方市石炭記念館 その2
直方石炭記念館の話題、今回からは建物内部の展示です。まずは石炭とは何か。
今でも製鉄などで使われており、北海道釧路沖に炭鉱はありますが、石炭が日本人の日常生活から消えて久しいです。
私が小学校の頃(1968年に卒業)は毎年12月頃から翌年3月頃にかけて教室に石炭ストーブが設置され、4年生以上でのクラスでは毎朝、日直が石炭ストーブの点火、そして午後3時過ぎから灰の清掃をしていました。ストーブの周りには弁当箱を温めるためのブリキ製の棚が置かれ、午前中の教室には独特の臭いがしたものでした。石炭ストーブの点火は紙を入れ、火を点け、続いて薪を加え、ある程度、釜が暖まってから石炭を徐々に加えて行くもので、蒸気機関車のボイラー点火~蒸気圧上昇の過程と似ているのではと思います。タイミングを誤って、石炭を早めにくべると悲惨なことになるのは言うまでもありません。
私たちの学年の数学年下からは石油ストーブに転換され、ボタンひとつで点火の時代になりました。
石炭は上のパンフレットにもあるようにメタセコイアのような植物が枯れて倒れ、堆積し、地層で圧縮されて生成するといわれていますが、その条件として植物の死骸が微生物などにより分解されずに、石炭化が進むことが重要といわれています。そういった場所として、湿原や湿地帯などの、水中に死骸が没し、酸素が少ない条件で微生物などによる分解が進まないこと挙げられます。
こうして石炭化が開始され、堆積年代を経て、泥炭~褐炭~瀝青炭~無煙炭と植物に含まれていたセルロース、リグニンなどから酸素や水素が減り、炭素濃度が上がって行くとのことです。因みに日本列島は環太平洋造山帯に位置し、地殻変動が盛んなため、諸外国に較べ石炭化が進みやすいといわれています。
地球上の地域によって石炭の産出する地層が違っており、ヨーロッパや北米では石炭紀(2億8千万年前頃)の地層から石炭が産出されるのに対して、日本では7~2千万年前の新世紀第三紀の地層から石炭が産出されています。そしてこの地層から出る石炭のヨーロッパ、北米では石炭化初期の褐炭が主体なのに対して、日本では瀝青炭が産出するそうです。
近年の分子生物学研究から地球上で唯一、植物繊維リグニンを分解できる白色腐朽菌が登場したのが古生代石炭紀末期(2億9千万円前)とされており、石炭紀以降に急激に有機炭素貯蔵量が減少するのはこの菌の登場によるものと考えられています。
今でも炭鉱があり、石炭が採掘されているのは製鉄における還元反応(コークスと塊状鉄鉱石を高炉に積み上げ、下から空気を吹き込み、発生するCOで銑鉄を生成させる)に不可欠であること、燃料として安価であること、輸送・貯蔵のにおいて固体であるため安全性が高いこと、貯蔵量が豊富で地球上、多くの場所に埋蔵されていることなどが挙げられます。
一方で、エネルギー量の少なさ、固体のための採掘、運搬、貯蔵コストの問題、熱効率の低さ、中国などでPM2.5が社会問題となったようにその燃焼によって発生する大気汚染物質の問題などから、工業用利用は別として一般社会から石炭は過去のものになって行きました。
次回は炭鉱における石炭の採掘の様子について触れます。
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コメント
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今年初めてのコメントさせて頂きます。
遅くなりましたが、今年も宜しくお願いいたします。
小中学校で 日直が石炭ストーブの点火をする。ありましたね!
私なんか日直でもない日でも 火入れに行きました(笑)。
用務員室で おっちゃんから 火入れの仕方を放課後に教わりました。
焼き芋や焼き餅、給食で余ったコッペパンを焼いたのを出してくれました。
教室でストーブに火入れして、石炭に火が移ったのを確認すると、とても 嬉しかったです。
ストーブの上に アルミ製たらいに水をいれて、
4時間の授業が終わって 走って給食配膳室へ。
高学年になり、不味い脱脂粉乳から解放されて、名糖牛乳を ストーブのお湯に入れて…
あれ!?牛乳瓶の底が抜けちゃった!
そんな頃から既に半世紀近く経過しました。
すいません!また長文で脱線しました。
投稿: 準急豊島園 | 2018年1月14日 (日) 07時35分
準急豊島園様、おはようございます。
小中学校時代の石炭ストーブの話題にレスを頂き、ありがとうございます。
いまではそういう時代があったことを理解出来る年齢層も60歳以上になるのかも知れませんが、貴重な体験だったと思いますね。
用務員さんなんて言葉も最近は死語ですかね。
本年も宜しくお願い致します。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2018年1月14日 (日) 08時59分
B767-281様こんにちは。私の場合は、石炭ではなくコークスでした。火のつけ方などは全く変わりません。先生が網を持ってきて、パンを焼いて食べたのも懐かしいです。冬は最近より寒かったです。プールが凍って、その上に乗った話は時効かな^_^
投稿: 細井忠邦 | 2018年1月14日 (日) 16時12分
細井忠邦さま、おはようございます。
相です、石炭ではなく石炭を乾留して、タール分などを除いたコークスが使われていましたね。わたしも学校ではみませんでしたが、家の風呂で使っているのを見たことがあります。
今でもコークスは製鉄において主要な原料ですが、あの頃は家庭用燃料としてもかなり出回っていたのですね。
そういえば小学校理科で「乾留」の実験で木炭やコークスを作ったこともありました。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2018年1月15日 (月) 05時52分