久しぶりの羽田空港国際線デッキ その7 Air ChinaのA330
2018年3月10日の羽田空港、国際線ターミナルでのスポッティングの話題、今回は中国国際航空Air ChinaのAirbus A330です。
エアバス社が最初に世に出した旅客機A300の機体案の中に胴体を延長し、DC-10やL1011の市場に食い込むことを狙った「A300B9」という案や、胴体短縮の「A300B10」、さらにエンジンを4発にしたA300B11案がありました。1970年代中期のエアバス社の体制ではこれら3つの案を全て開発するのは不可能であり、まずはB10案が現実化され、A310としての開発が開始されました。
1980年代になるとSingle Aisle SAのナローボディ機の開発が開始され、一方でB9案はTwin Aisle TAとしてTA9案に、B11案はTA11案になりました。TA11を双発にしたTA12も登場しました。
SAがA320としてローンチされ、フライ・バイ・ワイヤシステムが導入され、TAではTA12は取り下げられ、TA9とTA11の開発が同時に開始され、両者の構成要素を最大限共通化することとし、TA11を先行させることからA320に次ぐA330に、TA9をA340としましたが、双発機がA340,4発機がA330では取り違いが起こる可能性もあるので双発機をA330,4発機をA340に改めました。
A340は短胴タイプの-200と長胴タイプの-300の2モデル構成で開発されましたが、A330は当初、-300長胴タイプのみで開発されました。
Air ChinaのA330、
-200タイプは30機就航中でR-R Trent 772B-60/772C-60エンジン装備の-243タイプです。コンフィグはC12Y271, C18Y247 とC30Y207の3種類があります。
長大な航続距離を持つ双発機であり、A340とA330-300の中間の航続距離を持つ機体としてA330-300の胴体を短縮し、収容力は減らすものの、燃料搭載量を増やし、航続力を増強したのがA330-200です。胴体は主翼前後で-300タイプから10フレーム分短縮され、胴体の短縮で機体の重心位置からの距離が短くなり、モーメントが減少する分を垂直尾翼の高さを増大させることで対応しました。
2017/6/9 NRT B-6533 Airbus A330-243 cn1237
航続距離の長い-200タイプは近距離の日本線には殆ど投入されないためか日本では-200タイプをこの1機しか撮影していません。
-300タイプは29機就航中でR-R Trent 772B-60/772C-60エンジン装備の-343タイプです。コンフィグは全てC30W16Y255です。
2017/5/26 HND B-5946 Airbus A330-343E cn1525
2018/3/10 HND B-5947 Airbus A330-343X cn1538
2017/9/9 HND B-5948 Airbus A330-343X cn1541
2017/4/22 HND B-5956 Airbus A330-343X cn1563
2011/8/3 PEK B-6525 Airbus A330-343 cn 1199
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コメント
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B767−281様 お早うございます。A330はneoも登場して、なかなか売れ筋になっていますね。今日の中でTA9,TA11のはお話が出てきますが、懐かしいです。航空情報の別冊か何かに、完成予想図が出ていたのを思い出しました。4発の340の方は、航空会社での運行は少なくなってきたようですが、VIP関係の用途では結構使われているようです。アメリカの時期エアフォースワンも747−8がベースのようです。双発機がこれだけ跋扈して、エンジンの信頼性が上がってもやはり4発の方が安心ということのようで、興味深いです。ただし日本政府は777がベース、大丈夫でしょうか(笑い)まあ、今のアメリカ大統領も日本の首相も新政府専用機には乗れないと思いますが。改竄問題でようやく退陣に追い込まねばなりませんね。
投稿: 細井忠邦 | 2018年3月18日 (日) 11時55分
細井忠邦 さま、おはようございます。
政府専用機といえば、ドイツの場合は東ドイツのインターフルークが使っていたA310を空軍に編入したA310を未だに使っていたのでしたか。如何にもドイツだなという感じはしますね。
日本の政府専用機も塗装され、姿が写真などで公開されていますが、安倍には絶対に載って貰いたくありませんね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2018年3月19日 (月) 06時08分