2018年3月の関西旅行 水間鉄道編 その1 概要
南海本線の貝塚駅から内陸に向かい、水間観音(正式には水間寺)の参詣鉄道として1924年4月17日に会社が設立、翌1925年12月24日に開業したのが水間鉄道水間線です。
路線データ
軌間 1067mm
全線単線
全線電化 DC1500V
閉塞方式 自動閉塞式
貝塚~貝塚市役所前~近義の里(こぎのさと)~石才~清児(せちご)~名越(なごせ)~森~三ツ松~三ヶ山口(みけやまぐち)~水間観音
の10駅からなる営業キロ5.5kmの路線です。
1925年開業時は貝塚南(後の海塚)~名越駅までで、同年12月28日に貝塚駅~貝塚南駅間の貨物線が開設され、1926年1月30日には名越~水間(後の水間観音)間が延伸開業し、全通となりました。
交換できる駅は名越駅のみで、貝塚駅より、0.2kmの地点に開業当時の起点駅である海塚駅がありましたが、1972年に廃止されています。0kmポストは今でもこの起点駅にあり、貝塚側は貝塚連絡線と位置づけられています。1972年5月1日には貨物営業が廃止となりました。
開業以来、小規模ながらも堅実な営業を続けて来ましたが、バブル期に不動産事業を積極的に展開したものの、その後の不動産不振が経営を圧迫、2005年4月30日に大阪地裁に会社更生法を申請する事態に陥りました。同年6月30日に外食チェーンのグルメ杵屋が支援することになり、それ以後、同社の完全子会社となっています。
鉄道的には南海との結びつきが強く、かつての筆頭株主であり、1990年までは南海から譲渡された車両、例えば1201形、1251形を大量に使用していました。貝塚駅の自動改札機は南海で1980年代に使用していたものの転用だそうです。1990年8月2日に架線電圧が600Vから1500Vに昇圧され、それまでの南海の車両から、元東急7000系に置き換えられました。
かつては途中の清児駅から分岐し、和泉山脈を越え、和歌山県粉河町まで連絡する路線の計画があり、1955年6月に着工、和泉熊取駅の少し手前まで工事が進みましたが、資金不足で工事は中止、免許返納、計画は1996年に立ち消えとなりました。
清児駅 - 病院前駅 - 七山駅 - 紀泉熊取駅 - 朝代駅 - 土丸駅 - 大木駅 - 犬鳴不動駅 - 神通駅 - 紀泉池田駅 - 紀泉長田駅 - 紀泉粉河駅
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コメント
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B767-281様こんにちは。水間鉄道、名前は聞いたことがありましたが、参詣鉄道だったのですね。参詣といえば相模線の寒川支線(このような言い方で良いのかな?)が思い出されます。水間の方は変な言い方ですが、今も健在なのはそれなりに需要があるのですか?さて長野のは研究会がメインで、鉄分不足でしたがE353は今乗車していますが、急速に増えた感じがします。かいじにも最近では入っていますE353に比べてカープ通過時の違和感が緩和されているように感じます。
投稿: 細井忠邦 | 2018年8月20日 (月) 15時15分
細井忠邦さま、おはようございます。
水間観音の参詣客がどの程度なのかはよく知りませんが、前にテレビ番組等で女性社長の時代に地域に密着したサービスやマーケットの開催で沿線住民が集まっているという話は聞いたことがあります。
同社はバスも持っていますが、貝塚市内では貴重な足となっているのではないでしょうか。
E353系、ホントあっという間に大量に増えましたね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2018年8月21日 (火) 05時16分