2018年3月の関西旅行 南海電鉄編 その19 2000系
東急8000系によく似た6200系シリーズ(8000系、8200系、9000系そして大阪府都市開発3000系、3000系)に続き、南海の一般車両として1990年、橋本以南の山岳線直通用に登場したのが2000系です。
所謂、大運転用のズームカーで車体は17m2扉車で、21000系や22000系さらに更新車の2200系の置き換え用として投入されました。南海初の日立製作所製GTO素子によるVVVFインバータ制御車でもあります。4両編成9本、2両編成14本の64両が1997年までに製造されました。
主要諸元
最高運転速度 南海線:110km/h
高野線平坦・準山岳区間:100 km/h
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 3.1 km/h/s
編成重量 2両編成:71.5t 4両編成:140.0t
全長 17,725 mm
全幅 2,744 mm
全高 4,130 mm
車体 軽量ステンレス
台車 緩衝ゴム式ダイレクトマウント空気ばね台車 FS-541
主電動機 かご形三相誘導電動機 TDK6310-A
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式 歯車比 85:14
編成出力 2両編成:100kW×8=800kW 4両編成:100kW×16=1,600kW
制御装置 GTO素子VVVFインバータ制御 VF-HR125 (1C8M)
制動装置 電磁直通空気ブレーキ(回生ブレーキ併用、応荷重装置付)
補助電源 GTOコンバータ・サイリスタトランジスタインバータ装置 75kVA
CP C-1500LA
集電装置 PT-4826-A-M Mc1 M1 下り方
冷房装置 13000kcal/h集約分散式 RPU-4011 各車3台
大運転にとってズームカーは必須でもなんばへ向かう朝のラッシュ時に17m2扉車はさまざまな支障があり、2003年5月の高野線ダイヤ改正では朝のラッシュ時の急行運用からは撤退となり、橋本以北の区間急行、各駅停車列車も担当するようになりました。さらに2005年10月のダイヤ改正では橋本で系統分離され、大運転が大幅に削減されたため、2000系は余剰となりました。一時は半数近い編成が休車となりましたが、2007年8月の南海線ダイヤ改正で南海本線、空港線の運用に入るようになりました。この時点で、後から登場する1000系同様に南海線・高野線共通仕様と呼べる系列となりました。
1次車 1990/2 2001 2051 2101 2151
2001 Mc1 - 2051 M2 - 2101 M1 - 2151 Mc2 の全電動車構成1編成
2次車 1990/6 2002-2003 2052-2053 2102-2102 2152-2153
3次車 1992/11 2031-2032 2181-2182
2001 Mc1 - 2151 Mc2 2両固定編成2本
4次車 1994/1,2 2033-2034 2183-2184 2両固定編成2本
5次車 1995/3,4 2035-2041 2040欠 2091, 2141 2186-2191 2190欠 2両固定5本 4両固定1本
6次車 1996/7,8 2040-2044 2041欠 2092-2094 2142-2144 2190-2194 2191欠
2両固定1本 4両固定3本
7次車 1997/7 2021-2024 2045-2046 2095-2096 2145-2146 2171-2174 2195-2196
2両固定4本 4両固定2本
2018/3/23 尾崎
こちらは南海本線仕様 2扉車と大書されているのが特徴的
表 2000系の配置と編成表
22000系の更新で登場した2200系と当初併結運転をしていましたが協調運転に問題があることがわかり、2200系はワンマン運転対応改造され、支線用となり、2000系増備の過程で番号の行き詰まりが生じ、2020,2070番台の登場となりました。
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コメント
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B767-281様お早うございます。昨日は午後から大阪に入って南海を満喫しました。大きな「2扉車」の表示には確かに驚きました。この車ですね!6001も乗車して撮影もでき満足でした。6000系に乗ってみて、京王3000系の初期車を思い出して懐かしくなりました。
投稿: 細井忠邦 | 2018年8月 7日 (火) 06時59分
細井忠邦さま、おはようございます。
わたしも南海6000系、ステンレスと言えどもあの独特のスタイルの車両がこの時代にまだ走っていることに驚き、さらに全車健在ということで二重に驚きました。
京王3000系初期車を思い出されるところはさすがですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2018年8月 8日 (水) 04時57分