2018年3月の関西旅行 南海電鉄編 その20 1000系(2代)
2000系が高野線大運転用のズームカーとして製造され、後には南海本線でも使用されるようになりましたが、今回の1000系(2代)は最初から南海本線、高野線共通仕様として製造された系列です。
1987年に特急「四国」などで活躍した湘南スタイルの初代1000系が全車廃車となっており、その系列番号が再利用され2代目1000系となりました。界磁チョッパ方式の9000系の後継として位置づけられ、2000系で導入されたVVVFインバータ制御方式等の新技術を採り入れながら、20m級軽量ステンレス車体で1994年に予定された関西空港アクセスという新たなCI戦略を考慮したハイグレード汎用通勤電車として1992年より東急車輛製造で76両が製造されました。
主要諸元
最高運転速度 南海線・空港線:110km/h 高野線:100 km/h
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 2.5 km/h/s
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
編成定員 588名
全幅 2744mm(1次車)、2850(1次車以外) mm
車体 ステンレス
主電動機 かご形三相誘導電動機 MB-5046-A MB-5091-A(50番台)
主電動機出力 180kW
駆動方式 WNドライブ 歯車比 99:14 (7.07)
制御装置 1C4MVVVFインバータ制御 GTOサイリスタ素子 VFG-HR1420F
2レベルIGBT素子(50番台)VFI-HR1240G
制動装置 回生制動併用電気指令式ブレーキ(遅れ込め制御)全電気ブレーキ(50番台)
集電装置 東洋電機製造PT-4826-A-M、東洋電機製造PT-7144-A(50番台)
台車 1.2次車 SS-127/027 3-5次車 SS-127A/027A 6次車 SS-159/059
制動装置 MBSA電気指令式電磁直通ブレーキ
全幅の変化は南海空港線開業に伴う車両限界の変更で裾絞りが入った大断面車体の採用によるものです。JR東日本の209系0番台から500番台への変化、2800mm車体から2950mm車体へと似ています。
前頭部はFRP製の縁覆いを持ち、2000系では平面的でしたが、1000系では上部が曲面を描いて後退しており、スピード感を強調したデザインとなっています。塗色は従来の緑2色(ダークグリーンとライトグリーン)から現行のブルーとオレンジの2色になって初めて登場した系列です。
1次車 1992/2,3 6両編成 3本 2両編成 3本
Mc 1001 - T2 1801 - M2 1301 - T1 1601 - M1 1101 - Tc 1501
Mc 1001 - Tc2 1701
2次車 1993/11-1994/1 6両3本 2両2本
3次車 1995/4 6両1本 2両1本
4次車 1998/8 6両1本
5次車 1999/10 2000/4 6両2本
6次車 2001/11 4両編成 50番台 Mc1 1051 - T2 1851 - M1 1151 - Tc 1551
ステンレス車に塗装すると剥がせないのが難点で国鉄EF81301,302号機は常磐線配置時代にローズピンクに塗装されたため、門司機関区に復帰後もその塗装のままでしたが、南海1000系の1~5次車もグレーに塗装されたステンレス車として登場しました。6次車は無塗装に変更されました。
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