2018年3月の関西旅行 南海電鉄編 その26 加太線 part3
加太線の終点、加太駅から海岸までは直線で1km弱の距離です。
2018/3/23 加太・友ヶ島観光ガイド
加太を先端部とする半島には北から観音崎、住吉崎、城ケ崎、田倉崎といった岬があり、観音崎は大阪府です。
加太は現在、和歌山市の一部ですが、
1889年4月1日 町村制施行で、海部(あま)郡加太浦、深山村、大川浦が合併して加太村が誕生
1896年3月26日 海部郡と名草郡が統合され、海草郡となる
1899年4月1日 町制施行で加太町に
1958年7月1日 市町村合併で和歌山市に編入
といった歴史を辿っています。
紀伊半島の最西端は田倉崎で沖合には友ヶ島(地ノ島、神島、沖ノ島、虎島)が浮かびます。これらの島々が紀伊半島と淡路島東岸で囲まれる楕円形の大阪湾を囲み、紀淡海峡を3つ、東側から加太ノ瀬戸、中ノ瀬戸、由良瀬戸に分けています。
加太は紀淡海峡に面した漁業の盛んな場所で、湾の南半分が漁港、北半分が海水浴場となっています。この辺りは神話の時代からの言い伝えがあり、神武天皇東征の際に紀国造氏の祖である天道根命が神鏡と日矛を奉じて加太浦に上陸、頓宮を造営したのが加太春日神社の始まりとされています。1596(慶長元)年建立の本殿は国指定、重要文化財です。
一方、加太淡嶋神社は日本国内に1000社以上あるとされる淡嶋神社の総本社で、日本を創造した少彦名命と大己貴命の祠が加太の沖合の神島(淡島)に祀られていたのが始まりで、三韓出兵の帰途、海難に遭遇した神功皇后が船中で祈りを捧げ、無事友ヶ島に上陸でき、三韓渡来の宝物を奉納したそうです。
数年後に孫の仁徳天皇が友ヶ島に狩りに来た際にそのことを知り,島では何かと不自由であろうということで対岸の加太に社を移したのが加太淡島神社のいわれとされています。現在は人形供養や針供養でも有名だそうです。
大阪湾の防衛という意味でも重要な場所で大日本帝国陸軍が由良要塞を設置しました。由良要塞は、淡路島の由良に司令部がおかれ生石山砲台、成山砲台、高崎砲台、赤松山堡塁、伊張山堡塁、生石山堡塁からなりました。友ヶ島には沖ノ島と虎島に友ヶ島第一~第五砲台と虎島保塁が置かれました。そして加太・深山地区には深山第一、第二砲台、男良谷(深山第三)砲台、城ヶ崎探照灯台、大川山堡塁、高森山保塁が置かれ、南部の鉢巻山には加太砲台、田倉崎砲台、東部の佐瀬川保塁、西ノ庄保塁が置かれました。1903年5月には鳴門地区に置かれた鳴門要塞が編入されました。
大阪難波から和歌山市で電車を乗り継いで2時間弱で到着できる場所ですが、関東在住の人間としては人生初めての訪問地でありました。
ちょうど昼食の時間帯でしたので、ここでなければというものを食べようと思い
ちょうど営業中だったゑびす屋さんで、すでにシラス定食は売り切れでしたので
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