2018年3月の関西旅行 阪堺電気軌道編 その4 モ351形
1924年に製造された南海電3形(1930年の称号改正でモ101形)は大型木造車両ながら主力として活躍していましたが、1960年代に入ると車体の老朽化が目立ち始め、これらを置き換え、淘汰するためにモ351形が1962年に帝国車輛工業で2両、1963年にさらに3両製造されました。
基本設計はモ501形と共通で、車掌の視界確保のため、車掌台横の側窓が下降式から横引き式に変更された点が異なるのと、353以降の3両では折り返し時に乗務員が運転台への出入りを容易にするため座席を7名から6名に変更した点が異なります。
主電動機はモ101形から流用し、GE-247-Iを吊かけ式で装着しました。後に廃車となったモ301形の主電動機に交換されました。台車は空気バネ式KS-69(351、352)、TB-58(353-355)を履きました。制御器も東芝製PM-2A-2油圧多段カム軸式間接自動制御器が搭載されました。
因みにモ301形はモ151形やモ161形を多段式間接制御(PM-2A)に改造した際に形式変更(改番)された車両群で
改番前 改番前
301 173 305 156
302 158 306 153
303 164 307 152
304 176 といった構成でした。
1976年からワンマン化改造が行われ、1980年の分社化では保守管理の簡素化で他形式との共通のSM-3直通ブレーキに交換されました。1986年から冷房改造も行われ三菱電機CU77Nが搭載されましたが、重量増でブレーキ性能が低下したそうです。
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コメント
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B767-281様お早うございます。阪堺は何度か利用していますが、何げなく乗ってきました。こうして見ますとバラエティに富んでいますね。帝国車両と言えば103系の中にも同社製造の車がいたかなと思います。
投稿: 細井忠邦 | 2018年8月31日 (金) 07時36分
細井忠邦さま、おはようございます。
帝国車輌、私も小学校の頃、103系に乗車して製造銘板で見た憶えがあります。
かつては梅鉢鐵工所で、路面電車の車両ではよく登場しますね。
帝国車輌になったのは1941年なんですね、まさに当時の時代を感じますね。
その後東急に合併されて、鉄道部門からは撤退したのですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2018年9月 1日 (土) 05時14分