2018年3月の関西旅行 近畿日本鉄道編 その2 各線と駅 尺土駅と古市駅
2018年3月の関西旅行、近鉄の旅は橿原神宮前で広軌の橿原線から、狭軌の南大阪線に乗り換え、大阪阿部野橋へ向かいます。
線路的には大阪阿部野橋から吉野までは一本で繋がっていますが、運行的には橿原神宮前が大きな結節点となっており、橿原神宮前までが南大阪線、そこから先が吉野線となっており、両線通して運転されるのは特急と急行のみのようです。急行は吉野線内は各駅に停まります。
今回の記事では大阪阿部野橋に向かう途中にある、尺土駅と古市駅を紹介いたします。
9) 尺土駅 御所線の分岐駅
この駅は1929年3月29日、大阪鉄道が古市~久米寺(現、橿原神宮前)間を開業したときに開業しました。
ちなみに現在の南大阪線の歴史は1898年3月24日の河陽鉄道の道明寺~古市間開業からスタートしており、1899年5月11日に河南鉄道が路線を継承しました。その後、河南鉄道が大阪鉄道と名前を変え、1922年4月18日には布忍~道明寺間、1923年4月13日には大阪天王寺~布忍間が開業しました。
1930年12月9日には南和電気鉄道が当駅から南和御所町(現、近鉄御所)までを開通させ、乗換駅となりました。その後、会社の名称の変化、1944年4月1日には関西急行鉄道が南和電気鉄道を合併、などあり、現在のようになりました。
御所線は現在はツツジの名所である葛城山へのルートとなっていますが、建設当時はさらに南進して五条、橋本方面に至る計画もあったそうです。
10) 古市駅 長野線の分岐駅
この駅は近鉄の駅の中でも最古の駅で、上記のように1898年3月24日、河陽鉄道によって開業しましたが、このときは現在、道明寺から分岐している道明寺線の柏原~道明寺間も開通しました。地図で見ると分かりますが、南大阪線の線路が古市から柏原に向かってほぼ北北東に伸び、、大阪阿部野橋に向かっては大きく左にカーブしているのは、阿部野橋方面が後から建設された路線であることを示しています。
一方、古市駅の南でも同じことが言え、1898年4月14日には古市から富田林駅まで路線が延伸されています。その約30年後に久米寺の方に分岐線が出来ているので、最初は高野山に通じる高野街道を目指した路線として現在の長野線がメインルートでした。ちなみに河内長野(南海高野線との接続駅)まで通じたのは1902年12月12日でした。
富田林といえば最近は現在も逃走中の脱走犯で有名ですが、日本三大不動のひとつである瀧谷不動明王寺やPL教団などがあり、大阪南河内エリアの主要通勤路線となっており、大阪阿部野橋から直接、長野線に向かう列車も多く設定されています。
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コメント
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B767-281様お早うございます。近鉄の路線、なかなか複雑で一朝一夕には理解できませんが、ご紹介いただき地図とにらめっこすると興味深いものがあります。標準軌と狭軌の両方が存在して、フリーゲージトレインに食指が動くのがよくわかります。また関西訪問時には探索したいです。
投稿: 細井忠邦 | 2018年9月14日 (金) 07時10分
B767ー281様、おはようございます。
私は関西で近鉄に乗ったことがありません。
名古屋から鳥羽へ向かう路線はあります。
京阪奈では近鉄の路線が 多数あるのは知っていますが、
ちんぷんかんぷんです!
昔の近鉄特急CM、1969年に購入した 鉄道ピクトリアルが近鉄の特集で 初めて購入した鉄道雑誌でした。
でも知らない漢字が多く、写真だけ眺めていました。
投稿: 準急豊島園 | 2018年9月15日 (土) 05時10分
細井忠邦さま、準急豊島園さま、おはようございます。
私も今まで幾度となく関西を訪れていますが、鉄道ファンとしてはついつい国鉄やJRの写真は撮るものの、関西の私鉄はついで位にしかとっておらずおざなり状態でした。
実のところ、関東の私鉄では相模鉄道などはそういった状態なのですが。
でもそれでは何か大きなものを知らずに終わってしまうように感じ、昨年夏の名古屋、三重旅行あたりからまず近鉄、続いて南海と始めた感じです。
それぞれの路線の歴史、駅などの成り立ちを理解するといろいろなことが分かってくるのがこの世界のおもしろさかなと感じています。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2018年9月15日 (土) 05時29分