2018年3月の関西旅行 近畿日本鉄道編 その4 一般型車両 奈良・京都線8810系
近鉄奈良・京都線の一般車の話題、ここまで登場した系列は同線系統で最初の大型車体で登場した900系のスタイルを受け継いだ車両でした。大量増備された8000系に続き、その派生型として8400系、8600系が登場し、同じスタイルの最終増備系列は8800系でした。
8800系は1C8M方式、MM'ユニット方式が採用され、界磁位相制御による回生ブレーキが登場時から採用されました。1980年にク8900+モ8800+モ8800+ク8900の4連2本が登場しましたが、製造はこの2編成のみでした。2編成という小グループのためか、今回の遠征では記録できませんでしたが、近々近鉄車両を撮影する機会があるのでその機会に狙ってみようと思います。
8810系として、小刻みな系列番号の増加で1981年に登場した系列は界磁チョッパ制御、車体も大きくモデルチェンジし、以降シリーズ21が登場するまでの近鉄一般型車両の基本スタイルとなりました。以前に名古屋線の記事でも触れましたが、近鉄としてはこの界磁チョッパをメインと決定する前に1979年に電機子チョッパ方式の3000系ステンレス車を京都線地下鉄烏丸線相互乗り入れ用に試作とし、界磁チョッパ方式に関しては1981年2月に1400系1401Fを大阪線に投入し、両方式の比較を行いました。その結果、1400系の界磁チョッパ方式が製作費、経済性などで勝り、8810系の登場に繋がりました。
主要諸元
最高運転速度 奈良線所属車:105km/h 大阪線・名古屋線所属車:110 km/h
減速度(常用) 4.0 km/h/s (非常) 4.5 km/h/s
車体長 20,720 mm
車体幅 2,800 mm
全高 4,150 mm
車体高 4,055 mm
台車 Mc車・M車:KD-88 Tc車:KD-88A
編成 4両編成
自重 ク8910奇数車:35.0t - 37.0t モ8810:39.5t - 41.0t ク8910偶数車:31.0t - 32.0t
主電動機 三菱電機複巻電動機 型式:MB-3270-A 出力 160kW
編成出力 1,280kW
駆動方式 WNドライブ 歯車比 4.72
制御装置 日立製作所製界磁チョッパ制御MMC-HTR-20H
制動装置 電磁直通ブレーキ
保安装置 近鉄型ATS
2000年から2007年にかけて車体更新が行われ、現在の配置は
8811F 高安検車区 大阪線
8913F~8925F 東花園検車区 奈良・京都線
となっています。
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