2018年3月の関西旅行 JR西日本編 3 大阪環状線 221系 part1
221系はJR西日本が1989年、初めて設計した系列で、1992年度までに474両製造され、この2019年3月6日で運用開始後30年が過ぎようとしていますが、1両も廃車されることなく全車健在です。
国鉄民営化後、北海道以外のJR各社が新設計の特急形車両を登場させる中、西日本は東海道・山陽本線、関西本線における並行私鉄との競合を意識して登場させました。従来からのMM'ユニット方式(WCS57B、205系のCS57を基本とする界磁励磁添加制御)と1M方式(WCS59C、213系で開発された1M方式の界磁励磁添加制御)の2通りの制御方式を持つ車両でもあることから、近郊形として国鉄時代の続番である、215、217系を敢えて使わずに、末尾が1の221系としたそうです。
2002/3/29 岡山 在りし日のクロ212-1
設計は瀬戸大橋線用のクロ212形の設計を担当した近畿車輛が外観は保持しながら近鉄向け5200系で採用した3扉転換クロスシートや扉間連窓構造を取り込んだ案を提案し、近畿車輛、川崎重工、日立製作所が製造に加わり、一部の組立はJR西日本、鷹取工場、後藤工場でも行われました。
快適な居住性と高速走行性を有し、京阪神の新快速、大和路快速に投入され、新快速では153系のブルーライナー、117系のシティーライナー、に続き、アメニティライナーの愛称が付与されましたが、浸透せず、以降の新快速車両への愛称の付与は無くなりました。1990年には鉄道友の会ローレル賞が授与されています。
初期グループの新造直後には一部装備を改造し、湖西線で160km/hの試験走行も行われ特急「サンダーバード」の開発にデータを提供しました。
主要諸元
編成 2・4・6・8両 (MT比1:1)
最高運転速度 120 km/h
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 2.1 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
編成定員 1,127(8両)
車両定員 座席52・立席78(トイレ付き先頭車)座席56・立席77(トイレなし先頭車)
座席64・立席80(中間車)
自重 35.1 - 38.6 t(電動車)25.8 - 30.3 t(付随車)
編成重量 264.9 t(8両)
全長 20,100 mm(先頭車)20,000 mm(中間車)
車体長 19,670 mm(先頭車)19,500 mm(中間車)
全幅 2,950 mm
全高 4,140 mm
床面高さ 1,150 mm
車体 鋼製
台車 円錐積層ゴム式ボルスタレス台車(ヨーダンパ付)WDT50H(電動車)WTR235H(付随車)
主電動機 直流直巻整流子電動機 1C8M:WMT61S 1C4M:WMT64S[2]
主電動機出力 120 kW/基
駆動方式 中空軸平行カルダン駆動方式
歯車比 1:5.19
制御方式 直並列組合せ抵抗制御 界磁添加励磁制御
制御装置 1C8M: WCS57B 1C4M: WCS59A
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ (抑速・耐雪ブレーキ機能付き)
保安装置 ATS-SW,ATS-P・ATS-B(登場時)・列車防護無線装置 EB・TE装置(一部)
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コメント
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B 767-281様こんにちは。221系にそのような愛称があったとは!知りませんでした。さて制御関係は205や253と変わらないのですね。今更新工事が進み、これからも活躍しそうで良かったです。103系や113系ですらまだ現役ですから、本線新快速は降りたにしても周りの線区で快速を発揮して欲しいものです。ところで201系の関西線への移動はまだ続いているようです。
投稿: 細井忠邦 | 2019年1月20日 (日) 14時44分
細井忠邦さま、おはようございます。
JR発足当初は各地でいろいろな愛称がありました。JR東日本の「e電」なんていうのもありましたが、結局浸透せずに、時々そんな愛称があったと揶揄されるようになりました。
JR西日本はJR東日本、JR東海に較べるとホント国鉄時代の車両を大切に使っていますね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2019年1月21日 (月) 05時49分