41年ぶりの身延線甲府~富士間の旅 その5 身延線の旧形国電 クハ47
身延線で活躍する車両、今回からは電車編です。
現在はかつて165系などが使用された急行「富士川」が特急「ふじがわ」となり、373系が使用されており、ローカル列車には313系3000番台、3100番台、2300番台、2500番台(211系6000番台と併結:西富士宮~富士間と東海道本線直通)が使用されているようです。
1977年9月の旅ではいろいろな形態の旧形国電に出会いました。
最初は32系に分類されるクハ47形です。この系列は1930年から1932年にかけて鉄道省が横須賀線向けに製造した、2扉クロスシート車を便宜的に総称したもので、
新製時は
モハ32形 001-045 17m車体
サロ45形 001-013
サロハ45形 001-013 1936年に014-017に改番され42系に
クハ47形 001-010
サハ48形 001-028
クロ49形 001、002
から構成されていました。
1977/9/23 源道寺 上の写真と同じクハ47を富士方に連結した編成
電動車は17m車でしたが、付随車、制御車が省電としては初めて20m車になったことが特徴でした。電動車は従来の100kW主電動機MT15Aが20m車体に適合するかどうか懸念されたことや、台枠、床下機器配置の設計の見直しが間に合わないことから17m車体が踏襲されたそうです。
その後の改造などで
1)オリジナル車
クハ47形は1930年度に47001-47010の10両が新製され、全車が下り偶数向きでした。
47004、47010の2両が1949年に通勤形化改造を受け、4扉化されてクハ79060、79066に編入となりました。
2)サハ48改造車
・戦後、飯田線への転用で先頭車化改造がサハ48、48005、48006、48007の3両になされ、クハ47011、47012、47013になりました。1959年12月の番号整理でクハ47051、053、055となりました。
・13両のサハ48形が1953年度、1956年度、1959年度、1961年度に運転台取り付け改造され、クハ47057、059、061、063、065、067、069、070、071、072、073、074、076となりました。
3)サロハ66改造車
車体長20m級の二三等合造付随車で52形に属する形式サロハ66形から018、019が1952年にクハ47形に改造され、021、022になりました。サロハ66020はサハ48036に改造された後、1958年3月に飯田線に転用、その際に運転台取り付け改造がなされ、クハ47025になりました。1959年12月の番号整理でクハ47025、021、022は150番台となり、151、153、155となりました。
4)モハ30復旧車
1950年8月24日に身延線内船~寄畑間の島尻トンネル内で全焼したモハ30173を復旧し、クハ47023とし、1959年12月の番号整理で47011となりました。
13両のサハ48形が1953年度、1956年度、1959年度、1961年度に運転台取り付け改造され、クハ47057、059、061、063、065、067、069、070、071、072、073、074、076となりました。
5)クハ58形改造車
関西省電42系に分類されるクハ58形001-025のうちから、戦時改造を受けず、戦災に合わなかった9両がクハ47形に編入され、100番台となりました。
1963年から1964年かけて、クハ47002、072、073は3扉化改造を受け、クハ68200番台になりました。
といった複雑な歴史を経て、1975年時点での身延線、静ヌマのクハ47形の配置は
クハ47
0番台 001,003,005,006,007,008
50番台 051,053,055,057,059,061,063,065,067
100番台 100,106,110,112
でした。
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