41年ぶりの身延線甲府~富士間の旅 その5 身延線の旧形国電 クモハ51・クハ68
1977年9月の身延線の旅で撮影した旧形国電、今回は1936年から1943年にかけて鉄道省が製造した3扉セミクロスシート車のグループ、国鉄51系に属するクモハ51形・クハ68形です。
1977/9/23 身延 クモハ51
この当時としても珍しい腕木式信号機が印象的です。
セミクロスシート車は30系・31系17mロングシート車、40系3扉ロングシート車、32系2扉クロスシート車(横須賀線用)、42系2扉クロスシート車(東海道・山陽線吹田~須磨間電化)といった歴史を経て、ラッシュ時、データイム双方における利便性を考慮して、51系において初めて登場した座席配置方式でした。
オリジナル車は
モハ51形 51001-51057 片運転台、車体後位にパンタ
モハ54形 54001-54009
モハユニ61形 61001-61003
クハ68形 68001-68020
クロハ69形 69001-69011
から構成されていました。
モハ51形は車両製造技術が進歩している時期の登場であったため、製造年次で形態が変わり、
1936年製造 従来型ヘッドライト、布張り屋根、軽合金製客用ドア
1937年前期製造 砲弾型ヘッドライト、鋼板屋根、ランボード2列
1937年後期製造 張り上げ屋根
1938年製造 半埋め込み式ヘッドライト、木製客用ドア となりました。
1977/9/23 撮影場所不明 クモハ51
57両のオリジナル車の他、モハ40、モハ41、モハ42からモハ51に編入された車両、一方でセミクロスシートをロングシート化し、モハ41にした車両、戦後の復元などで多くの車両が変化を受けています。
身延線のトンネルは中央東線同様に狭小のため、パンタの高さ制限を受けるため、身延線に配置換えとなったクモハ51は低屋根化改造を受け、800番台となりました。このうち、モハ42形からの改造車(202、204)はパンタが前位にあったので、改造の際に後位に移設し、低屋根化され、850番台となりました。
1975年当時の静ヌマのクモハ51の配置データは
クモハ51 800、802、806、810、812、814、816、818、820、822、824、826、828、830、850、852 でした。
クハ68はオリジナル以外に、昨日のクハ55の記事で紹介したようにクロハ59形からの改造、戦後、クハ55形に改造された車両の復元などでかなりの車両が改造による変化を受けています。
1975年当時の静ヌマのクハ68の配置データは
クハ68 019,093,095,103,107,109 でした。
クハ68019はクロハ59014からクハ68034に改造され、さらにクハ55148に改造、さらにクハ68019に復元された車両です。
クハ68093、095、103は半流型のクハ55形がセミクロスシート化改造を受け、クハ68に編入されたものでした。
クハ68107、109はサロハ46形101、102として製造された後、46015、46015に改番され、クロハ59023、59024に改造、さらにクハ55107、108に改造、最後にセミクロスシート化されクハ68になった車両です。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。
« 41年ぶりの身延線甲府~富士間の旅 その5 身延線の旧形国電 クハ55 | トップページ | 41年ぶりの身延線甲府~富士間の旅 その5 身延線の旧形国電 クハ66・モハ62 »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 81 車両編 3300系・3150系の後継として2020年登場の9100系(2023.03.30)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 80 車両編 3300系・3150系の後継として2019年登場の9500系(2023.03.29)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 79 車両編 運輸省規格に基づいて製造された3800系(2023.03.28)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 78 車両編 車体更新HL車 3700系(2代)・3730系・3770系・そして冷房付き3780系(2023.03.27)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 77 車両編 地下鉄線乗り入れ用 300系 その2(2023.03.23)
「駅」カテゴリの記事
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 39 尾張瀬戸から栄町へ(2023.01.11)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 38 瀬戸線の歴史と1986年12月の瀬戸線(2023.01.10)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 36 猿投から梅坪、豊田線で赤池へ(2023.01.06)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 35 碧南~知立~猿投 三河線 海線から山線へ(2023.01.05)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 34 知立~碧南 三河線 海線の旅(2023.01.04)
「電車_旧形国電」カテゴリの記事
- 通勤電車シリーズ 205系 48 川越・八高線からの撤退(2022.04.15)
- 通勤電車シリーズ 205系 16 E231系の登場と中央・総武緩行線からの撤退 part2 南武支線101系の置き換え(2022.02.15)
- 通勤電車シリーズ 205系 4 阪和線への投入、横浜線への進出(2022.01.27)
- クハ79形のいろいろな顔 その6 72系として新製されたグループ 全金属車920番台量産化に向けて(2021.03.10)
- クハ79形のいろいろな顔 その5 72系として新製されたグループ 1956年度製造(2021.03.09)
« 41年ぶりの身延線甲府~富士間の旅 その5 身延線の旧形国電 クハ55 | トップページ | 41年ぶりの身延線甲府~富士間の旅 その5 身延線の旧形国電 クハ66・モハ62 »
コメント