国鉄からJR西日本・JR東海に継承された117系の活躍 part3 新快速からの撤退 福知山線への一部転用
1987年4月の国鉄民営化において117系は宮原区配置の6連24本144両がJR西日本へ、神領区配置の4連18本72両がJR東海に継承されました。
JR西日本の車両は翌1988年3月13日のダイヤ改正では運用範囲を彦根から米原に延伸、さらに1989年3月11日のダイヤ改正では朝のラッシュ時に2編成併結12両の「新快速」が運用されました。しかし、この改正で221系が登場、この時をピークに1990年3月10日のダイヤ改正では新快速の最高速度が115km/hに引き上げられるなどして、徐々に運用を減らしてゆくことになります。
一方、この改正で福知山線(JR宝塚線)への進出し、6連8本が福知山色(クリーム10号+緑14号の帯)に塗装変更されました。当初は塗装変更のみで、2扉転換クロスシートでの運用でしたが、片側2扉では乗降に時間がかかり、通勤時間帯に慢性的な遅延が発生するため、混雑緩和策として
・扉に近い座席の転換クロスシート3列分を撤去し、ロングシートを設置
・ブレーキに応荷重装置を追加し、元空気ダメ圧力を変更
する改造が施されました。1992年3月以降、結果的に58両に施され、現番号に300を加えた300番台となりました。
表 1993年夏のJR電車編成表より宮原区配置の117系の編成データ
ここに載っていない車両は岡山区(サンライナー、115系3500番台、広島区(115系3500番台)に転属
新快速用として残された編成も1991年3月16日のダイヤ改正では早朝深夜を除いて新快速の最高速度が120km/hとなった関係で117系の入る運用は米原~大阪、大阪~野洲の2本となり、6連10本を8連5本、4連5本とする編成替えが施行され、4連は奈良線快速運用に、6連と8連は米原~網干・播州赤穂間の快速運用に充当されるようになりました。同年9月14日には米原~長浜間が直流電化に切り替えられ、運用範囲は長浜までとなりました。
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コメント
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B 767-281様今晩は。117系、地域密着形とはいえ国鉄らしい車で足回りは手堅い設計だと思います。115系に編入された時は驚きましたが、各地に散っても元気なのは嬉しいですね。さて少し前に117系を改造した夜行列車?の話が出ていましたが、どうなるのかこれまた楽しみです。
投稿: 細井忠邦 | 2019年1月25日 (金) 18時54分
細井忠邦さま、おはようございます。
117系ストーリーの中で岡山のサンライナー、さらに115系3500番台への改造というのは驚きでしたね。今日の記事で4連のサンライナー、明日の記事で中間車の115系改造にふれますが、さらに夜行列車改造というのも近々登場ですか。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2019年1月26日 (土) 05時51分