2018年10月の関西旅行 信楽高原鐡道 路線編
2018年10月の関西旅行では近江八幡に滞在した関係で滋賀から、京都、奈良へ足を伸ばしましたが、今回からは信楽高原鐡道の話題です。
2018/10/6 貴生川駅に接近する信楽高原鐡道の現有車両 SKR500形501とSKR400形401
路線は貴生川から信楽までの14.7km、両端駅を含めて6駅の非電化路線です。滋賀県内では唯一の非電化路線です。元は国鉄信楽線で、1933年5月8日に開業しました。駅は雲井と信楽でした。
2018/10/6 小野谷信号場~貴生川間の前面展望
この路線の駅配置は偏っており、貴生川~小野谷信号場~紫香楽宮跡間の駅間は9.6kmあり、貴生川を発車すると大きく右にカーブし、上の写真のような雄大な直線で坂を登って行きます。
しかし、1943年10月1日、日中戦争から太平洋戦争に向かう最中、政府の命令で不要不急路線に指定され、勅令第970号(改正陸運統制令)により、重要路線への資材転用、もしくは勅令第835号(金属類回収令)による武器生産に必要な金属供出のためレールが撤去され、休止となりました。
代替交通機関として省営自動車近城線(信楽~貴生川)が運輸営業を行いました。多くの路線が廃止になる中、1947年7月25日に営業が再開されました。1953年8月には第一大戸川橋梁が集中豪雨で流出しました。1954年に同橋梁は再建され、運行が再開されました。
1962年10月1日には旅客列車が気動車かされ、1963年6月1日には新駅として勅旨駅が開業しました。
1981年9月18日、1982年度末までに廃止することとした特定地方交通線第一次廃止対象路線40線に選定されました。選定の基準は
1) 営業キロが30km以下の盲腸線、且つ旅客輸送密度が2000人/日未満(石炭輸送量が72万t以上の路線は除く)
2) 営業キロが50km以下かつ旅客輸送密度が500人/日未満
信楽線は沿線に宗教団体(神慈秀明会)の総本山が建設されることによる、乗客増加が見込まれたために、実質的に第2次廃止対象路線扱いとなりました。
1986年9月5日、第三セクター鉄道への転換が決定されました。1987年4月1日、国鉄民営化により、JR西日本に継承されましたが、同年7月13日、JR信楽線は廃止となり、信楽高原鐡道となりました。紫香楽宮跡駅・玉桂寺前駅が新たに開業し、運行体制も9往復から下り15本、上り16本に増発されました。
2018/10/6 小野谷信号所と雲井間では新名神高速道路がオーバクロスします。
1991年3月16日、貴生川駅 - 紫香楽宮跡駅間に小野谷信号場開設されました。ダイヤ改正で18往復に増発され、日中はほぼ1時間間隔運行になりました。
2018/10/6 終点の信楽駅では信楽焼のタヌキがお出迎え
同年5月14日、貴生川~紫香楽宮跡駅間の小野谷信号場付近でJR西日本の臨時快速との衝突事故が発生し、42名が死亡し。全線運休になりました(信楽高原鐡道列車衝突事故)。この事故に関しては別記事で触れますが、横綱千代の富士の引退(5月場所3日目)と日にちが極めて近かったこともあり、鮮明に記憶しています。
2013年4月1日、鉄道の運営方式が地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づき、信楽高原鐵道が信楽線の第二種鉄道事業者となり、線路や車両等の鉄道施設を譲渡された甲賀市が第三種鉄道事業者となる上下分離方式となりました。
同年9月15日、台風18号の襲来で杣川に架かる杣川橋梁の一部が流失し、全線運休となりました。2014年11月29日、運行が再開されました。
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