阪和線向けに投入された205系1000番台の活躍
JR西日本は1988年、阪和線の輸送力増強用に205系1000番台を投入しました。
クハ モハ モハ クハ
205 205 204 204
H401 1001 1001 1001 1001
H402 1002 1002 1002 1002
H403 1003 1003 1003 1003
H404 1004 1004 1004 1004
H405 1005 1005 1005 1005
編成番号は2010年代頃からHHになりました。
製造は全車近畿車輛でした。1988年3月13日のダイヤ改正からの予定でしたが、実際には改正前の2月22日から営業運転に入りました。
国鉄時代に明石電車区に投入された0番台と較べていくつかの変更点があります。
<走行機器関連>
歯車比を変えずに営業最高速度を上げるために最高回転数5100rpm(従来のMT61は4600rpm)主電動機WMT61A形に変更しました。
台車は円錐積層ゴム支持方式のWDT50G、WTR235Gになり、高速走行を考慮してヨーダンパ取り付け準備工事済みのものに、基礎ブレーキ装置もディスクブレーキ用のライニングと踏面ブレーキ用の制輪子の形状を変更し、高速対応用となりました。また両ブレーキの負担率を従来の7:3から6:4に変更しました。これらの変更により、0番台との併結はできません。
補助電源装置はMGからSIV(WSC23形160kVA)を搭載しました。
連結器に関してクハの前位側は自動解結装置を設置するための準備工事がなされ、後位側は半永久式の棒状連結器となり、胴受けが廃止されました。
<車体関連>
前面窓のレイアウト変更で運転士側の窓幅が縮小され、助手席側が拡大され、下方向に250mm拡大されました。ガラスの大きさが異なるため、ワイパーは非連動式となりました。客席側からの展望を考慮して機器の位置を下げ、乗務員室背面仕切り壁窓も拡大されました。出入扉窓の天地寸法も拡大し、室内を明るくしました。
座席は一人分の掛け幅(従来車の場合1750;1300mmから1780, 1340mmへ)が拡大され、上部の網棚が金網式からパイプ式になりました。
エアコンは外気導入方式のWAU75H形になり、屋根上の通風器は各車2台となりました。
車体側面には放送スピーカが2基設置されました。
2011年度から開始された体質改善工事、1000番台ではHH401編成から開始されました。
2016/9/3 鳳
前面窓ガラスに車体番号が描かれ、ベンチレータが撤去されています。
以前の記事で触れましたように2016年夏から阪和線に225系5100番台が投入され、同年12月までに全編成が運用を離脱、2017年10月から2018年2月にかけ、吹田総合車両所奈良支所に転属となり、2018年3月17日の改正から奈良線で同じスカイブルーの帯色で運用に就きました。
クハ モハ モハ クハ 転入月日
205 205 204 204
NE401 1001 1001 1001 1001 2017/10/7
NE402 1002 1002 1002 1002 2017/12/13
NE403 1003 1003 1003 1003 2018/1/26
NE404 1004 1004 1004 1004 2017/10/5
NE405 1005 1005 1005 1005 2018/2/3
最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。
« 国鉄時代に関西に投入された205系0番台の活躍 4 二度目の阪和線時代 | トップページ | 2018年10月の関西旅行 JR王寺駅 »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 2023年12月26日 松本城を見学(2024.12.26)
- 2023年晩夏の関西旅行 城巡り編 その3 岸和田城(2024.12.25)
- 2023年晩夏の関西旅行 城巡り編 その2 彦根城(2024.12.24)
- 2023年晩夏の関西旅行 城巡り編 その1 長浜城(2024.12.23)
- 2023年晩夏の関西旅行 南海電鉄編 来年4月からは南海電鉄になる泉北高速鉄道の5000系(2024.12.19)
「電車205系」カテゴリの記事
- E491系 East i-E を豊田駅にて撮影する part1(2022.06.07)
- JR東日本 鶴見駅 鶴見線乗り換えの中間改札口が無くなっていたとは知りませんでした(2022.05.12)
- 通勤電車シリーズ 205系 54 武蔵野線205系編成の撤退 part3 2019年度、2020年度に運用離脱した編成(2022.04.26)
- 通勤電車シリーズ 205系 53 武蔵野線205系編成の撤退 part2 2017年度、2018年度に運用離脱した編成(2022.04.22)
- 通勤電車シリーズ 205系 52 武蔵野線205系編成の撤退 part1 編成ごとの装備、内装の違い(2022.04.21)
コメント
« 国鉄時代に関西に投入された205系0番台の活躍 4 二度目の阪和線時代 | トップページ | 2018年10月の関西旅行 JR王寺駅 »
B 767-281様今晩は。205系1000番台、奈良線が安住の地になりそうですが、結局性能は生かされないままということになりますね。まあ西日本はスピードにこだわり過ぎているのではないでしょうか?京都に知人は沢山いますが、新快速は遅れているのが当たり前と言っています。まあ他社との競争が激しいのは昔からですが。現在3月末の恒例関西行きの人参をぶら下げて、年度末の仕事処理に邁進しています。
投稿: 細井忠邦 | 2019年3月13日 (水) 20時37分
細井忠邦さま、おはようございます。
私も205系1000番台が0番台に対して、これだけ高速化対応がなされていたこと、今回初めて知りました。阪和線向け配置が長かったですが、最後は奈良線のようですね。
一方で京都は最近、外国人観光客が多すぎて大変なんじゃないですか。
私もこの春はどうしようかなどと考えてはいますが、何もしないうちに春が終わるような気もしています。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2019年3月14日 (木) 04時34分