公園保存蒸機 西武鉄道7号機 品川東公園
再び、公園保存車両の話題に戻ります。
今回は先の萩中児童公園に続き、訪れた品川東公園(訪問時は改修工事中でした)の西武鉄道7号機です。
伊賀鉄道(初代)が発注した機関車で1897年(明治30年)ピッツバーグ・ロコモティブ・アンド・カー・ワークスが製造しました。軸配置1Cの30t級サイドタンク式で製造番号1711が与えられました。伊賀鉄道(初代)は未成線となったため、1899年、阪鶴鉄道A5形13号機として就役しました。阪鶴鉄道(尼ヶ崎~神崎~福知山間)が国有化される際に帝国鉄道庁2850形2851号となりました。1923年に除籍され、播但鉄道へ払い下げられました(播但鉄道8号機)。1943年6月、戦時買収で播但鉄道が国有化(現、JR加古川線)される際に再び鉄道省車籍に編入、2850形2851号となりました。実際、鉄道省で運用されることはなく、旧西武鉄道に貸与され、1945年6月1日に正式に払い下げられ、7形7号機と改番されました。
西武鉄道では国分寺線で旅客列車牽引に充当され、多摩川線での貨物列車牽引を経て、北所沢(現、新所沢)より分岐する在日米軍兵器補給廠側線での入れ換え用途に就き、1957年9月まで稼働しました。その後は所沢検車区(所沢車両管理所)に留置され、1962年3月から上武鉄道へ貸与され1965年11月まで運用、退役とともに除籍され、保管された後、1968年西武鉄道に返還、1969年3月より、東品川公園に静態保存となりました。
主要諸元
全長 : 8,690mm
全高 : 3,569mm
全幅 : 2,337mm
軌間 : 1,067mm
車軸配置 : 2-6-0 (1C)
動輪直径 : 1,321mm (4ft4in)
弁装置 : スチーブンソン式アメリカ型
シリンダー(直径×行程) : 330mm×559mm
ボイラー圧力 : 9.8kg/cm2
火格子面積 : 0.91m2
全伝熱面積 : 70.4m2
煙管蒸発伝熱面積 : 64.8m2
火室蒸発伝熱面積 : 5.7m2
ボイラー水容量 : 2.0m3
小煙管(直径×長サ×数) : 50.8mm×3,169mm×128本
機関車運転整備重量 : 34.06t
機関車空車重量 : 27.79t
機関車動輪上重量(運転整備時) : 30.10t
機関車動輪軸重(最大・第3動輪上) : 10.34t
水タンク容量 : 3.68m3
燃料積載量 : 1.02t
機関車性能
シリンダ引張力 (0.85P): 3,840kg
ブレーキ装置 : 手ブレーキ、蒸気ブレーキ
2015年3月の公園訪問時は公園が改修工事の真っ最中で機関車がだだっ広い広場にぽつんと置かれた状態でしたが、その後、公園の改修工事も終わったようなので、機会があれば再訪したく思います。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。
« 西武40000系 ラグビーワールドカップ ラッピング | トップページ | 公園保存蒸機 D51 724号機 渋川駅前児童公園 »
「蒸気機関車」カテゴリの記事
- 「黒い」山手線 内回り走行を撮影(2022.10.11)
- 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 5 上諏訪駅周辺あれこれ(2020.09.21)
- 日本工業大学工業技術博物館の2100形2109号機 その3(2020.09.14)
- 日本工業大学工業技術博物館の2100形2109号機 その2(2020.09.11)
- 日本工業大学工業技術博物館の2100形2109号機 その1(2020.09.10)
「私鉄」カテゴリの記事
- 再び 馬橋へ 流鉄の混結編成を撮影しに(2022.05.16)
- 流鉄 5000形 「あかぎ」+「なの花」混結編成(2022.05.11)
- 流鉄 5000形 ニューデザインの「流星」(2022.05.10)
- 通勤電車シリーズ 205系 51 富士急行への譲渡 part4 6702編成 (2022.04.20)
- 通勤電車シリーズ 205系 50 富士急行への譲渡 part3 6701編成 (2022.04.19)
「民鉄:西武鉄道グループ」カテゴリの記事
- 西武鉄道100周年に登場した 黄色の6000系ラッピング車両(2023.02.02)
- 西武鉄道 2000N系 2057Fの廃車(2023.02.01)
- 2022年度に就役した40000系 40158F, 40159Fを撮影(2023.01.31)
- 西武鉄道創立110周年記念トレインを撮影しに池袋線へ(2023.01.30)
- 西武国分寺線の2+4連の話題(2023.01.24)
コメント
« 西武40000系 ラグビーワールドカップ ラッピング | トップページ | 公園保存蒸機 D51 724号機 渋川駅前児童公園 »
B 767-281様今晩は。なかなか小粒ですが、綺麗に保存されている機関車ですね。屋根はつけられたのでしょうか?野外にそのまま置かれると痛みが心配です。ところで西武に返還後品川に保存されるにあたってどんな経緯があったのでしょうか?ちょっと不思議です。
投稿: 細井忠邦 | 2019年4月27日 (土) 19時45分
細井忠邦さま、おはようございます。
公園のリニューアルは2016年4月に終わり、屋根が付けられたそうです。詳細、写真はこちらのサイトにあります。
URL: http://c5557.photoland-aris.com/seibu7.htm
「なんで西武で使われた車両が品川の地に保存されるようになったのか。」、
私もその点は不明です。西武なら東京北西部のどこかというイメージがありますが、
どなたかご存じの方、いらしたら教えて下さい。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2019年4月28日 (日) 05時09分