公園保存車両 萩中児童公園の保存車両 その1 東武鉄道B3形蒸機
公園に保存されている鉄道車両の訪問記録、今回は東京都大田区の萩中児童公園です。訪問日は2015年3月1日、所在地は大田区萩中三丁目26番46号です。
豊富な遊具のみならず、B3形(34号)蒸気機関車、軌道モーターカー、都電7000形、モータボート、プール、野球場とあり、かなり人気の公園です。
東武B3形蒸気機関車は国鉄5600形蒸気機関車と準同形機で5600形は1899年から1902年にかけ、Pbt2/4形(後の鉄道院5500形)の改良タイプとしてイギリスのベイヤー・ピーコック社で18両が製造され、日本鉄道に納入されましたが、東武鉄道にはB3形として6両(製造番号5836 - 5841)が納入され、29-34号と付番されました。
車軸配置4-4-0(2B)の2気筒、飽和式テンダー機関車で動輪直径は1372mm、スティーブンソン式弁装置、ラムズボトム式安全弁を装備していました。最大の特徴はベルギーの技術者A・ベルペヤの開発したベルペヤ火室を持ち、内火室と外火室がほぼ同じ形状で内火室を支えるステイの形状を簡単にでき、缶水(ボイラー水)の循環が良く水垢の付着が少ないという利点がありました。
主要諸元
全長:14,382mm
全高:3,810mm
全幅:2,502mm
軌間:1,067mm
車軸配置:4-4-0(2B)
動輪直径:1,372mm 東武鉄道のB3形は1524㎜
弁装置:スチーブンソン式基本型
シリンダー(直径×行程):406mm×559mm
ボイラー圧力:10.5kg/cm2
火格子面積:1.57m2
全伝熱面積:89.7m2
煙管蒸発伝熱面積:83.4m2
火室蒸発伝熱面積:6.3m2
ボイラー水容量: 2.6m3
小煙管(直径×長サ×数):45mm×3,642mm×164本
機関車運転整備重量:35.58t
機関車空車重量:32.32t
機関車動輪上重量(運転整備時):23.92t
機関車動輪軸重(各軸均等):11.64t
炭水車重量(運転整備時):23.50t
炭水車重量(空車):10.64t
水タンク容量:9.1m3
燃料積載量:3.46t
機関車性能
シリンダ引張力:5,990kg
ブレーキ装置:手ブレーキ、真空ブレーキ
東武鉄道が購入した6両は貨物列車牽引に使用され、29, 33は、1960年に、32は1963年に廃車され、残りは1966年末の会沢線、大叶線の蒸気機関車廃止まで使用されました。30は栃木県佐野市葛生町の嘉多山公園に34がこちらに保存されました。これら6両はわが国に輸入された最後の2B形テンダー機関車です。ちなみに1908年に台湾総督府鉄道部向けに70形として4両が導入されています。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。
« 公園保存車両 川崎市電の保存車702号 | トップページ | 公園保存車両 萩中児童公園の保存車両 その2 東京都電7000形 »
「蒸気機関車」カテゴリの記事
- 「黒い」山手線 内回り走行を撮影(2022.10.11)
- 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 5 上諏訪駅周辺あれこれ(2020.09.21)
- 日本工業大学工業技術博物館の2100形2109号機 その3(2020.09.14)
- 日本工業大学工業技術博物館の2100形2109号機 その2(2020.09.11)
- 日本工業大学工業技術博物館の2100形2109号機 その1(2020.09.10)
「民鉄:東武鉄道」カテゴリの記事
- 東武20000系の4連化、20400系へ 東武日光線南栗橋以北、宇都宮線のローカル電車は20400系に(2022.05.05)
- 東武鉄道 350系の引退(2022.05.03)
- 通勤電車シリーズ 205系 9 山手線に6扉車 サハ204の投入(2022.02.03)
- 意外と奥が深い東武 50000系一族 その10 50000型5編成、50070型2編成、50090型2編成の増備(2021.12.24)
- 意外と奥が深い東武 50000系一族 その9 50000型2編成、50050型3編成の増備(2021.12.23)
« 公園保存車両 川崎市電の保存車702号 | トップページ | 公園保存車両 萩中児童公園の保存車両 その2 東京都電7000形 »
コメント