初めての小田急ファミリー鉄道展2019 参加 その3 SSE3000形
2019年5月25日の「小田急ファミリーフェスタ2019」の話題、1968年の御殿場線電化に際し、新たな車両を製作する案も出たそうですが、国鉄側の反応も考慮して、SE車3000形を改造(先頭車改造、編成短縮8両から5両化)して対応することとしました。
既存の8両編成から3両分を抜き、5両連接車を4本つくり、外した中間車(3両x4)から5両連接車2本を作りました。この際、運転台は4両分中間車に同一形態の運転台を新設しました。その結果、8x4-5x6=2で2両(3003, 3023)が廃車となりました。台車は電動台車KD17、24台、付随台車KD18、12台で変わらぬため、編成中間の3号車の両端台車がKD18となり、新たにサハ3000形が登場しました。
SSEの編成構成、5連化に伴う改番
御殿場線の連続勾配に対応するため、ギア比は80:19=4.21に変更され、その結果、高速性能が落ちるのを防ぐため、弱め界磁を3段から4段に改め、最弱界磁率を50%から40%としました。すべての台車の車輪径を840mmから860mmに変更しました。
A号車というのは5連を2編成併結運転した際にそれぞれの号車番号が重複するため、A,B編成で区別した際の名残だそうです。
先頭形状は愛称表示器をNSE車と同様のものに改め、前照灯は愛称表示器の両側に配置、国鉄から連結器設置が要求されていたため、前面の連結器を電気連結器付き密着連結器とし、着脱式カバーを設置しました。
トイレ、化粧室は2号車、喫茶カウンターは3号車に揃えられ、喫茶カウンターの面積も拡大しました。保安装置は国鉄ATS-S型を設置、先頭部に信号炎管、冷房装置は床置き方式から屋根上設置方式とし、先頭車に冷房能力4000kCal/hのCU-11集約分散式冷房装置を6台、中間車に5台設置し、外部塗装もNSE車に準じた塗り分けとしました。改造は日本車輛製造蕨工場で行われました。編成が短くなったことからSSE(Short Super Express)となりました。
1968年7月1日から連絡準急行、同年10月からは連絡急行「あさぎり」、さらに「さがみ」「えのしま」として運用され、OM-ATSの設置、さらに1972年には保安ブレーキ装置の設置、1973年には列車無線装置の更新が行われました。多客時には2編成併結の10連で運用されることもありました。1970年代に入り、もともと耐用年数10年での設計もあり、老朽化が進み、1976年から後継特急の開発が開始され、1980年にLSE車7000形が登場、1983年に3001F5連が廃止、大井川鐡道に譲渡されました。1984年から3011Fを除く、4編成についてリニューアルが行われ、「あさぎり」を中心に運用されましたが、1988年にJR東海との間で相互直通運転、新型後継特急開発の話がまとまり、1990年にRSE車20000形が登場し、1992年3月全車廃車となりました。
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