和布刈公園に保存されているEF30 1号機
今回は2016年10月の鉄道記念日、下関総合車両所の公開イベントに参加した際に、門司港の九州鉄道博物館を再訪、さらに和布刈公園に保存されているEF30 1号機とオハフ33488号を見学した際の記録です。
2016年10月15日 和布刈公園
EF30は関門トンネル区間用として1961年6月1日の鹿児島本線門司港~久留米間交流20kV、60Hz電化に合わせ投入された世界初の量産交直流電機です。それまではEF10が関門トンネル用として投入されていましたが、門司駅構内の下関よりに直流1500Vとの境界にあたるDead Sectionが設定されたため双方の電化方式に対応可能な電気機関車が必要となりました。さらに関門トンネル内には22‰の勾配が存在するため、重連で1200t貨物列車を牽引可能な直流機としての性能が要求されました。
1号機は試作機で量産機である2号機から22号機までとはいくつかの点が異なっています。
主要諸元
全長 1号機 17,860mm 2号機以降 16,560 mm
全幅 2,800
全高 3,780 mm
2号機以降は車体軽量化のため、側面と妻面の腰板部の板材厚さが縮小され、強度維持のためにコルゲーションが施されました。
運転整備重量 96.0 t
台車 DT117(前後台車)・DT118(中間台車)
台車心皿中心距離 1号機 9,400mm 2号機以降 8,800mm
動力伝達方式 1モーター2軸駆動方式(WN駆動方式)
主電動機 直流直巻電動機
MT102×3基(1号機)MT51×3基(2号機以降)
歯車比 3.88
制御方式 抵抗制御・直並列組合せ制御(バーニア制御付)
制動装置 EL14AS自動空気ブレーキ
保安装置 ATS-S
最高速度 直流区間 85 km/h 交流区間 35 km/h
定格出力 直流区間 1,800 kW 交流区間 450 kW
定格引張力 直流区間 13,900 kgf 交流区間 4,700 kgf
1号機は1960年、三菱電機・新三菱重工業で製造 2号機以降は 1961年から1968年までに
2-7, 18-22 号機 三菱電機・新三菱重工業で製造
8-12号機 日立製作所
13-17号機 東京芝浦電気
1974年10月 門司 9号機と1号機の重連
車体側面の窓と機器用エアフィルターの配置が1号機と2号機以降では異なり、識別ができました。新造時、1号機は窓下に赤帯を入れ、アクセントとしていました。車両番号も1号機は切り抜き文字方式なのに対して、2号機以降はナンバープレート取り付け方式となりました。
交流運転は門司駅構内に限定されるため、交流機としての出力は直流機の1時間定格1,800kW・最高速度85km/hに較べ、10分定格397.5kW(1号機)、1時間定格450kW(2号機以降)、最高速度30km/hと抑えられました。交直両用機器搭載での自重増加に対処するため、ED46やEF80と同様に空転時の再粘着特性で有利な1台車1モータ2軸駆動方式が採用されました。
EF301号機は1978年12月に他の量産機より先に廃車されました。廃車後、北九州市小倉北区の勝山公園に保存されていましたが、同公園の再整備と門司港レトロ観光線の開業準備に合わせ、関門開業めかり駅前に移設されました。
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コメント
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B 767-281様こんばんは。ステンレス車両と言えばビードがあって当たり前ですが、1号機は違いましたね。それはともかく残っているのは嬉しいです。客車も一緒なのはなお拍手です。交直両用と言えば401.421系がありますが、保存されていないのが本当に残念です。
投稿: 細井忠邦 | 2019年8月 2日 (金) 20時43分
細井忠邦さま、こちらにもコメントありがとうございます。
本日は、前回津山に来たときに行けなかった、転車台を利用した「津山まなびの鉄道館」を見学し、さらにJR因美線で若桜鉄道まで行ってきます。
401,421,あるいはその出力強化タイプの403、415が保存されていないというのも残念ですね、サハ421などはサヤとして「つばめ」の博多乗り入れにも貢献しましたのに。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2019年8月 3日 (土) 06時30分