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2019年11月30日 (土)

阪急新性能車の系譜 抵抗制御方式 その4 5000系、5100系、5200系、5300系

3000番台に続いて登場した系列は5000番台でした。日本の民鉄では多くの会社が4で始まる系列番号は忌避するようで、阪急の場合もそのようです。
5000系は神戸線の輸送力増強、神戸高速鉄道東西線・山陽電気鉄道本線乗り入れ計画の具体化で架線電圧が1500Vに昇圧されて最初に投入された形式で単電圧化、居住性や乗り心地の向上のため足回りの改善を眼目に新規に設計された車両でした。電動車はユニット方式とし、大阪方に制御電動車を配置する方式に戻りました。駆動方式はWN駆動方式で歯車比は3000系と同じ5.31に設定され、定格速度も高く設定されました。


5

ちょうどこの時代は通勤電車の冷房化が各社で開始される時代で、関西では京阪2400系が初の冷房車として登場し、阪急でも冷房化の機運が高まった時代でした。5000系の増備車として5014 6連が製造されることになりましたが、試作的要素が非常に多かったので新たに系列番号を起こし、5200系としました。5200系での試作成果を量産化させたのが、5100系でした。この時代、神戸線と宝塚線の規格は統一され、5000系が両線に配置され、5100系もその量産冷房車として両線に投入されました。ですから3100系までの宝塚線仕様モードの100番台と,5100系の100番台は全く意味が違っています。そして5100系の場合、京都線車両としての規格統一もなされ,全線での運行が可能な設計となりました。

京都線では大阪市営地下鉄堺筋線乗り入れ対応への考慮から5100系の機器を持った車両として5300系が製造されました。この車両から従来京都線の車両は1番から付番していましたが,神戸線、宝塚線同様に0から付番するようになりました。

主電動機は5100系同様、140kWとなり、駆動装置は中実軸、TD撓み板継手方式となり、WN歯車継手との互換性が確保されました。1973年製の5863では東芝製回生ブレーキ付き電機子チョッパ制御装置が試験的に搭載され,2年間実用試験が行われました。後に2200系に本格搭載されました。

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2019年11月29日 (金)

阪急新性能車の系譜 抵抗制御方式 その3 3000系、3100系、3300系

初代1000系から始まった阪急電鉄の新性能車、3000番台は1967年の神戸線、1969年の宝塚線1500V昇圧に対応し、2000系時代に作られた2021系の機器の構造が複雑すぎる問題を解決するためにより簡素な昇圧対応車として製造されました。

3_20191128185601
3000系、3100系は昇圧対象外となった小型車の廃車置換対象車としての増備もあり、合わせて154両が製造されました。3000系は600Vでも高速性能を発揮するため、主電動機は170kW、駆動方式はWN駆動、歯車比は5.31とされました。一方、3100系は主電動機定格出力は120Kw、歯車比は6.07とされ、それら以外の性能は3000系と同じでした。
←大阪
      Tc     M      T      Mc     Tc    Mc
 3050 3500 3550 3000 3051 3001
     CP  PTx2            MG    CP   MG

2021系まではモーターの有無で形式が分かれていましたが、3000系・3100系からは運転台の有無で形式区分されるようになり、中間車は500番台が付与されました。
昇圧切り替えを簡便、かつ確実に実行するため,600VではM車単独で運転が可能なものの、1500VではMM'と2両連結し、一方を高圧車、他方を低圧車とする「おしどり方式」が採られました。
昇圧完了後、おしどり方式は解消され、1975年から冷房化改造が開始され、各車に集約分散式冷房装置が3基搭載されました。電装関係は3000形・3100形の制御装置を撤去、3500形・3600形に1C8M方式の主制御器を搭載、3050形、3150形のMGは撤去され、3000形、3100形に大容量のMG(出力120kVA)が搭載されました。

京都線は既に1500Vで電化されていたため、昇圧問題とは関係なく、同線に登場した3300系は大阪地下鉄堺筋線乗り入れ対応車として設計されました。3300系の設計は1968年に登場した神宝線用5000系と共通点の多いものとなっています。
3300系の特徴は地下区間での故障時推進が可能な様に電動車比率を高くしていることで、主電動機出力は130kWに下げられました。駆動方式は京都線の慣例に従って中空軸平行カルダン方式(歯車比は5.25)となり、電動車はMM'方式となりました。
冷房化は他系列から大幅に遅れて1981年から開始され、集約分散式冷房装置が各車両当たり3台搭載されました。

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2019年11月28日 (木)

阪急新性能車の系譜 抵抗制御方式 その2 2000系、2100系、2021系、2300系、2800系

今回は昨日に引き続き、2000番台の系列です。

2_20191127182201

年代的には1960年代初頭から1970年代中期までで、最初に神戸線にデビューした2000系は回生制動と定速運転制御機能を持ち、「人工頭脳電車」「オートカー」と言われた電車でした。そしてその車体構造は1997年から製造された8000系の最終グループまで引き継がれ、以降の阪急におけるスタンダードとなりました。前世代の1000系、1010系が全電動車タイプの編成であったのに対して、制作費の高騰からMT編成とし、鉄道車両の法定耐用年数が20年から13年に短縮されたこともあり、工程を可能な限り簡素化し、車両寿命が短くなることを承知の上で、製造・維持コストの圧縮を図ったのがこの系列軍の特徴でした。
神戸線用2000系が東芝製定格出力150kWの主電動機、WNドライブ・歯車比5.31、電力回生制動併用のHSC-R電磁直通ブレーキ装備、制御方式は電動カム軸式制御器に分巻界磁制御器を付加し、1C4M方式で直並列の切り替えを行い、MGと同軸に取り付けた昇圧機を主電動機の分巻界磁と直列に接続し、マスコンの位置、指令速度、実速度、主回路電流によって決まる増幅率を磁気増幅器で演算し、他励界磁電流として制御しました。当時の自動制御技術としては最新の技術で、乗客数、勾配、電圧の高低に関係なく定速で運転することも可能となりました。ただ、実用化後、磁気増幅器の応答性が必ずしも良好ではなかったことや昇圧機が架線電圧の変動に影響されるMGを動力源にしていたことなどから各車で増幅率の調整が難しく、保守上の問題となり、1500V昇圧時には分巻界磁制御器が廃止される一因ともなりました。

宝塚線用派生系列2100系では同線の特性に合わせ、主電動機定格出力は100kW、歯車比は6.07に設定されました。定速運転機能は600V専用だったため、昇圧後は同機能、回生ブレーキは撤去されました。

以前にも触れましたが、1963年に神戸線、宝塚線の架線電圧昇圧が決定され、600/1500V対応用として両線向けに製造されたのが2021系でした。複電圧車といっても走行中に切り替えることはできず、車庫、若しくは工場で各車床下の主回路、補助回路の切り替えSWを切り替えるか端子盤の結線変更を行うもので、2000系同様定速運転機能も有していましたが電気関係、主制御器の構造が複雑であったため、電動車2021形、制御車・付随車2071形が21両ずつ製造されたあとはより構造が単純な3000系、3100系に移行しました。昇圧後は1500V専用車になりましたが、電気配線や制御器関係のトラブルが相次ぎ、最終的には電装解除され、冷房化に際しての改番で2071系となりました。

京都線に投入された2300系は2000系、2100系の姉妹車ですが、新京阪時代からの慣例で東洋電機製造製の電装品を使用し、主電動機は150kW 、駆動方式も東洋電機製造開発の中空軸並行カルダン方式(歯車比5.25)となっています。制御器は東洋電機製造製ES-755Aで、電動カム軸制御器による抵抗制御と分巻界磁制御で構成され、分巻界磁電流の調整は、分巻界磁と直列接続した227段の界磁抵抗器(FR)の端子を円筒状に配し、その上をサーボモーターで駆動する接触子を移動することで行い、抵抗値を変更する方式でした。このサーボモーターの制御をトランジスタを用いた増幅器で行うのが2300系の最大の特徴でした。主電動機4基は永久直列接続されました。ブレーキは回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキHSC-Rです。既に1500Vだった京都線から、宝塚線十三~梅田間を走行する際のために600Vに対応する電圧変換器が装備されていました。

1963年の大宮~河原町間延伸に際し、1964年、阪急初の特急専用車として登場したのが2800系でした。それまでは2扉クロスシートの710系、1300系に加え、増備中だった2300系が特急運用を担当していましたが、3扉ロングシートは不評であり、ライバルの国鉄京阪神快速は80系から113系に置き換えられ、京阪は淀屋橋延長を機に2扉クロスシートの1900系を投入し、客を奪われる状況にありました。機構的には2300系をベースに2扉・転換クロスシート車としたのが2800系でした。形式番号2800は、後に3000,3100としてデビューした昇圧即応タイプの車両が本来は2500,2600として当時、計画されており、これに300を加えた2800としたのが由来だそうです。
1969年竣工の2847は界磁チョッパ制御の装置が試用されました。

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2019年11月27日 (水)

阪急新性能車の系譜 抵抗制御方式 その1 1000系、1010系、1300系、1200系、1600系

11月8日の記事から、2019年10月18日に撮影した写真と1981年頃撮影した写真をメインに阪急の車両を見てきましたが、ここでもう一回、初代1000系からの阪急の新性能車両について年代別に振り返ってみようと思います。
阪急電車の形式は1984年に制定された「車両番号付与基準」に従って制定されており、3000系以降の形式に適用されているそうで、

千の位 車両系列
百の位 0~2 神宝線先頭車(運転台あり) 3~4 京都線先頭車 5~7 神宝線中間車 8・9 京都線中間車
十の位 0~4 主電動機あり 5~9 主電動機なし
一の位 製作順 0から 但し、基準ができるまでは京都線は1から、3300系から0から開始

但し、製造中の1000系II,1300系IIでは百の位、十の位でこの基準が適用されていません。

まずはカルダン方式の1000系試作車を量産化した1010系、1300系です。

1_20191126193801

千の位が1の系列は1000系、その神戸線用量産車1010系、宝塚線用量産車1100系、そして京都線用量産車1300系と1950年代中期から1961年にかけて登場しました。この頃は宝塚線、神戸線でも車両設計が分かれており、前者が幅狭でカーブが多い路線のため、90kWモータ4基搭載で加減速性能を重視し、歯車比を5.76としたのに対して、後者は幅狭は共通するものの、比較的直線の多い線形を生かしてスピード重視で歯車比を4.16としました。両系列とも駆動方式はWN駆動方式でした。一方、京都線は幅広、スピード重視の路線のため、主電動機は100Kw、歯車比4.59(1305以降は6.31)とし、駆動方式は中空軸平行カルダン駆動方式となりました。時代は下って現在に至るまで神宝線と京都線はWN駆動とTD並行カルダン駆動の使い分けが続いているようです。

一方、高性能車である1010系や1100系の車体に神宝線の在来車の電装品を組み合わせて、1形18両の代替を名目に製造されたのが1200系920系以降の吊り掛け車の主電動機・制御器、600形からの電装品を再利用しており、ブレーキは当初、A動作弁+中継弁による台車ブレーキ方式のAR自動空気ブレーキで1500V昇圧時にHSC電磁直通ブレーキへ換装されました。
京都線用にも1300系の車体に100形(P-6)の主電動機、電装品を流用し、搭載した1600系が製造されました。ブレーキはA動作弁と中継弁を組み合わせたAMA-R、ACA-Rを採用し、後に710系と同じくARSEに更新されました。

これら千の位が1の系列は
1000系 1971年に電装解除され、1010系に組み込み、1984年3月に廃車、1000の前頭部は保存
1010系・1100系  昇圧、冷房化改造され、1989年3月までに全廃 一部は能勢電鉄に譲渡、2001年に引退
1300系 冷房改造された編成もあり、1987年までに全廃
1200系 1983年全廃
1600系 1983年末に廃車 1601はVVVF制御方式の試験車に

と1980年代まで活躍しました。

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2019年11月26日 (火)

阪急 1300系 二代目

阪急1300系は京都線版の1000系として2014年から投入されました。1000系同様の8両固定編成で京都本線、千里線、大阪メトロ堺筋線の乗り入れも可能となっています。9300系は同様の乗り入れ準備ができてはいるものの実際には乗り入れていないため、千里線、堺筋線にとってみれば1989年に登場した8300系以来の新製形式となりました。
外観・内装的には1000系と共通点が多いですが、全長は若干短く、車体幅は若干広くなっています。


1300-1400-191018 2019/10/18 十三 特急運用に就いた1300系トップナンバー編成

1300-1401-191018 2019/10/18 淡路

主要諸元
最高運転速度 115 km/h
設計最高速度 130 km/h
起動加速度 2.6 km/h/s
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
編成定員 1,044(座席388・立席656)
車両定員 【先頭車】123(座席44・立席79)【中間車】133(座席50・立席83)
自重 Tc車:30.0 t M車:35.3 t M'車:33.6 t T車:27.2 t
全長 18,900 mm
全幅 2,825 mm
全高 4,095 mm
車体 アルミニウム合金(A-train)
主電動機 全閉内扇式かご形三相誘導電動機 (形式:TDK6128-A)
主電動機出力 190 kW × 4 (1時間定格)
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式
歯車比 5.33
編成出力 3,040 kW
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置 RG6021-A-M
保安装置 ATS・WS-ATC


1300-1405-191018
2019/10/18 桂 人気絵本シリーズ「くまのがっこう」のキャラクターがラッピングされたえほんトレイン・ジャッキー号


←大阪梅田            京都河原町・北千里→
 Tc       M        M'      T         T        M        M'       Tc
1300 1800 1900 1350 1450 1850 1950 1400

2014年3月30日に営業運転を開始し、現時点で10編成まで増備されています。1300系の導入で、オートカー、人工頭脳電車と言われた2300系が運行を終了し、3300系8連の置き換えも本格化し、5300系の置き換えも始まっています。


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2019年11月25日 (月)

阪急 1000系 二代目

2013年から神宝線向けに投入されている阪急の最新系列が1000系です。初代1000系は1954年に京阪神急行電鉄が投入した高性能車両で営団地下鉄300形に続くカルダン駆動(WN駆動)の4両編成で1000-1001+1002-1003の偶数車(MG+パンタ)奇数車(CP)の2両固定編成を2組繋げた4両でした。定格出力75Kwの主電動機を4基搭載し、ナニワ工機で製造されました。1984年3月に廃車になるまで30年間活躍しました。
二代目1000系は9000系、9300系の開発コンセプト「すべてのお客様に快適な移動空間」を継承し、環境性能のさらなる向上を目指すものとなりました。昭和30年代から40年代にかけて製造された抵抗制御車の置き換えも担っており、大量増備が見込まれるため、製造コスト・保守コストの抑制にも意を払った車両となりました。製造は日立製作所笠戸事業所が担当しています。

1000ii-1000-191018 2019/10/18 十三 1000系II トップナンバーは神戸線に配置

1000ii-1001-191018 2019/10/18 川西能勢口 宝塚線には1001Fから配置 

主要諸元
最高運転速度 宝塚線:100 km/h 神戸線:115 km/h
設計最高速度 130 km/h
起動加速度 2.6 km/h/s
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
編成定員 1,028(座席388・立席640)
車両定員 【先頭車】121(座席44・立席77)【中間車】131(座席50・立席81)
自重 Tc車:29.8 t M車:36.7 t M'車:33.3 t T車:25.9 t
全長 19,000 mm
全幅 2,770 mm
全高 4,095 mm
車体 アルミニウム合金
台車 M車:FS-579M T車:FS-579T
主電動機 全閉自冷式永久磁石同期電動機(PMSM)(形式:SEA538A)
主電動機出力 190 kW × 4 (1時間定格)
駆動方式 WNドライブ
歯車比 5.33
編成出力 3,040 kW
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置 SVF102-B0
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
直通予備空気ブレーキ
保安装置 AF軌道回路方式ATS パターン式ATS デッドマン装置
備考 宝塚線(平井車庫)所属車両は能勢電鉄乗入対応

1000ii-1004-191018 2019/10/18 十三 HM付き

1000ii-1007-191018-2
2019/10/18 西宮北口 ラッピング編成

1000ii-1009-191018-2
2019/10/18 大阪梅田 ラッピング編成

2013年11月28日から神戸線、12月25日に宝塚線で営業運転が開始されました。
←梅田・日生中央        新開地・宝塚→
 Tc     M      M'     T       T      M      M'     Tc
1000 1500 1600 1050 1150 1550 1650 1100 

の8連が神戸線に10編成(西宮車庫)、宝塚線に8編成(平井車庫)配置されています。

1000ii-1113-191018
2019/10/18 石橋阪大前

1000ii-1017-191018
2019/10/18 塚口 現時点でのラストナンバー

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2019年11月24日 (日)

阪急 9300系

京都線の特急車両として6300系1975年のデビュー以来、活躍を続けてきましたが、その間に特急の停車駅も増え、2扉クロスシートでは乗降二時間がかかるため、3扉クロスシート方式の新車として2003年から2010年にかけて11編成88両投入されたのが9300系です。

9300-9300-191018-2
2019/10/18 大阪梅田

9300-9400-191018
2019/10/18 十三 9300系は2003年竣功の9300F, 2005年竣功の9301F,9302F、 2008年から2010年にかけて製造された9303F~9310Fと3次に渡って製造され、表示装置や側窓の大きさの違いがあります。

車体はアルミ合金のダブルスキン構造で、地下鉄堺筋線乗り入れも考慮されました。
本来、6300系の置き換えは、早くから計画されていましたが、阪神淡路大震災からの普及等による投資の抑制で延び延びとなっており、1997年~1998年頃にはクロスシートのみならず、編成中の2両の車両中央部をセミコンパートメントを2-4区画設置し、残りはロングシートとする2扉車の構想もあったそうです。しかし、バブル崩壊による景気低迷、併走するJRの利便性向上から京都線特急の利用客数が減少し、2001年のダイヤ改正では途中駅の利便性向上から従来の15~20分間隔から10分間隔とし、停車駅も従来の急行並みとすることで、9300系の構想が決まっていたそうです。9000系同様にアルナ工機が撤退したため、日立製作所での製造となりました。第9編成のみはアルナ車両で艤装が行われました。デビューは2003年10月14日、鉄道の日でした。

9300-9403-191018 2019/10/18 桂 9303F

9300-9405-191018 2019/10/18 長岡天神 9305F
まずおでこの前照灯窓枠が9300Fでは分割されていたのが9301F以降では一体化しました。行き先種別表示装置は二次車までは方向幕式でしたが、三次車からフルカラーLEDとなりました。側窓高さが低くなり、室内においては案内表示装置の配置(LED1行、千鳥配置がLCD二面に)、ロングシート部の背もたれの高さ(高いから低いへ)と変化しました。

主要諸元
最高運転速度 115 km/h
設計最高速度 130 km/h
起動加速度 2.6 km/h/s(地上・70km/hまで)2.8 km/h/s(地下)
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
編成定員 1,020(座席368・立席652)
車両定員 【先頭車】120(座席43・立席77)【中間車】130(座席47・立席83)
編成重量
233.8t(9300F)
239.2t(9301F、9302F)
250.5t(9303F)
252.2t(9304F)
250.0t(9305F)
252.5t(9306F)
253.0t(9307F)
250.8t(9308F)
250.1t(9309F)
249.4t(9310F)
全長 18,900 mm
全幅 2,800 mm
車体幅 2,780 mm
全高 4,095 mm
車体 アルミニウム合金
台車 モノリンク式ダイレクトマウント空気ばね台車 M車:FS-565・T車:FS-065
主電動機 かご形三相交流誘導電動機 (形式:TDK6126-A)
主電動機出力 200kW × 4
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式
歯車比 5.25
編成出力 2,400 kW (3M5T)
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御 (ベクトル制御・純電気ブレーキ対応、1C2M)
制御装置 RG684-A-M
制動装置 全電気指令式電磁直通空気ブレーキ (電力回生優先ブレーキ付き)
保安装置 AF軌道回路方式ATS(パターン式)WS-ATC デッドマン装置

運用は京都線に限られており、昼間時は特急、朝・夕のラッシュ時は通勤特急、快速急行、快速、準急、普通としても運用されています。

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2019年11月23日 (土)

阪急 9000系

阪急電鉄の子会社として長年車両製造を行って来たアルナ車両が阪急電車の車輌製造から撤退する意向を示したため、阪急の車両としては初めて日立製作所が製造に携わり、2006年から2013年にかけ88両が製造されたのが9000系です。基本編成の新造としては神戸線では1992年の8020F以来14年ぶり、宝塚線では1992年の8007F以来15年ぶりとなりました。8両固定編成でMT比は3M5Tで、6000系、7000系、8000系、8200系との併結10連も可能な編成です。日立製作所のA-train(Adavanced・Amenity・Ability・Aluminiumの統合)をベースにしたアルミニウム合金製車体で従来からの神宝線規格に合わせたサイズとなりました。


9000-9100-191018 2019/10/18 十三 神戸線で活躍するトップナンバー編成

9000-9002-191018 2019/10/18 十三 大阪梅田よりのMcに前パン

9000-9008-191018-2 2019/10/18 大阪梅田 パンタはシングルアーム VVVFはIGBT素子

主要諸元
最高運転速度 宝塚線:100 km/h 神戸線:115 km/h
設計最高速度 130 km/h
起動加速度 2.6 km/h/s
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
編成定員 1,028(座席388・立席640)
車両定員 【先頭車】121(座席44・立席77)【中間車】131(座席50・立席81)
編成重量 240.4t(9000F、9001F)241.7t(9002F)241.1t(9003F)242.0t(9004F)241.6t(9005F)240.9t(9006F)
全長 19,000 mm
全幅 2,750 mm
全高 4,095 mm
車体 アルミニウム合金
台車 モノリンク式ダイレクトマウント空気ばね台車
M車:FS-565・T車:FS-065
主電動機 かご形三相交流誘導電動機 (形式:SEA415)
主電動機出力 200 kW × 4 (1時間定格)
駆動方式 TDドライブ WNドライブ
歯車比 5.33
編成出力 2,400 kW
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御 (ベクトル制御・純電気ブレーキ対応、1C2M)
制御装置 SVF084-A
制動装置 全電気指令式電磁直通空気ブレーキ (電力回生優先ブレーキ対応)
保安装置 AF軌道回路方式ATS パターン式ATS デッドマン装置

9000-9110-191018
2019/10/18 石橋阪大前 宝塚線で活躍する9010F

11編成が現時点で投入されており、神戸線に5編成、宝塚線に6編成投入されています。

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2019年11月22日 (金)

阪急 8300系

8000系の京都線仕様、地下鉄堺筋線直通対応車両として1989年から1995年までに84両製造されたのが8300系です。

8300-8301-191018-2 2019/10/18 大阪梅田

昨日の記事にあるように中津駅の神戸本線、宝塚本線の離線間隔の問題から規格統一はされず、車体幅は7300系に対して+50mmの3300系、5300系と同じサイズになりました。8000系では8002Fから8007Fまでの神戸・宝塚方2両がクロスシート車として新造されましたが、8300系は全てロングシートで製造されました。前面形状は初期の8連8300F-8302F, 6連8310F-8312F,  2連8330F、8331Fは額縁スタイルで製造されましたが、8000系同様、風圧や汚れの問題があり、1993年から増備された8303Fから「く」の字に変更となり、前面の表示幕も大型化されました。さらに1995年に増備された8304Fでは前面窓が下方向に向けて拡大され、車両番号表示も電照式となりました。

8300-8333-191018
2019/10/18 長岡天神 2連の8333F 後期形で額縁スタイルからくの字スタイルに

車番の振り方は
8300番台 8連、若しくは7連で新製 8300, 8301, 8302, 8303(最初7連後に8連)、8304
8310番台 6連で新製         8310, 8311, 8312, 8313, 8314, 8315
8330番台 2連で新製           8330, 8331, 8332, 8333 

主要諸元
最高運転速度 阪急線内 115 km/h
堺筋線内 70 km/h
設計最高速度 130 km/h
起動加速度 阪急線内 2.6 km/h/s(65 km/hまで)堺筋線内 2.8 km/h/s
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
車両定員 【先頭車】135(座席48・立席87)【中間車】145(座席54・立席91)
全長 18,900 mm
全幅 2,850 mm
全高 4,095 mm
車体 アルミニウム合金
台車
S形ミンデンドイツ式ダイレクトマウント空気ばね台車(8300F - 8303F, 8310F - 8312F, 8330F, 8331F)
M車:FS-369A・T車:FS-069A
モノリンク式ボルスタレス台車(8304F, 8313F - 8315F, 8332F, 8333F)
M車:SS-139A・T車:SS-039A 
主電動機 かご形三相交流誘導電動機
全閉内扇式かご形三相誘導電動機
主電動機出力 170kW(形式:TDK6125-A)190kW(形式:TDK6128-A[1](8302F・8330F+8310F・8315F))
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式
歯車比 5.25
制御方式
GTOサイリスタ素子VVVFインバータ制御(8302F・8330F+8310F・8315F以外)
IGBT素子VVVFインバータ制御(8302F・8330F+8310F・8315F)
制御装置
RG619-A-M(8300F, 8301F)RG637-A-M (8303F, 8304F, 8311F - 8314F, 8331F - 8333F)
RG6026-B-M(8302F, 8315F, 8310F, 8330F)
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ (HRDA-1)
直通予備空気ブレーキ
保安装置 AF軌道回路方式ATS(パターン式)WS-ATC デッドマン装置

8300-8401-191018 2019/10/18 大阪梅田 8401は空気抵抗試験で前面窓下の部分が埋められています。

8300-8302-191018 2019/10/18 桂 8302Fは8315Fに続いてVVVFが交換されました。

8300Fの8300と8301Fの8401は前面の腰部が埋められ空気抵抗に関する試験が行われ、下部の灯火類回りが一段高くなりました。2015年より、前照灯をLEDに交換する工事が開始され、全編成にわたり交換されました。8315FはVVVFの交換工事が行われ、後に8302F、8330F+8310Fでも同様に交換されました。

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2019年11月21日 (木)

阪急 8000系

阪急電鉄は1987年に創立80周年、1990年に営業開始80周年を迎えることから、7000系の後継としてVVVFインバータ制御方式を採用した8000系の導入を決定しました。6300系に代わる看板形式として2000年代前半まで広報誌などの表紙を飾った車両です。1988年から1997年にかけて98両が製造されました。
8000-8107-191018 2019/10/18 川西能勢口 オリジナルスタイルの8007F
8000-8003-191018-2 2019/10/18 大阪梅田 車番が窓下に移動した8003F

車体は第一編成からアルミ合金製となりました。車体外板幅は7000系アルミ車と同じ2,730mm、車体長は連結面間を変更せず100mm伸ばし、中間車が18,400mm、先頭車で18,480mmとしました。京都線7300系で確立した統一寸法の採用を検討しましたが、中津駅で神戸線上り線と宝塚線下り線の線路間隔が確保できず、拡張も困難なことから断念されました。正面デザインはワシントン地下鉄1000系ソウル地下鉄3000系の影響を受けた縁が一段飛び出した「額縁スタイル」となり、窓は上方に拡大し、行先表示器を取り込み、貫通扉と仕切り扉の窓は下方に拡大しました。外部塗装は6300系同様に屋根肩部分がアイボリーに塗装されるようになりました。

主要諸元
最高運転速度 宝塚線:100 km/h 神戸線:115 km/h
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 2.6 km/h/s
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
車両定員
【ロングシート先頭車】132(座席48・立席84)【ロングシート中間車】142(座席54・立席88)
【セミクロスシート先頭車】126(座席44・立席82)【セミクロスシート中間車】137(座席48・立席89)
全長 19,000 mm
全幅 2,750 mm
全高 4,095 mm
車体 アルミニウム合金
台車 FS-369A・FS-069A SS-139A・SS-039A(8040形)
主電動機
かご形三相交流誘導電動機
形式:SEA317 形式:SEA350(8040形)
永久磁石同期電動機 形式:SEA538
(8001Fの8001号のみ)形式:SEA538A
(8001Fの8601・8501・8101号,8002F,8004F,8005F)
主電動機出力 170 kW × 4 200 kW × 3(8040形)190 kW × 4(機器更新車)
駆動方式 WNドライブ
歯車比 5.31 6.13(8040形)
制御方式 GTOサイリスタ素子VVVFインバータ制御 IGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置
INV032-A0(1C4M)
SVF018-A0(1C1M×3・ベクトル制御、8040形)
SVF098-A0(1C4M, 8001Fの8001号のみ)
SVF098-D0(1C4M, 8001Fの8601・8501・8101号,8002F,8004F,8005F)
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ (HRDA-1)
直通予備空気ブレーキ
保安装置 AF軌道回路方式ATS パターン式ATS(神戸線所属車)デッドマン装置
8000-8104-191018 2019/10/18 宝塚 デビュー30周年塗装で前面窓下飾り帯付きとなっている8004F

8000-8120-191018 2019/10/18 夙川 8001F同様、当初6連で登場し、後に8連化された8020F 追加で製造された中間車2両(8620、8790)は伊丹駅で阪神淡路大震災で被災した3100系3109と2071系2087の代替製造という名目での製造 

8000F, 8002F~8008Fは最初から8連(Mc1M2T1T2T2T1M1Mc2)で登場し、8001F, 8020Fは6連(Mc1T1T2T1M1Mc2)にて登場し、後にM2,T2が製造され8連となりました。8002F~8007Fは神戸・宝塚よりの2両がセミクロスシート車として製造され、扉間が2人掛け4脚2列となり、中央2列が転換式クロスシートとなりました。

1992年に増結用の2連(Mc1Tc)が6編成(8030F~8035F)登場しました。Tcは8150形となりました。8000系の額縁スタイルは気流の関係でか走行時の列車風が強いこと、先頭車が汚れやすいことが問題視され,8033F以降は前面がくの字に膨らみ、額縁が廃止されたスタイルとなりました。車番の位置も貫通扉下部から右窓下に変更となりました。8031F,8032F, 8035Fは神戸線に転属し7000系7017F,7014F,7023Fの6連と併結し、8連化されました。

8000-8042-191018 2019/10/18 大阪梅田 前面がくの字スタイルになった8040形

1997年3月、宝塚線から能勢電鉄に直通する「日生エクスプレス」の10両運転増結用車両としてMcTc2両編成3本が製造され、8040番台の番号が付与されたことから8040形と言われています。1995年に増結用として2両編成(Mc1Tc)2本が投入された座席収納編成8200系(今回の旅行では撮影できませんでした)と同仕様の1C1M方式のVVVF制御方式が採用されました。Tcは8190形となりました。

初期の額縁先頭車も入場の際に縁を浅くする改造工事が施工され、編成中間に入る先頭車以外の神戸線所属車両は同様の工事が施工されました。

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2019年11月20日 (水)

阪急 7300系

7000系の京都線バージョンとして、同等の性能で1982年から1989年にかけて83両、投入されたのが7300系でした。京都線初の界磁チョッパ制御方式となりました。最初の2編成(7300F,7301F)は普通鋼製でしたが、7302Fからアルミ合金製車体となりました。

7300-7302-191018-2
2019/10/18 桂 アルミ合金車体として7300系では最初に竣工した7302編成 新製時は8連でしたがその後の編成組み換えで2連に

7300系は堺筋線の運用も考量され設計されましたが、実際に運用されたのは1989年11月からでした。これは堺筋線乗り入れ規定でM:T比が1:1の編成は乗り入れ不可でしたが、同線の66系導入を機に規定が改正され、7300系と8300系の乗り入れが可能になったからでした。また、それまで堺筋線を走っていた車両はすべてツーハンドル車でワンハンドルの7300系は運転士の習熟訓練が必要となり、大阪市交通局が異なる2種類の操作方法の導入は面倒だとの見解からなかなか習熟訓練が行われなかったことも原因としてあったようです。

当初、6連で製造され各停運用に就いていましたが、後に中間車が増備され8連になり、1998年からの検査入場で7000系同様に屋根肩部分がアイボリーに塗装されるようになりました。

主要諸元
最高運転速度 阪急線内 115 km/h 堺筋線内 70 km/h
起動加速度 【1M1T・4M4T編成】2.6 km/h/s(45km/hまで)【4M2T編成】2.6 km/h/s(50km/hまで)
減速度(常用) 3.7 km/h/s 減速度(非常) 4.2 km/h/s
車両定員 【先頭車】140(座席50・立席90)【中間車】150(座席56・立席94)
【7307・7327・7407・7457】133(座席48・立席85)【7907・7807・7867・7877】144(座席54・立席90)
【リニューアル先頭車】126(座席43・立席83)【リニューアル中間車】136(座席49・立席87)
全長 18,900 mm
全幅 2,800 mm
全高 4,095 mm
車体 普通鋼 アルミニウム合金(7302F以降)
台車 S形ミンデンドイツ式ダイレクトマウント空気ばね台車 M車:FS-369A・T車:FS-069A
主電動機 直流複巻電動機 (形式:TDK8580-A)全閉内扇式かご形三相誘導電動機 (形式:TDK6128-A(7303F~7306F・7322F・7324F))
主電動機出力 150 kW × 4 190 kW × 4 (7303F~7306F・7322F・7324F)
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式
歯車比 5.25
制御方式 界磁チョッパ制御 (形式:ES773-C-M、ES773-E-M)IGBT素子VVVFインバータ制御 (7303F~7306F・7322F・7324F)
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ(HRD-1R)
電力回生優先ブレーキ付き電気指令式ブレーキ(HRDA-1、1985年度建造分以降)
保安装置 ATS、WS-ATC
デッドマン装置

7300-7405-180324
2018/3/24 日本橋 リニューアルによりVVVF化され、車両番号の表示位置が変わった7305F

リニューアルは2007年11月から開始され、第一陣は7320Fでした。この編成は制御装置は変更されなかったものの、先頭車前面の形状、窓ガラスの拡大、貫通扉回りなどが大きく変更され、車両番号の取り付け位置も左窓下に変更されました。その後しばらく間が空き、2014年7月に7303Fがリニューアルされ、制御装置がVVVF化されました。ただこちらは先頭車前面の変化は控えめになり、車両番号の移設、貫通窓の若干の変更に留まりました。


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2019年11月19日 (火)

阪急 7000系

阪急7000系6000系をベースにアルミ合金製の車体や界磁チョッパ制御方式を導入した系列で1980年から1988年までに210両が製造され、現在阪急において同一系列における製造数が最大の形式です。神戸線、宝塚線、京都線(京トレイン雅洛)、神戸高速線で運用され、現在は乗り入れていない山陽電鉄線にも1998年まで乗り入れていました。

7000-7004
1981年頃 御影 登場直後の7004F 車番表示は従来車と同じ貫通扉に屋根もマルーン

車体は6000系とほぼ同一で運転室の車掌側仕切り扉が追加されました。最初は鋼製車体で製造されましたが、1984年製造の7011Fおよび7021F以降、アルミ合金車体が本格的に採用され、最大幅は2750mmであるものの、外板幅を30mm広げた2730mmとして収容力の増加が図られました。

7000-7119-060621 2006/6/21 JR元町駅から 屋根はアイボリーになった7019F 1998年の7036Fから開始され、2002年までに全車完了しました。

主要諸元
最高運転速度 宝塚線:100 km/h
神戸線:115 km/h
京都線:115 km/h
起動加速度 2.8 km/h/s
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
車両定員 【先頭車】140(座席50)【中間車】150(座席56)
全長 19,000 mm
全幅 2,750 mm
全高 4,095 mm
車体 普通鋼 アルミニウム合金(7011F・7021F以降)
台車 S形ミンデンドイツ式ダイレクトマウント空気ばね台車
M車:FS-369A・T車:FS-069A
主電動機 直流複巻電動機 (形式:SE577)
主電動機出力 150 kW × 4
駆動方式 WNドライブ
歯車比 5.31
制御方式 界磁チョッパ制御
制御装置 PE33(PE33A、PE33A4)
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(HRD-1R:前期)
電力回生優先ブレーキ付き電気指令式空気ブレーキ(HRDA-1:後期)
保安装置 AF軌道回路方式ATS
パターン式ATS(神戸線所属車)デッドマン装置

7000-7011-191018-2
2019/10/18 宝塚 リニューアル工事で前照灯がLEDとなったアルミ車体の7011F

リニューアル工事は2009年から始まり、前面デザインが大幅に変更されました。まず、前面窓が上方に拡大され標識灯は角型となりました。ただこの形態の変化は編成毎に違っており、7009F、7020Fのように前面が変化せず、車番表示の位置が左側窓下に移動したものや、7013Fのように舵チョッパ制御方式からVVVF制御方式になったもの、7014Fのように車椅子スペースが追加されたもの、CPが交換されたものなどがあります。

7000-7112-191018-2
2019/10/18 塚口 神戸線で活躍する7012F

7000-7113-191018
2019/10/18 十三 リニューアルの際にVVVF化された7013F

2018年5月22日、7000系改造の2編成目の京とれいんの導入がアナウンスされ、2019年3月23日から運転が開始されました。種車は7006Fで神戸線時代の2000年に次いで2度目のリニューアル工事・改造が施されました。7006-7506-7566-7576-7606-7106 の6両編成でドアは中央扉が閉鎖され2扉となり、円窓が設けられました。内装は6両とも大きく変化し、色調は、奇数号車が明るめ、偶数号車が暗めのトーンとなり、座席レイアウトは1・6号車は6300系「京とれいん」同様、扉間に2人用と4人用のボックス席を並べたセミクロスシート車。2・5号車はロングシート主体で、車内中央部に庭を配置。3・4号車は、扉間の山側に窓向き座席を、海側に集団見合い式の1人掛けクロスシートを配置したセミクロスシート車となりました。

Dsc03632 2019/10/18 京都河原町駅の京トレインのりば

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2019年11月18日 (月)

阪急 6300系 その2 京都線特急 引退後

阪急6300系1975年にデビューして京都線の特急運用を担って来ましたが、2008年に廃車と嵐山線転用が開始されました。


まず6356Fが2007年3月から休車となり、2008年7月15日付けで6456を除く7両が廃車・解体されました。6456も2010年4月23日付けで廃車となりました。


6300-6351-191018
2019/10/18 桂 この日は3編成のうち6351Fは休みで駅横の電留線にいました。


6351F~6353Fの3本は嵐山線向けに4両編成となり、内装がリニューアルされました。座席は2扉セミクロスシートとなり、6300系が登場する前に京都線特急車両で嵐山線に転用されていた2300系を置き換え、2009年4月2日より、運用を開始しました。
乗降扉の窓ガラスは下方に拡大、座席は転換クロスシートを1・2列配置とし、自動転換装置は撤去され、中央の6脚以外は仕切り付きロングシートととなり、吊革の増設、荷棚の形状も変更されました。


6300-6352-191018 6300-6452-191018
6352F 桂 及び 松尾大社

2010年11月には京都観光客向けの観光特急を6300系で運行するというニュースがあり、2011年3月19日から梅田~嵐山間の快速特急「京とれいん」の営業運転が開始されました。これにむけて改造工事が施工されたのが6354Fで6354・6854(1・2号車)と6914・6454(5・6号車)は京唐紙をモチーフとした転換クロスシート車になり、座席は1・2号車が「蘭の華散らし」、5・6号車が「麻の葉」をイメージしたデザインとなりました。中間の3・4号車は京の町屋をイメージした車内となりました。


6300-6353-191018-2
2019/10/18 桂

嵐山線転用で余剰となた3編成の中間車12両は2008年11月に廃車となり、さらに2009年9月11日付で6355Fが、2009年11月30日付で6357Fと6330Fが、2011年3月7日付で京とれいん改造で余剰となった6354Fの6854と6864が、2011年10月13日付で6350Fの6850と6860がそれぞれ廃車されました。6330Fは製造後、25年で廃車となりました。


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2019年11月17日 (日)

阪急 6300系 その1 京都線特急時代

阪急6300系といえば阪急の車両で最も有名な車両ではないかと思います。1975年に6300系が登場する以前の京都線では2800系が特急運用に就いていました。2800系は2300系をベースに2扉セミクロスシート、扉間に転換式クロスシート、両端に固定式座席を配置、固定式座席の背面に収納式補助席を設けました。1964年から1973年までに5両編成からスタートし、中間車が増備され、最終的に8両編成7本の56両が製造されました。しかし、予備車なしのフル稼働状態が続き、車両検査時にはロングシート車による代走編成が投入されたため、乗客から苦情が寄せられることもありました。そこで、2800系を1編成増備するか、あるいは全く新しい特急車両を設計するか検討された結果、1975年に登場したのが6300系でした。結果として1976年には鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞し、阪急としては現在まで唯一の同賞受賞車両となっています。

6300-6350 1981年頃 梅田 京都線特急時代の6350F

車体は車長19m、車幅2.8mで堺筋線乗り入れはしないため、P-6に準じ、阪急高性能車として最大となりました。両開き扉は両端に寄せ、扉間に転換式クロスシートを配置しました。扉間には2連式一段下降式窓を配置し、寸法も従来車よりも上に30mm、下に20mm拡大しました。塗装はマルーンに屋根肩部分にアイボリーをいれ差別化を図りました。

主要諸元
編成 4両・6両(かつては8両)
最高運転速度 京都本線: 110 km/h 嵐山線: 70 km/h
起動加速度 2.4 km/h/s (45km/hまで)
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
編成定員 728(立席)+432(座席)=1,160人(8両)
編成重量 253.4 t 248.6 t (6330F)
全長 19,000 mm
全幅 2,850 mm (先頭車)2,809 mm (中間車)2,808 mm (6330F中間車)
全高 4,040 mm
4,095 mm (6800形、6330、6830)
車体 普通鋼
主電動機 直流直巻電動機(TDK8550-A)
直流複巻電動機 (TDK8580-A,6330F)
主電動機出力 140 kW × 4 (4M4T, 4M2T) 150 kW × 4 (6330F)
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式
WN駆動方式 (6330F)
編成出力 2,240kW (4M4T、4M2T) 2,400kW (6330F・4M4T) 1,120kW (2M2T)
制御方式 抵抗制御・直並列組合せ制御 界磁チョッパ制御 (6330F)
制御装置 ES767 ES773EM (6330F)
制動装置 発電ブレーキ併用電気指令式ブレーキ (HRD-1D)
電力回生優先ブレーキ付き電気指令式ブレーキ (HRDA-1) (6330F)
保安装置 AF軌道回路方式ATS デッドマン装置

高槻市駅・茨木市駅付近の連続立体交差化工事が開始されると徐行運転により、所要時間が延び、運用本数は1本多くなるため、1984年に8両編成が1本追加新製されることとなり、7300系と同様の界磁チョッパ方式が採用され、形式も区分され6330系となりました。車体は6300系と同じものの、全面表示幕が20mm下がり、2200系、6000系と同じになりました。6300系が先頭車はTcなのに対して6330系はMcなり、
 Tc   M     M'   T     T    M      M'     Tc
6350 6800 6900 6850 6860 6810 6910 6450     に対して
 Mc     M'        T        T         T        T        M       M'c
6330   6930   6950   6960   6970  6980  6830    6430    となりました。 

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2019年11月16日 (土)

阪急 6000系

阪急6000系2200系の車体に5100系の機器類を組み合わせた神宝線用車両で1976年から1980年にかけ126両、1985年に4両の130両が製造されました。6000Fは阪急初のアルミニウム車体が採用され(厳密には最初に付随車6560、6570 2両が落成、6001Fに組み込まれた後、6000Fが落成し、付随車6560、6570は6000Fに組み込まれました)、構体はアルミニウム・亜鉛・マグネシウムの合金による大型押出形材で鋼鉄製に較べ3.5tの軽量化が実現しました。6000系ではアルミニウム車体の量産製造は行われず、7300系の7302F以降からアルミ車体となりました。電気指令式ブレーキの関係で5100系との連結は出来ません。

6000-6003 1981年頃 梅田 神戸線の6000系 まだ屋根がアイボリーにはなっていません 京都線の車両は1年前にデビューした6300系

主要諸元
最高運転速度 110 km/h(宝塚線は100 km/h)
起動加速度 2.8 km/h/s
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
全長 19,000 mm
全幅 2,750 mm
全高 4,095 mm
車体 普通鋼 アルミニウム合金 (6000F)
台車 M車:FS-369A・T車:FS-069A
主電動機 直流直巻電動機 (SE607)
主電動機出力 140 kW
駆動方式 WNドライブ
歯車比 1:5.31
制御方式 抵抗制御
制御装置 MM31A
制動装置 発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ (HRD)
保安装置 AF軌道回路方式ATS パターン式ATS(神戸線所属車)デッドマン装置

6000-6000-191018 2019/10/18 大阪梅田 宝塚線で頑張る6000F M車6600が2011年4月に廃車になり、6614に置き換えられているため現在はオールアルミ編成ではありません。

6000-6101-191018

2019/10/18 十三 宝塚線

6000-6158-191018
2019/10/18 伊丹線 4連

6000-6010-191018
2019/10/18 今津 今津(南)線で活躍する3連バージョン ワンマン車

6000-6121-191018
2019/10/18 夙川 甲陽線 3連 ワンマン車


6000-6014-191018-2
2019/10/18 箕面 箕面線の6000系は4連バージョン

宝塚線用編成は4M4T8両固定編成に、神戸線は山陽電鉄乗り入れの連結解結運用に対応するため2連+6連の6M2T編成が基本となりました。1985年には神戸線10連化用に付随車4両が追加製造されました。
2200系の記事でも紹介しましたが、阪神淡路大震災で2200系が被災したため、同系列10両は6000系に編入されました。さらに両先頭車6050、6150は7000系に再編入されました。
1998年から2002年にかけて車体上部から屋根をアイボリーとする塗装変更が行われました。


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2019年11月15日 (金)

阪急 5300系

阪急5300系5100系の機器と3300系の大阪市交通局堺筋線乗り入れ対応の車体サイズを採用した京都線対応の車両として1972年から1984年までに105両が製造されました。


5300-5313 梅田 1981年頃 標識板時代

京都線の車両は従来、他の多くの私鉄同様に車両番号を1から振っていましたが、この系列から神宝線同様に0から振ることにしました。冷房装置は1974年製造車両までは5100系同様に冷凍能力8,000kcal/h×4基/両としましたが、1975年製以降は冷凍能力10,500kcal×3基/両となりました。


5300-5301-191018 2019/10/18 淡路 方向幕取り付けで標識灯が下に降ろされ顔付が変わりました


主要諸元
編成 7両または8両編成
電気方式 直流1,500V (架空電車線方式)
最高運転速度 阪急線内 110 km/h 堺筋線内 70 km/h
設計最高速度 130 km/h
起動加速度 2.6 km/h/s (MT比6M2T時・50km/hまで)2.6km/h/s (MT比4M3T時・45km/hまで)2.8 km/h/s (堺筋線)
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
車両定員 座席48・立席92(先頭車)座席52・立席98(中間車)
自重 24.6 t (5850形) - 37.1 t (5300形)
編成重量 269.4 t (6M2T)
全長 18,900 mm
全幅 2,809 mm
全高 4,095 mm
車体 普通鋼
主電動機 TDK8550-A
主電動機出力 140 kW × 4
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式
歯車比 1:5.25
制御方式 抵抗制御
制御装置 ES767-A-M、ES767-C-M
制動装置 発電制動併用
全電気指令式電磁直通ブレーキ (HRD)
保安装置 ATS, WS-ATC
デッドマン装置

5300-5416-191018-2
2019/10/18 北千里

運転台付き車両とその隣の車両が電動車で6両固定では中間2両が付随車という構成です。現時点では8連6本、7連7本、休車2両の99両が在籍しています。

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2019年11月14日 (木)

阪急 5100系

5100系5000系、そして試作冷房車の5200系に続く本格的冷房搭載車として1971年から1979年にかけて90両が製造されました。


5100-5128-191018
2019/10/18 大阪梅田


それまでは神戸線、宝塚線、京都線と別形式が投入されていましたが、機器類を統一(床下機器配置は京都線方式に統一)し、全線での運行を可能とした設計となりました。当初、系列番号は6000系が考慮されましたが、大阪交通局60系6000番台との番号の競合が心配されたため、5100系となりました。
実際のところ、1972年からは後日、紹介する5300系が京都線に投入されたため、5100系は神戸・宝塚(神宝)線に集められることになりました。従来、100番台が1の形式は宝塚線専用形式(低速仕様車)のことが多かったのですが、5100系はその概念からは逸脱し、以降*100系として宝塚線専用形式は製造されなくなりました。


先頭車は全て電動車、中間車は付随車のみという構成になりました。


主要諸元
編成 2両 - 8両編成
電気方式 直流1,500V
最高運転速度 100 km/h
設計最高速度 110 km/h
起動加速度 2.8 km/h/s
減速度(常用) 4.5 km/h/s
減速度(非常) 5.0 km/h/s
車両定員 座席48・立席92(先頭車)座席52・立席98(中間車)
自重 37.9 t (5100形偶数車)37.5 t (5100形奇数車)25.7 t (5650形)
編成重量 253.6 t
全長 19,000 mm
車体 普通鋼
主電動機 SE607形
主電動機出力 140 kW × 4
駆動方式 WN駆動方式
歯車比 1:5.31
編成出力 2,240 kW (4M4T)
制御方式 抵抗制御
制御装置 MM31A形
制動装置 電磁直通ブレーキ・発電ブレーキ(HSC-D)
保安装置 ATS
デッドマン装置

5100-5134-191018-2


2019/10/18 箕面


定格速度は5000系、5200系よりも落とし、高速域では弱め界磁をフル活用することで3線における走行性能を満たしています。下枠交差式パンタを初めて採用した形式でもあります。

2001年に5000系のリニューアル工事が開始された際に5100系の17両が5000系にコンバートされ、2014年から2016年にかけ24両が能勢電鉄に譲渡され、2014年余剰で休車となった5112、5103、5119が廃車され、宝塚線に8連4本、4連2本、神戸線に6連1本の計46両が配置されています。

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2019年11月13日 (水)

阪急 5200系

通勤電車における冷房車は1968年の京王帝都電鉄の5000系が最初でしたが、関西私鉄では京阪電気鉄道が2400系を登場させたのが嚆矢で、阪急は昨日の5000系の増備車として試作車を登場させました。1970年から1971年にかけて神宝線用として5014の6両編成として登場させる予定でしたが、試作的要素が強かったので、200番台の予備系列番号を使い、5200系となりました。


5200


5200系の編成と製造時期 1970年6月から1971年5月にかけてアルナ工機で25両が製造されました。

基本的には5000系の車体サイズを継承していますが、冷房装置搭載のため屋根部が従来より70mm高くなり、屋根肩のRが従来の4600mmから3600mmと小さくなり、屋根のとがったスタイルとなりました。


5200-5201
1981年頃 三宮 

冷房装置は8000kcal/h(9.3kW)のRPU2202冷房装置をパンタ付き車両は4基、他は5基搭載しました。阪急の冷房装置は分散式と集中式の利点を取り入れた方式で集約分散式と言われ以降のスタンダードになりました。第一編成における運用の結果、4基で十分という結果が出されたため、第二編成以降のパンタなし車両は1つがダミーとなっています。

5200-5244
西宮北口 1981年3月ごろ ダイヤモンドクロス廃止の前に記録しようと多くの人が詰めかけているために524までしかわかりませんが、当時の5200系の編成から5244と思われます。


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2019年11月12日 (火)

阪急 5000系

阪急の場合も我が国の多くの私鉄同様に4000番台の系列番号は避けて、3300系の後、神戸線、宝塚線の1500V昇圧後に登場したのは5000系となりました。ただ、事業用の車両に4,050形救援用制御車や新京阪鉄道が導入したBL-1形電気機関車が阪急に継承されて4300形となったケースは存在します。

5000-5000-191018
2019/10/18 大阪梅田 阪急の系列別の車両番号は0から始まる(京都線3300系以前の系列は1から)

5000系は1968年から1969年にかけて、神戸高速鉄道、山陽電鉄への乗入れに向けた車両として投入されており、ナニワ工機で47両が製造されました。車体長、走行性能は3000系を基本とするものの、運転台奥行き、仕切り構造、客室窓の幅、間柱は3300系に準拠しています。3両編成2本を連結する6連となり、この系列から電動制御車が大阪寄りに連結されるようになりました。

主要諸元
電気方式 直流1500V
最高運転速度 110 km/h
設計最高速度 110 km/h
起動加速度 2.8 km/h/s
減速度(常用) 4.5 km/h/s
減速度(非常) 5.0 km/h/s
車両定員
座席48・立席92(先頭車) 座席52・立席98(中間車)座席48・立席102(簡易中間化改造車)
自重 37.2t(電動車)32.0t(付随車)
全長 19,000 mm
全幅 2,750 mm
全高 4,020 mm
車体 普通鋼
台車 FS-369A、FS-069A
主電動機 直巻整流子電動機 SE-542形
主電動機出力 170 kW × 4
駆動方式 WN駆動方式
歯車比 1:5.31
編成出力 2,720 kW (4M4T/4M2T)
制御方式 抵抗制御
制御装置 MM28C形
制動装置 電磁直通ブレーキ・発電ブレーキ(HSC-D・常用)
電気指令式ブレーキ(非常)
保安装置 パターン式ATS
デッドマン装置

5000-5061-191018-2_20191111133301 2019/10/18 宝塚 今津北線で活躍する5000系

基本は3連2本の6連でしたが、1970年末から梅田~三宮間は8連とし、三宮で2連を開放して神戸高速線、山陽電鉄線には6連で入る運用に就くため、一部の編成が新製車を組み込み2連化され、増結編成となりました。1977年末にはこの運用を6000系が担当することとなり、5000系は4連2本の8連化されることとなり、この際に昇圧前に複電圧車として製造された2021系を編成解除、電装解除し、付随車として5000系3連に組み込み4連化しました。
冷房改造工事は1973年から1974年にかけて京都線用特急車2800系に続いて行われました。扇風機併用集約分散式冷房装置が4基装備されました。
1984年から1990年にかけて表示幕設置工事が行われ、先頭車の前面上部と全車側面に方向幕が設置され、標識灯は窓下に降ろされました。

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2019年11月11日 (月)

阪急 3300系

昨日の神戸線・宝塚線用に登場した3000系、3100系に対して1967年、京都線用に登場した3300系は600Vからの昇圧とは関係なく、同年に開始された阪急京都線・千里線と大阪地下鉄堺筋線との相互乗り入れ用車両として製造されました。因みに京都線は1923年北大阪電気鉄道の路線を譲り受けた新京阪鉄道1928年11月16日、淡路~高槻町間を開業した際に全線の電圧を1500Vに昇圧し、以降1500Vで延伸しました。

3300-3391-191018 2019/10/18 天神橋筋六丁目

3300系は1969年までと、1979年製の増備車(3950番台)で126両が製造されました。堺筋線の規格に合わせ、全長19m3扉で3000系とデザインは似ているものの車幅は広くなりました。

主要諸元
最高運転速度 阪急線内 110 km/h
堺筋線内 70 km/h
設計最高速度 110 km/h
起動加速度 3.3 km/h/s (MT比6M2T時)2.9 km/h/s (MT比4M3T時)
減速度(常用) 4.5 km/h/s
減速度(非常) 5.0 km/h/s
車両定員
座席48・立席92(先頭車)
座席52・立席98(中間車)
座席48・立席102(簡易中間化改造車)
自重 24.3 t(3350形簡易中間化改造車)- 36.0 t (3300形)
全長 18,900 mm
全幅 2,809 mm
全高 3,730 mm (通常、冷房改造前)→4,020 mm (冷房改造後)4,120 mm (3300形)4,040 mm (3950形)
車体 普通鋼
台車 M車(電装解除車): FS-369 T車: FS-069、FS-069A(3950形)
主電動機 東洋電機製造 TDK831-A
主電動機出力 130 kW × 4
駆動方式 中空軸平行カルダン駆動方式
歯車比 1:5.25
制御方式 抵抗制御
制御装置 東洋電機製造 ES583
制動装置 発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ (常用) 電気指令式ブレーキ(非常)
保安装置 ATS,WS-ATC デッドマン装置

3300-3361-191018 3300-3318-191018 2019/10/18 淡路

堺筋線乗り入れでの取り決めで電動車の比率が高められましたが、モータ出力は抑えられました。台車は軸箱支持方式をSミンデン式(台車中心側から伸びた上下二枚の板ばねで軸箱の位置を定める方式、軸箱支持装置のサイズをコンパクトにできる利点があります。)とした空気ばね台車を履き、以降の阪急の標準台車となりました。
冷房設置は1982年から1986年にかけて行われ、集約分散式を3台搭載しました。冷房化の対象車両としては最後になり、阪急では3300系の冷房化で全社冷房付きとなりました。


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2019年11月10日 (日)

阪急 3000系・3100系

一昨日の記事で阪急神戸線、宝塚線の昇圧について触れました。当時、主流だった2000系(神戸線)、2100系(宝塚線)の昇圧対応車として2021系複電圧車が製造されましたが、機器の構造が複雑すぎる欠点がありました。そこでより簡素な昇圧対応車として1967年の神戸線、1969年ねんの宝塚線昇圧に向け、設計開発されたのが3000系(神戸線)と3100系(宝塚線)でした。メカ的には電動カム軸制御、発電ブレーキ装備で1964年から1969年にかけ、3000系114両、3100系40両が製造されました。

3000-3066-801212
3000-3017-801212 1980/12/12 国鉄三宮駅ホームから撮影した阪急3000系 冷房化改造された頃の尾灯が上部にあるオリジナルスタイル
三宮のドームも1995年の阪神淡路大震災で倒壊してしまいました。

主要諸元3000系
編成 3 - 8両編成
軌間 1,435 mm
電気方式 直流 1500 V
最高運転速度 110 km/h
設計最高速度 110 km/h
起動加速度 2.8 km/h/s
減速度(常用) 4.5 km/h/s
減速度(非常) 5.0 km/h/s
車両定員
座席48・立席92(先頭車)座席52・立席98(中間車)座席48・立席102(簡易中間化改造車)
自重 27.0.2 t (3550形)- 38.0 t (3000形、3500形)
全長 19,000 mm
全幅 2,750 mm
全高 4,015 mm
車体 普通鋼
台車 FS-345、FS-45
主電動機 SE534
主電動機出力 170 kW × 4
駆動方式 WN駆動方式
歯車比 5.31
制御方式 抵抗制御
制動装置 電磁直通ブレーキ・発電ブレーキ(HSC-D)
保安装置 ATS
デッドマン装置

3100-3152
1983年頃 梅田~十三間の三複線区間を行く3100系 すでに尾灯が下部に移し替えられた姿に
3100系は4両編成1本が能勢電鉄に譲渡されましたが、阪急からは形式消滅しています。

主要諸元3100系
編成 3 - 8両編成
主電動機 SE535
主電動機出力 120 kW × 4
歯車比 6.07

3000系と3100系の違いは主電動機の出力と歯車比だけでした。

3000-3003-191018
2019/10/18 伊丹 伊丹線で最後の活躍をする3000系 

600Vの架線電圧に対してはM車1両で対応可能ですが、1500VではM車2両のうち、一方を高圧対応車、他方を低圧対応車とし、両車を直列接続して制御する「おしどり方式」としました。電圧切り替えはナイフSW1つで可能としました。

形式に関しては2021系までのモーターの有無による区分方式から運転台の有無による区分方式となり、中間車には500番台が付与されました。


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2019年11月 9日 (土)

阪急 2200系

昨日の記事で紹介した2000系・2300系の投入から15年が経過した1975年、次世代モデルの模索車的位置づけで、電機子チョッパ制御の実用試験車として導入されました。編成は8両固定、車体も大きくモデルチェンジし、ワンハンドルマスコンも導入されました。あくまでもパイロット的位置づけでの導入であり、増備計画はなかったので2000番台の予備番号2200番台が使用されました。1985年にはVVVFインバータ制御の実用試験車両2両も製造されました。


2200-2250


1981年頃 西宮北口 

2200系の10両は試作的要素が強い車両だけに、電機子チョッパ試験、VVVF試験が終了した後は複雑な経緯を辿っています。

2200


電機子チョッパ車による営業運転はワンハンドルマスコンへの習熟や制御器から発生する高周波ノイズによる踏切障害などの問題で編成落成半年後からようやく開始されました。近鉄3000系などと同様に、回生ブレーキによる省エネルギー効果の低さ、製造コストの高さから、採用には至らず7000系7300系では界磁チョッパ制御方式が採用されました。
1985年にVVVF電動車ユニットの2720+2721が製造されると8両固定編成から2両の付随者2750+2751が抜かれ、これらは6000系8連に組み込まれ神戸線10連化に使用され、6M2T8連による電機子試験は1992年まで続けられました。試験終了後、電機子チョッパ電動車は電装解除され、6000系に組み込まれました。残った制御車2両とVVVF電動車の4両は6000系2連とで6連を組み今津北線で使用されましたが、1995年1月17日の阪神淡路大震災の際に宝塚南口付近で被災、脱線し、2721の機器が復旧不能なダメージを受け廃車となりました。2720は電装解除され、6762に、2721は代替新造され6772となり、制御車も6000系に組み込まれました。この時点で2200系は形式消滅となりました。

6000-6114-191018 2019/10/18 箕面 箕面線で活躍中の6000系6014F 6114の隣に連結されている6760は2200系2700として製造された車両




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2019年11月 8日 (金)

阪急 2000系

2019年10月の関西私鉄巡りの旅では昨年の南海、近鉄に続き、阪急、阪神、京阪の路線を巡り、現在各鉄道、各路線で活躍中の車両を記録することが出来ました。まずは阪急電鉄の各系列を紹介して行こうと思います。阪急神戸線の御影駅のそばには母方の両親、親戚関係の墓所があるので墓参りに行った際に阪急の車両を撮影したことがあり、現在は廃車になっている形式の写真もあります。

2000-20071981年頃 今津線が平面交差していたころの西宮北口 2007

最初は阪急で初めて回生ブレーキと定速運転制御を装備した高性能車として1960年から1962年にかけて神戸線向けに42両製造され、「人工頭脳電車」「オートカー」と呼ばれた2000系です。京都線用の2300系は2000系の姉妹車として1960年に登場し、78両製造されました。2000系、2300系は1961年に鉄道友の会より、第一回ローレル賞を授与されています。1961年には宝塚線用に2100系が登場し、30両製造されました。

2000-2011
1981年頃 今津線が平面交差していたころの西宮北口 2011

阪急初の高性能車としてデビューした1000系、1010系がオール電動車方式だったのに対し、2000系グループは制作費を抑えるためMT比率1:1で製造され、耐用年数も20年から13年に見直されたことから工程が簡素化され、鋼製の準張殻構造を採用した軽量構造車体となりました。デザインは直線と平面を基調としたシンプルな形状となり、前面は3面折妻、前面・屋根・裾部に丸みが付けられ阪急では初めて1300mm幅の両開き扉が採用されました。

主要諸元
編成 2両 - 8両編成
電気方式 直流600V→1500V
最高運転速度 110 km/h
起動加速度 2.8 km/h/s
減速度(常用) 4.0 km/h/s
全長 19,000 mm
主電動機 東京芝浦電気 SE-572B
主電動機出力 150 kW × 4
駆動方式 WNドライブ
歯車比 85:16 (5.31)
制御方式 抵抗制御
制動装置 電磁直通ブレーキ
回生ブレーキ(昇圧時撤去)

1963年に神戸線、宝塚線の架線電圧600Vから1500Vへの昇圧が決定したため、2000系の複電圧対応型として1964年までに電動車2021形、制御車2071形がそれぞれ21両ずつ増備され、2021系を名乗りました。
昇圧後、電機機器は600V専用で1500V対応には改造できないため、定速制御機能や回生制動機能は使用停止、廃止となりました。

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2019/10/18 川西能勢口 能勢電鉄1700系となって活躍する元阪急2000系

2000系の一部は能勢電鉄に譲渡され1700系となりました。

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2019年11月 7日 (木)

2019年10月 西武多摩湖線vs多摩川線の車両交換 多摩川線編 その2

久しぶりに訪問した西武多摩川線、大きな変化は多磨駅の上り側ホームの使用停止、1線化でした。

Dsc04752 2019/11/2 多磨駅に進入する武蔵境方面行きからの眺め

多摩川河原で採取した川砂利を運搬する目的で多摩鉄道1917年10月22日に境(現、武蔵境)~北多磨(現、白糸台)間を開業、1919年6月1日には北多磨~常久(現、競艇場前)間が延伸、さらに1922年6月20日、常久~是政間が開業しました。1927年8月30日には(旧)西武鉄道によって合併され、多摩川線となりました。当初、砂利輸送のおまけ的位置づけだった旅客輸送ですが1929年1月5日に参拝客が増加していた多磨霊園の至近に多磨墓地前駅を設置したのが同駅の始まりでした。その後、ガソリンカーの運転が開始され、車両も増備、日曜祭日彼岸時には武蔵境~多磨墓地前間、15分毎の運転体制となり、1950年に電化、1967年に貨物輸送は廃止となりました。

600

多磨駅周辺地図 Yahooの地図から

多磨駅周辺には多磨霊園の他、警視庁運転免許試験場、2000年に北区西ヶ原から移転してきた東京外国語大学、2003年に渋谷区代々木から移転してきた榊原記念病院(心臓外科の権威、榊原仟氏の名前を冠している)、東京スタジアム(味の素スタジアム)、警視庁警察学校・大学校、武蔵野の森公園、調布飛行場などがあります。

180713
2018/7/13 多磨駅の駅名標には()付きで東京外大前とあります。

2000年の東京外国語大学移転の際には当時の学長が駅名を「東京外国語大学前駅」とするように西武と交渉したそうですが、周辺の墓石業者の猛烈な反対で実現しなかったそうです。しかし、2003年に榊原記念病院が移転する際にさすがに墓地が付くのは問題なので多磨に改称されたそうです。

180713-2
2018/7/13 ここにも駅猫たまがいます。

もともと多磨駅から白糸台駅東側に広がる土地は1941年4月30日、当時の東京府によって開設された東京調布飛行場で大戦中は日本陸軍が使用、1942年のドーリットル空襲以降は帝都防空拠点となっていました。1945年9月、連合軍主力のアメリカ軍によって接収され、現在、外語大、警察学校がある場所は水耕農場になっていました。西武多摩川線から専用の引き込み線も引かれていました。1952年、対日講和条約が発効すると日米行政協定で「調布水耕農園」となり、1964年の東京オリンピックで渋谷区のアメリカ軍宿舎「ワシントンハイツ」が選手村用地として返還されるとその代替住宅が建設され、「関東村住宅地区および補助飛行場」になりました。

1954年8月から飛行場の日米共同使用が認められ、1973年3月、飛行場地区が日本に全面返還されました。
国から都に調布場外離着陸場の管理・運営が引き継がれたのが1992年7月、都営コミュータ空港として開港したのは2001年3月31日でした。

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2018/7/13 在りし日の多磨駅上りホームに停車する1247F

調布飛行場の実質的最寄り駅は京王線西調布駅ですが、1988年に使用開始された現在の駅は西側にしか出口がなく、橋上駅舎化による東側へのアクセスの改善、構内踏切の廃止、東西自由通路の設置といった駅の改良を行うことが2018年6月7日に発表され、2019年5月26日の始発から1面1線式の運用となりました。2019年3月16日のダイヤ改正までは早朝、深夜に同駅で列車交換が行われていましたが、それも改正で廃止となりました。工事の完工は2020年に予定されています。

ちなみに隣の白糸台駅は上の記述にも出てきますがかつては北多磨駅でしたが、多磨墓地前駅が多磨駅になったタイミングで北多磨駅が多磨駅の南にあるのはおかしいので白糸台と改称されました。

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2019年11月 6日 (水)

2019年10月 西武多摩湖線vs多摩川線の車両交換 多摩川線編 その1

2019年10月101N系車両交換で変化した風景を見に、多摩川線も久しぶりに訪問しました。

例によって新小平~(武蔵野線)~府中本町~(徒歩)~是政というルートを採りました。このルートで行くと自宅から新小平駅までと府中本町~是政間の歩行で歩数が6400歩くらいとなり、良い運動になります。電車賃的にも一橋学園~国分寺~武蔵境~多摩川線に較べると、JRだけなので安くなります。

Screenshot_20191105124539
昨日の記事同様、西武鉄道アプリ、列車走行位置情報 多摩川線のページのスクリーンショットですが、こちらは101N系は白電のままで、多摩湖線のようにどの編成が運用に就いているのか判別できません。

Dsc04743 Dsc04746 是政駅で最初に乗車したのは2019年4月、7月の車両交換で多摩川線~多摩湖線~多摩川線と異動を繰り返した1249F「イエローベージュ編成」でした。

Dsc04801
白糸台基地で休む1247F

今回、1245Fの異動で多摩川線は赤電2本、イエローベージュ2本の体制となっています。訪問した11月2日土曜日は赤電1247Fが休みでした。

Dsc04786
1253F 新小金井

赤電塗装になっている1253Fは側面にラグビーワールドカップのラッピングがあり、番号をチェックするまでも無く容易に編成の判別がこの時点では可能です。両編成とも列車無線機器は塗装変更時に更新済みです。

Dsc04772
新小金井 多摩川線イエローベージュ2編成の並びもこの10月の異動から実現 左が1245F 右が1249F

一方、イエローベージュの2本は1245Fは昨年11月の入場時に列車無線関係を更新したのに対し、

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列車無線関係の機器が旧タイプのままの1249の運転台

Dsc04792
列車無線関係機器が更新済みの1245の運転台

1249Fは2019年4月から7月の多摩湖線西武園線運用時には更新せずに多摩川線に戻っているために旧タイプのままです。

イエローベージュ2編成を外観から見分けるポイントは

Dsc04791 Dsc04796
更新された列車無線機器に付属している運転室内に設置された下向きの極超短波用アンテナでしょうか。

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2019年11月 5日 (火)

2019年10月 西武多摩湖線vs多摩川線の車両交換 多摩湖線編

2019年10月は台風の襲来や秋雨前線プラス低気圧による大雨で死者が出るほど異常に雨の多い月でした。年に4回、3か月毎に行われる西武多摩湖線、西武多摩川線の101N系の車両交換は10月20日行われ、多摩湖線から1245Fがイエローベージュになって初めて多摩川線に異動、多摩川線からは順番通りに伊豆箱根カラーの1241Fが多摩湖線に戻って来ました。

伊豆箱根2編成が多摩湖線運用に入っているので、沿線で撮影することにしました。

Screenshot_20191103081801
2019/11/3 西武鉄道アプリのスクリーンショットから 国分寺行きが1241F、西武遊園地行きが1261Fです。

101n-1241-191103

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2019/11/3 青梅街道~一橋学園間にて 国分寺行き 1241F

101n-1262-191103

101n-1261-191103
2019/11/3 一橋学園~青梅街道間にて 1261F

両編成の写真を見比べると偶数側(西武遊園地より)のクハのステンレス飾り帯と上下のブルーテープの間隔が1242の方が若干広いのは変化していないことがわかります。

両編成とも列車無線関連機器は旧タイプですが、1241Fは今回の多摩湖線運用期間中に更新されるのでしょうか?

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2019年11月 4日 (月)

関西私鉄沿線巡りと鉄道イベント参加の旅 その5 京阪線全線の旅 樟葉モールSANZEN-HIROBA

2019年10月20日、日曜日京阪全線乗り潰しの旅」最後は樟葉駅前に立地する「くずはモール」内のSANZEN-HIROBAのに保存されるかつての京阪特急3000系3505保存車両の紹介です。


Dsc04653 2019/10/20 京阪電車 樟葉駅

樟葉駅は昭和30年代は現在の駅から300mほど京都寄りにあり、乗客数も限られ、急行も停車しない小さな駅だったそうですが、昭和40年代に京阪が日本初の官民一体形のニュータウン「くずはローズタウン」を造成、1968年から分譲を開始すると利用者が急激に増加しました。駅は1971年に現在地に移転、1972年には日本住宅公団(現、都市再生機構)が男山団地を建設、入居が開始されると通勤通学客が一気に増加し、京阪では最初に自動改札機が設置された駅になり、現在では乗降客数が常にトップテンに入る駅となりました。


Dsc04608



くずはモール街は1972年4月に松坂屋、ダイエー、イズミヤの3店舗を核とし、150の専門店街と大駐車場を兼ね備えたオープンモールとして開設されました。その後、百貨店業界の低迷で松坂屋は撤退、京阪百貨店が入り、2005年4月14日に新生KUZAHA MALLとしてリニューアルオープン、さらに2014年には西館とKID館が建て替えられ、2014年3月12日にグランドオープンとなりました。


Dsc04609


2014年3月のグランドオープンに合わせて南館「ヒカリモール」に京阪ミュージアムゾーン「SANZEN-HIROBA]が設置されました。名前は京阪特急として1972年から製造された京阪3000系に由来し、3000系のなかでも最後まで残され、リニューアルの上、8000系30番台、8531として活躍、2013年に引退した3055が保存されました。


Img075
1981/8 地上線時代の四条駅 京阪3000系

Dsc04613 SANZEN-HIROBAに展示されている3505
京阪3000系に関しても別記事できちんと纏めるつもりです。

ということで10月17日から10月21にかけての関西私鉄沿線巡りと鉄道イベント参加の旅の概要報告を終わります。


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2019年11月 3日 (日)

関西私鉄沿線巡りと鉄道イベント参加の旅 その5 京阪線全線の旅 交野線

順番は前後しますが枚方市から分岐する交野線の紹介です。


Dsc04658 2019/10/20 枚方市駅 駅名標

まず京阪電鉄の駅名には守口市、門真市、寝屋川市、枚方市、交野市、八幡市(→石清水八幡宮に2019年10月1日に改称)と自治体の名称に市を付けるのが京阪の駅ネーミングのルールだそうです。阪急京都線にも摂津市、茨木市、高槻市と同様の駅名がありますが、これらも京都線は(新)京阪が建設したからだそうです。そういった○○市のひとつである枚方市駅から分岐しているのが交野(かたの)線です。

この線は元々、現在の近鉄生駒線(生駒~王寺間)を建設した信貴生駒電鉄が建設した路線で、京都方面から信貴山朝護孫子寺への参拝客輸送を目論んで計画され、枚方東口(現、枚方市)~私市(きさいち)間は1929年7月10日に開業しましたが、同年世界大恐慌が起こり、利用者の大幅な減少で経営難に陥り、私市~生駒間の建設は断念されました。枚方市~私市間は軌間1435mm、架線電圧600Vと京阪本線の支線のような区間で、同社は経営改善策として自前の電車は投入せず、京阪からの借り入れ車で対応していました。1931年には京阪に経営を委託しました。

1939年5月1日、京阪が100%出資した交野電気鉄道へ事業を譲渡、1945年5月1日京阪と阪急が国策で合併した会社、京阪神急行電鉄が同社を吸収合併しました。1949年12月1日、京阪神急行電鉄から京阪電気鉄道が分離して以降、京阪本線の支線として位置づけられています。


路線データ
路線距離(営業キロ):6.9km
軌間:1435mm
駅数:8駅(起終点駅含む)
複線区間:全線
電化区間:全線電化(直流1500V)
閉塞方式:自動閉塞式
保安装置:K-ATS
踏切数:15か所(すべて第1種甲)、うち12か所に踏切障害物検知装置が設置
最高速度:90km/h
最急勾配:33‰(河内森駅 - 私市駅間)


Dsc04655


当初から複線化、中間駅化を考慮して設計されたためか、駅はコの字型のホームとなっています。東北本線利府支線の利府駅と同じ構造です。

Dsc04656 交野線の車両はワンマン対応の10000系や13000系が投入されていました。

因みに難読駅である私市の由来は私部(きさべ:天皇の后のために農耕をした人々)というそうで日本書紀に出てきます。私部が住んだ村の中心が私部内でこれが転じて私市になったそうです。


京阪の路線は元々道路に軌道を敷くことを基本とした「軌道」で、カーブが多いのが特徴ですが、交野線はその歴史から分かるように地方鉄道法で建設された路線であり、線路は一直線に敷かれ、本線よりも立派と言われたそうです。


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2019年11月 2日 (土)

関西私鉄沿線巡りと鉄道イベント参加の旅 その5 京阪線全線の旅 宇治線

滋賀県の京阪線を堪能した後は来た道を戻ります。

三条からは8000系特急のプレミアムカーに乗車しようかとも思いましたが、中書島で宇治線、樟葉では樟葉モールのSANZEN-HIROBA、さらに枚方市では交野線に乗車しなくてはならないのでプレミアムカー乗車は次回に回し、来た電車で大阪方面に向かうこととしました。

Dsc04601 2019/10/20 中書島駅 駅名標

Dsc04600
2019/10/20 中書島駅で出発を待つ宇治線ワンマン仕様の10000系

軌道敷設免許は1907年1月に宇治川電気軌道によって取得され、1910年11月に京阪電気鉄道がその免許を譲り受けました。免許の内容は軌間1067mm、架線は複線式だったため、建設に当たりいくつかの変更が申請されました。ちょうどこの時期、1912年7月30日に明治天皇が崩御し、御陵は伏見桃山と発表、9月の「大喪の儀」の後の一般参拝では桃山一帯は混雑を極め、さらに1年後の7月30日には明治天皇崩御1年祭が予定されたことから宇治線の工事は突貫工事で進められ、4ヶ月で開通に至りました。

路線データ
路線距離(営業キロ):7.6km
軌間:1435mm
駅数:8駅(起終点駅含む)
複線区間:全線
電化区間:全線電化(直流1500V)
閉塞方式:自動閉塞式
閉塞信号機 22基
保安装置:K-ATS
踏切数:19か所(すべて第1種甲)、うち車が通行可能な17か所に踏切障害物検知装置が設置。
最高速度:80km/h
最急曲線:半径200m(観月橋駅 - 桃山南口駅間・木幡駅 - 黄檗駅間)
最急勾配:30‰(黄檗駅 - 三室戸駅間)

Dsc04603

Dsc04605
1991年12月から府道7号京都宇治線の拡幅に伴い、駅の移設工事が開始され、1995年6月に現在の場所に新駅が移設されました。この円を基調としたデザインは南海特急ラピートをデザインした建築家若林広幸によるもので1996年、私鉄の駅としては初めてグッドデザイン賞を受賞しました。

開業後、1917年には「大正大洪水」、1934年9月の室戸台風、1935年6月と8月の「鴨川水害」、1953年9月の台風13号、1959年8月13日の豪雨、1961年9月の「第2室戸台風」1965年9月の台風24号などで宇治川・山科川が氾濫し、特に中書島ー木幡間は浸水・不通を繰り返しましたが、1960年代に天ヶ瀬ダムの完成、宇治川・山科川の堤防強化、排水ポンプ場の設置で水害対策は完了しました。

駅番号は前の記事で紹介したように観月橋がKH71、宇治がKH77となっています。地図で見てもよく分かりますがJR奈良線とは全区間において並行しており、両線の利用者数は拮抗、乗り換えの便については考慮されていない、ライバル関係にあります。

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2019年11月 1日 (金)

関西私鉄沿線巡りと鉄道イベント参加の旅 その5 京阪線全線の旅 びわ湖浜大津から石山坂本線

昨日に続いて京阪大津線です。大津線という名称は昨日の京津線と今回の石山坂本線を合わせたものです。漢字で書くと”いしやまざか”本線と読んでしまいそうですが、”いしやまさかもと”線です。大津市の石山寺駅と坂本比叡山口駅を結ぶ14.1kmの路線で軌道法が適用されている路線です。標準軌(軌間1435mm)の軌道としては石山寺駅が日本最東端、坂本比叡山口駅が日本最北端だそうです。

Dsc04518
2019/10/20 びわ湖浜大津 ホームから石山寺方向をみると京津線で到着した800形が折り返しのために中線に入り、その横を坂本比叡山口行きの600形が通過する光景が見られます。

路線データ

路線距離(営業キロ):14.1km
軌間:1435mm
駅数:21駅(起終点駅含む)
複線区間:全線
電化区間:全線電化(直流1500V)
閉塞方式:自動閉塞式
最高速度:70km/h

Dsc04523 坂本比叡山口に向かう車両からの後方展望 画面左手に琵琶湖の湖面が広がっています。

Dsc04529

左手のコニーデタイプの山が古事記、延喜式に記述があり、紫式部が「打ち出でて 三上の山を 詠れば 雪こそなけれ 富士のあけぼの」と詠んだ近江富士と言われている三上山(標高432m)

まずはびわ湖浜大津から北の坂本比叡山口を目指しました。びわ湖浜大津を出発してすぐは路面区間です。京阪大津京駅のそばでJR湖西線を潜り、JR西日本大津京駅がそばに見えます。近江神宮前駅には錦織車庫が隣接しており、石山坂本線の車両以外に京津線の車両もねぐらとしているのでここまでは京津線の800系が来ています。このあたりから琵琶湖西岸の山の裾野を走る直線区間となり、車窓からは近江富士をはじめ琵琶湖東岸の風景が楽しめます。びわ湖浜大津を出発して15分ほどで終点の坂本比叡山口に到着します。

Dsc04534
比叡山のケーブルに乗ることも考えましたが時間が押していたので、駅周辺を散策して折り返し電車で今度は石山寺方面に向かいました。坂本方面とは異なり膳所周辺は市街地の中を走行する感じでカーブの多い線形です。膳所、石山とJR西日本の東海道本線と連絡する駅があり、京阪石山辺りが琵琶湖の南端になり、瀬田の唐橋のそばの唐橋前、石山寺終点にびわ湖浜大津から17分ほどで到着します。

Dsc04565
唐橋前から徒歩で数分の距離にある瀬田の唐橋

Dsc04555 2019/10/20 石山寺終点

この路線は大津電気軌道により、1913年3月1日、大津(現、びわ湖浜大津)間が開業しました。開業当初は官設鉄道東海道線として建設され、前日まで大津線として営業していた路線を3線軌条化、電化したそうです。1914年6月4日には膳所から石山寺まで開業しました。一方、坂本(現、坂本比叡山口)まで全通したのは1927年9月10日のことでした。1931年10月5日には石山寺~坂本比叡山口間の直通運転が開始されました。1939年6月20日、浜大津駅の京津線との連絡線が開通、1943年、大津電気軌道は京阪神急行電鉄に合併され同社の路線となりました。1949年12月1日、京阪から阪急が分離した際に京阪電気鉄道の路線となり、1956年1月10日、石山線と坂本線が統合され石山坂本線となりました。

駅ナンバーは
OT01 石山寺 ~OT12 びわ湖浜大津 ~OT21 坂本比叡山口  となっています。
大津線の車両に関しては別の記事で触れる予定です。

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