阪急 3300系
昨日の神戸線・宝塚線用に登場した3000系、3100系に対して1967年、京都線用に登場した3300系は600Vからの昇圧とは関係なく、同年に開始された阪急京都線・千里線と大阪地下鉄堺筋線との相互乗り入れ用車両として製造されました。因みに京都線は1923年、北大阪電気鉄道の路線を譲り受けた新京阪鉄道が1928年11月16日、淡路~高槻町間を開業した際に全線の電圧を1500Vに昇圧し、以降1500Vで延伸しました。
2019/10/18 天神橋筋六丁目
3300系は1969年までと、1979年製の増備車(3950番台)で126両が製造されました。堺筋線の規格に合わせ、全長19m3扉で3000系とデザインは似ているものの車幅は広くなりました。
主要諸元
最高運転速度 阪急線内 110 km/h
堺筋線内 70 km/h
設計最高速度 110 km/h
起動加速度 3.3 km/h/s (MT比6M2T時)2.9 km/h/s (MT比4M3T時)
減速度(常用) 4.5 km/h/s
減速度(非常) 5.0 km/h/s
車両定員
座席48・立席92(先頭車)
座席52・立席98(中間車)
座席48・立席102(簡易中間化改造車)
自重 24.3 t(3350形簡易中間化改造車)- 36.0 t (3300形)
全長 18,900 mm
全幅 2,809 mm
全高 3,730 mm (通常、冷房改造前)→4,020 mm (冷房改造後)4,120 mm (3300形)4,040 mm (3950形)
車体 普通鋼
台車 M車(電装解除車): FS-369 T車: FS-069、FS-069A(3950形)
主電動機 東洋電機製造 TDK831-A
主電動機出力 130 kW × 4
駆動方式 中空軸平行カルダン駆動方式
歯車比 1:5.25
制御方式 抵抗制御
制御装置 東洋電機製造 ES583
制動装置 発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ (常用) 電気指令式ブレーキ(非常)
保安装置 ATS,WS-ATC デッドマン装置
2019/10/18 淡路
堺筋線乗り入れでの取り決めで電動車の比率が高められましたが、モータ出力は抑えられました。台車は軸箱支持方式をSミンデン式(台車中心側から伸びた上下二枚の板ばねで軸箱の位置を定める方式、軸箱支持装置のサイズをコンパクトにできる利点があります。)とした空気ばね台車を履き、以降の阪急の標準台車となりました。
冷房設置は1982年から1986年にかけて行われ、集約分散式を3台搭載しました。冷房化の対象車両としては最後になり、阪急では3300系の冷房化で全社冷房付きとなりました。
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