阪急新性能車の系譜 抵抗制御方式 その4 5000系、5100系、5200系、5300系
3000番台に続いて登場した系列は5000番台でした。日本の民鉄では多くの会社が4で始まる系列番号は忌避するようで、阪急の場合もそのようです。
5000系は神戸線の輸送力増強、神戸高速鉄道東西線・山陽電気鉄道本線乗り入れ計画の具体化で架線電圧が1500Vに昇圧されて最初に投入された形式で単電圧化、居住性や乗り心地の向上のため足回りの改善を眼目に新規に設計された車両でした。電動車はユニット方式とし、大阪方に制御電動車を配置する方式に戻りました。駆動方式はWN駆動方式で歯車比は3000系と同じ5.31に設定され、定格速度も高く設定されました。
ちょうどこの時代は通勤電車の冷房化が各社で開始される時代で、関西では京阪2400系が初の冷房車として登場し、阪急でも冷房化の機運が高まった時代でした。5000系の増備車として5014 6連が製造されることになりましたが、試作的要素が非常に多かったので新たに系列番号を起こし、5200系としました。5200系での試作成果を量産化させたのが、5100系でした。この時代、神戸線と宝塚線の規格は統一され、5000系が両線に配置され、5100系もその量産冷房車として両線に投入されました。ですから3100系までの宝塚線仕様モードの100番台と,5100系の100番台は全く意味が違っています。そして5100系の場合、京都線車両としての規格統一もなされ,全線での運行が可能な設計となりました。
京都線では大阪市営地下鉄堺筋線乗り入れ対応への考慮から5100系の機器を持った車両として5300系が製造されました。この車両から従来京都線の車両は1番から付番していましたが,神戸線、宝塚線同様に0から付番するようになりました。
主電動機は5100系同様、140kWとなり、駆動装置は中実軸、TD撓み板継手方式となり、WN歯車継手との互換性が確保されました。1973年製の5863では東芝製回生ブレーキ付き電機子チョッパ制御装置が試験的に搭載され,2年間実用試験が行われました。後に2200系に本格搭載されました。
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