阪急 2000系
2019年10月の関西私鉄巡りの旅では昨年の南海、近鉄に続き、阪急、阪神、京阪の路線を巡り、現在各鉄道、各路線で活躍中の車両を記録することが出来ました。まずは阪急電鉄の各系列を紹介して行こうと思います。阪急神戸線の御影駅のそばには母方の両親、親戚関係の墓所があるので墓参りに行った際に阪急の車両を撮影したことがあり、現在は廃車になっている形式の写真もあります。
1981年頃 今津線が平面交差していたころの西宮北口 2007
最初は阪急で初めて回生ブレーキと定速運転制御を装備した高性能車として1960年から1962年にかけて神戸線向けに42両製造され、「人工頭脳電車」「オートカー」と呼ばれた2000系です。京都線用の2300系は2000系の姉妹車として1960年に登場し、78両製造されました。2000系、2300系は1961年に鉄道友の会より、第一回ローレル賞を授与されています。1961年には宝塚線用に2100系が登場し、30両製造されました。
1981年頃 今津線が平面交差していたころの西宮北口 2011
阪急初の高性能車としてデビューした1000系、1010系がオール電動車方式だったのに対し、2000系グループは制作費を抑えるためMT比率1:1で製造され、耐用年数も20年から13年に見直されたことから工程が簡素化され、鋼製の準張殻構造を採用した軽量構造車体となりました。デザインは直線と平面を基調としたシンプルな形状となり、前面は3面折妻、前面・屋根・裾部に丸みが付けられ阪急では初めて1300mm幅の両開き扉が採用されました。
主要諸元
編成 2両 - 8両編成
電気方式 直流600V→1500V
最高運転速度 110 km/h
起動加速度 2.8 km/h/s
減速度(常用) 4.0 km/h/s
全長 19,000 mm
主電動機 東京芝浦電気 SE-572B
主電動機出力 150 kW × 4
駆動方式 WNドライブ
歯車比 85:16 (5.31)
制御方式 抵抗制御
制動装置 電磁直通ブレーキ
回生ブレーキ(昇圧時撤去)
1963年に神戸線、宝塚線の架線電圧600Vから1500Vへの昇圧が決定したため、2000系の複電圧対応型として1964年までに電動車2021形、制御車2071形がそれぞれ21両ずつ増備され、2021系を名乗りました。
昇圧後、電機機器は600V専用で1500V対応には改造できないため、定速制御機能や回生制動機能は使用停止、廃止となりました。
2019/10/18 川西能勢口 能勢電鉄1700系となって活躍する元阪急2000系
2000系の一部は能勢電鉄に譲渡され1700系となりました。
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