阪急 5000系
阪急の場合も我が国の多くの私鉄同様に4000番台の系列番号は避けて、3300系の後、神戸線、宝塚線の1500V昇圧後に登場したのは5000系となりました。ただ、事業用の車両に4,050形救援用制御車や新京阪鉄道が導入したBL-1形電気機関車が阪急に継承されて4300形となったケースは存在します。
2019/10/18 大阪梅田 阪急の系列別の車両番号は0から始まる(京都線3300系以前の系列は1から)
5000系は1968年から1969年にかけて、神戸高速鉄道、山陽電鉄への乗入れに向けた車両として投入されており、ナニワ工機で47両が製造されました。車体長、走行性能は3000系を基本とするものの、運転台奥行き、仕切り構造、客室窓の幅、間柱は3300系に準拠しています。3両編成2本を連結する6連となり、この系列から電動制御車が大阪寄りに連結されるようになりました。
主要諸元
電気方式 直流1500V
最高運転速度 110 km/h
設計最高速度 110 km/h
起動加速度 2.8 km/h/s
減速度(常用) 4.5 km/h/s
減速度(非常) 5.0 km/h/s
車両定員
座席48・立席92(先頭車) 座席52・立席98(中間車)座席48・立席102(簡易中間化改造車)
自重 37.2t(電動車)32.0t(付随車)
全長 19,000 mm
全幅 2,750 mm
全高 4,020 mm
車体 普通鋼
台車 FS-369A、FS-069A
主電動機 直巻整流子電動機 SE-542形
主電動機出力 170 kW × 4
駆動方式 WN駆動方式
歯車比 1:5.31
編成出力 2,720 kW (4M4T/4M2T)
制御方式 抵抗制御
制御装置 MM28C形
制動装置 電磁直通ブレーキ・発電ブレーキ(HSC-D・常用)
電気指令式ブレーキ(非常)
保安装置 パターン式ATS
デッドマン装置
2019/10/18 宝塚 今津北線で活躍する5000系
基本は3連2本の6連でしたが、1970年末から梅田~三宮間は8連とし、三宮で2連を開放して神戸高速線、山陽電鉄線には6連で入る運用に就くため、一部の編成が新製車を組み込み2連化され、増結編成となりました。1977年末にはこの運用を6000系が担当することとなり、5000系は4連2本の8連化されることとなり、この際に昇圧前に複電圧車として製造された2021系を編成解除、電装解除し、付随車として5000系3連に組み込み4連化しました。
冷房改造工事は1973年から1974年にかけて京都線用特急車2800系に続いて行われました。扇風機併用集約分散式冷房装置が4基装備されました。
1984年から1990年にかけて表示幕設置工事が行われ、先頭車の前面上部と全車側面に方向幕が設置され、標識灯は窓下に降ろされました。
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