現在は阪急阪神HDの傘下となった神戸高速鉄道
かつて神戸市の中心部・市街地に神戸市電は走っていましたが、高速輸送を担う鉄道は国鉄以外になく、国鉄は専ら長距離輸送を主体としていました。そのため、神戸市は市街地輸送の高速化、大容量化目指し、神戸市外と中心部市街地を繋いでいた鉄道会社4社、京阪神急行電鉄(現:阪急電鉄)、阪神電気鉄道、山陽電気鉄道、神戸電気鉄道を結ぶ、線路と駅のみで車両は一切保有しない第三セクターの神戸高速鉄道を1958年10月2日に設立しました。
2019/10/18 神戸高速鉄道と山陽電鉄の接続駅 西代駅の運賃表
西は山陽姫路、北は神戸電鉄、そして阪急全線、阪神は大阪梅田と大阪難波とまさに神戸高速鉄道によって結ばれた私鉄各社の運賃が一望に 西代 駅名標 スタイルは山陽電鉄のもの 阪神電鉄の駅番号も掲示されています。
1968年4月7日に「東西線:西代~元町間5.0km、新開地~神戸三宮間2.8km」、「南北線:新開地~湊川間0.4km」が開業し、京阪神急行電鉄、阪神電気鉄道、山陽電気鉄道が東西線への乗り入れを通じて相互直通運転を開始し、神戸電鉄が南北線に乗り入れを開始しました。
1987年4月1日、それまでの日本国有鉄道法、地方鉄道法、索道規則に代わり、日本の鉄道事業を一元的に規定する鉄道事業法が施行され、神戸高速鉄道は第3種鉄道事業者として
第1種鉄道事業者に譲渡する目的で鉄道施設を建設する事業及び第2種鉄道事業者に貸付ける目的で鉄道施設を建設・整備する事業。後者は、鉄道施設を建設後に第2種鉄道事業者に貸付けている鉄道施設を保守・整備して管理にあたる。 と規定され
(Wikipedia 鉄道事業法の図から)
第2種事業者の許可区間が重複する形態となりました。
新開地駅の駅名標 こちらは阪神電鉄のスタイル
新開地から阪急神戸線 大阪梅田方面列車案内
こちらは阪神線 大阪梅田方面の列車案内
1998年2月15日の阪急のダイヤ改正で山陽電鉄が山陽姫路~阪神電鉄梅田間で直通特急を運転することになったため、阪急の山陽電鉄乗り入れは中止となり、新開地までとなりました。
2002年4月1日には北神急行電鉄から北神線の鉄道施設(新神戸~谷上間7.5km)を譲り受け、同線の第三種鉄道事業者となりました。
2009年4月1日、神戸市が保有株式の一部を阪急阪神HDに売却し、阪急電鉄、阪神電気鉄道とともにHD傘下の子会社になりました。
2010年10月1日、阪急電鉄の新開地~西代間、山陽電鉄の神戸高速線全線の第二種鉄道事業が廃止となりました。
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