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2019年12月28日 (土)

阪神電気鉄道の旅 車両編 5 5500系

阪神電気鉄道の車両編、今回は1995年から2000年にかけ、4連9本36両が投入された普通列車用(ジェットカー)5500系です。

5500-5515-191019
2019/10/19 御影 5515F 駅間の短い阪神本線

阪神初のVVVFインバータ制御車であり、後日紹介する9000系とともに1995年1月17日の阪神淡路大震災で被災した車両の代替として前倒しで製造開始された経緯があります。2010年にはマイナーチェンジ車として5550系が1編成4両製造されています。今回の旅行では5550系には遭遇出来ませんでした。

二代目5001形記事でも紹介しましたが、阪神の普通系車両は、特急や急行の優等列車に対して駅間の短さ、カーブの多い線形に対処するために高加減速性能が求められた結果、1958年に試作として初代5001形が登場し、ジェットカーと言われてきました。

Photo_20191227202101

初代5001形以降、普通列車用に製造されたジェットカーの形式(二代目5001形は除く)は年代順に上記のようになります。
5500系はこれらの形式の老朽化を見込んで開発がスタートしていましたが、1995年1月の大震災で普通用車両も8両(5151形2両、5261形4両、5331形2両)の被災廃車が発生し、代替新造が必要となり、まず2編成8両(1995年11月、1996年1月)が製造されました。阪神がVVVFインバータ制御を導入したことで日本の大手私鉄全社でVVVFインバータ制御方式が採用されました。

5500-5517-191019
2019/10/19 寝屋川

車体は普通鋼製19m3扉車で8000系のタイプIV後期製造車を踏襲しています。外部塗色は「震災を乗り越えて新たに出発する」と願いを込めて上部を「アレグロブルー」(空色)、下部を「シルキーグレイ」(淡灰)のパステル調の新塗装が採用されました。

台車は阪神初のモノリンク式ボルスタレス台車、住友金属工業製SS-144を履き、車輪径は従来のジェットカーの762mmから急行系車両の860mmとなりました。主電動機は出力110kW、駆動方式はTDカルダン駆動方式となりました。

←大阪              神戸→
形式 5501形 5601形 5601形 5501形
    Mc1       M1         M2         Mc2
          5501     5601      5602      5502
自重    34.0t    35.0t      35.0t      34.0t
定員  122     132        132        122
          CP,SIV   VVVF     VVVF      CP,SIV

5500-5503-191019
2019/10/19 尼崎 すっかりイメージが変わったリニューアル編成

導入から20年以上経過した2016年度以降、リニューアル工事が開始され、リニューアルされた車両を阪神ではリノベーション車両と称しています。

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