阪急電鉄 路線について その7 甲陽線
阪急電車の路線シリーズ、今回は甲陽線です。
2019/10/18 駅名標
開業は1924年10月1日で2.2km、全線単線、最高速度70km/hの路線です。
2019/10/18 夙川駅で出発を待つ甲陽線 6000系6021Fワンマン対応車
夙川に接近する車内から 右手の線路は神戸本線との連絡線 先で一旦、スイッチバックしてから神戸線に交流します。
本来、当時の阪神急行電鉄としては当初の建設計画には無かった路線でした。甲陽園というのは兵庫県西宮市にある高級住宅地、西宮七園(甲子園、昭和園、甲風園、甲東園、甲陽園、苦楽園、香櫨園)の一つで、1918年、箕面有馬電気軌道~阪神急行電鉄の十三線(現在の神戸本線)の敷設計画の進展で、本庄京三郎が「甲陽土地」という会社を設立し、上下水道・電気の完備した住宅街の開発を行ったことからそれまで山林地域だった場所に住宅が立ち並び、高級邸宅街となりました。
1922年、当時熾烈なライバル争いをしていた阪神電鉄が摂津電気自動車なる子会社を設立、香櫨園駅から苦楽園までトロリーバス免許を取得したために、阪神急行電鉄も負けてはいられないと同年12月、甲陽線の軌道敷設免許を申請、1924年に開業となりました。結局、阪神電鉄のトロリーバスは具体化せず、後に阪神バスが甲陽園まで乗り入れました。といったわけで、阪急の路線としては単線で開業し、今日も単線で営業を続ける路線となっています。後日、触れる予定の嵐山線は現在は単線ですが、開業時は複線で戦時中の資材供出で単線となりました。
中間の苦楽園口駅 かつてはスプリングポイントだった交換用分岐器
長いこと日中15分ヘッドの運転でしたが、2007年JR西日本が「さくら夙川」駅を開業するにあたり、阪急は2006年10月のダイヤ改正で夙川駅に特急が停車するようになり、甲陽線のダイヤも神戸線の特急に合わせたものとなり、日中10分ヘッドに増発されました。また、中間の交換駅苦楽園口のポイントは長らくスプリングポイント方式で、閉塞方式も1956年まではタブレット閉塞方式でした。
甲陽園駅に到着した6000系 甲陽園駅 駅舎
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