1974,1975 北海道へ 8 一般形気動車 キハ201系
北海道の一般形気動車、今回は最も新しいキハ201系です。
キハ201系 D-101編成 2002/8/25 札幌
札幌都市圏の中でも最も混雑する函館本線・小樽駅 - 札幌駅間の輸送改善にあたって、非電化区間である小樽以西からの札幌駅直通列車の混雑緩和・スピードアップを図るため、1997年3月22日のダイヤ改正から営業運転を開始しました。同時期に導入された731系電車と併結し、現在日本で唯一の電車と気動車による協調運転が行われています。
車両性能は最高速度130km/h、加減速度ともに協調運転を行う731系電車とほぼ同等であり、電化区間でも電車と同等のダイヤで走行することができます。
1996年に3両編成4本(12両)が富士重工業で製造されましたが、高性能ゆえの製造コストの高さなどもあって、その後の増備はされていません。なお、2000年に登場したキハ261系気動車は、本系列を基本に設計されました。
キハ201系 D-102編成 2002/8/27 札幌
車体は軽量ステンレス製で、車体傾斜装置を搭載することから、車体断面は車両限界に抵触しないよう上方窄まりの台形断面となっています。クラッシャブルゾーンを設け正面衝突時に衝撃吸収を図る高運転台構造、片側3箇所の片開き式客用扉(有効幅1,150mm)など、731系電車とほぼ同一の車体構造をもっています。
車体の塗装もステンレス地肌の無塗装で、窓柱部のみ黒色に塗装するなど、これも731系電車と同じですが、車体側面に萌黄色(ライトグリーン)+青色(731系は萌黄色+赤)の帯を配することで、731系電車との差別化を図っています。
正面貫通扉には増解結時間短縮のため自動幌を採用、先頭の密着連結器には併結時以外にはカバーが付きます。冬季対策として全6灯の前照灯(腰部の2灯はHIDランプ)、スノープラウ兼用の大型スカート、高速ワイパーを採用しています。また、運転台の機器類も731系とほぼ同一であり、左手操作式ワンハンドルマスコンおよび、タッチパネル式カラー液晶ディスプレイのモニタ装置を装備します。
車内も731系電車とほぼ共通で、車内は全てロングシートで、客用扉隣接の座席は跳ね上げて壁面に格納できる構造です。乗降円滑化のため、従来の北海道仕様の車両にあったデッキは廃止されました。これに代わる寒冷対策として、客用扉の上と横から温風を送り込み冷気を遮断するエアカーテン、遠赤外線暖房装置、ボタン開閉式の半自動ドアを装備しています。
キハ201系 D-104編成 2008/3/21 札幌
駆動機関は新潟鐵工所(現・新潟トランシス)製の定格出力450PS/2,100rpm、最大トルク160kg・mのN-DMF13HZE形ディーゼルエンジンを各車に2基搭載し、3両編成での定格出力は2,700PSに達します。液体変速機は変速1段・直結4段、パワーオン制御(自動車の半クラッチと類似の機構)を採用したDW16形です。
台車は731系電車のN-DT731形と基本構造を合わせた軸梁式、ヨーダンパ付のボルスタレス台車(N-DT201形)で、床面高さを下げるため車輪の直径を小さくし、810mm径としています。車体中央寄りの車軸が駆動軸、車端寄りが従軸です。曲線通過速度向上のため、空気バネを利用した車体傾斜装置を搭載し、車体を最大で2度傾斜させることができます。
運転台付きのキハ201形100番台・300番台、中間車のキハ201形200番台で3両の固定編成を組みます。
これまでに4編成のうち、D-103編成以外は撮っているのですが、今度撮影するチャンスがあれば是非、731系との強調運転シーンを撮影したく思います。
記事はWikipediaを参考に纏めました。
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