京阪乗り歩きの旅 2 車両編 600形III
京阪電気鉄道の車両シリーズ、今回は600形IIIです。
2019/10/20 唐橋前 601-602編成 1次車
京阪電気鉄道では1984年まで車両の形式に「型」をつけていました。1986年から登場した形式は「形」をつけるようになりました。600形は500型の記事でもありましたが、1980年代に入り、一般形車両も冷房サービスが当たり前の時代となり、従来の非冷房の車体を流用し、新たに製造された運転台、台車、機器を組み合わせ1984年から1988年にかけ製造された車両でした。製造は錦織工場で行われ、601-608は300型の車体、609-620は260型の車体が流用されました(詳細は下の表に)。なお、600形としては3代目となり、1927年に1550型として登場し、1929年に改番で600型となった初代、「ロマンスカー」という言葉が登場するきっかけとなった車両でした。昭和30年代に慢性化する通勤ラッシュ対策として1650型を基本に18m級全金属の車体と初代600・700型の主要機器を組み合わせて更新されたのが二代目600系(制御電動車600型601 - 606, 611 - 626・中間電動車680型681 - 685・中間付随車650型651 - 664の計41両)でした。
2019/10/20 比叡山坂本口 613-614編成 3次車
主要諸元
電気方式 直流600 V→直流1,500 V (架空電車線方式)
最高運転速度 60 km/h
車両定員 95人(着席40→38人)
車両重量 21.0 t
全長 15,000 mm
全幅 2,380 mm
全高 3,980 mm
車体高 3,512 mm
車体 鋼製
台車 住友 FS-503A
固定軸距 1,900 mm
台車中心間距離 9,000 mm
動力伝達方式 TD平行カルダン駆動方式
主電動機 TDK-8565A(150 V、410/65A、1,150 rpm)(登場時)TDK-8760A(改造後)
主電動機出力 53 kw(登場時)70 kw(改造後)
歯車比 6.00(登場時)6.11(改造後)
出力 212 kw(登場時)280 kw(改造後)
制御装置 ACRF-M853-788A(電動カム軸式、抵抗・直並列・界磁位相制御)(変更前)
分巻界磁位相制御(8M1C)
制動装置 非常直通式空気ブレーキ(SME)(登場時)
全電気指令式電磁直通ブレーキ(HRD-1)(変更後)(回生ブレーキ・発電ブレーキ併用)
2019/10/20 唐橋前 619-620編成 4次車
600形の製造次数と流用元260型の関係
窓は2次車では前面窓がパノラミックウインドウに、3次車では側面窓の下段が固定化されました。なお、2次車も1992年から1993年にかけて側面窓の下段が固定化されました。
600形は1997年の京都市営地下鉄東西線への片乗り入れ後も使用されることが決まっていたため、1993年に昇圧に向けた改造が行われました。主電動機、駆動装置、制動装置、補助電源装置、CP、標識灯などが交換され、主要諸元の項で赤字で示したのが改造後の変化です。
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