京阪乗り歩きの旅 2 車両編 2400系
京阪電気鉄道の車両シリーズ、今回は2400系です。
2019/10/20 野江
昨日の記事にあるように2400系は卵形電車シリーズ2000系の増備車として1969年から1970年にかけ、川崎重工業にて7両編成6本、計42両が製造されました。関西の鉄道事業者で初めて冷房装置を搭載した通勤車両としても後世にその名を残している車両ですね。
2000系の急行版2200系同様、鋼製、18.7m、両開き3扉で、直列17段、並列1段、弱め界磁10段、発電制動34段の発電ブレーキ付き抵抗制御方式で空気ブレーキはHSC-D電磁直通空気ブレーキです。昇圧を前提にした複電圧仕様で、分散式小型ユニットクーラーRPU-1509A(東芝製)を屋上に1両あたり8台搭載しています。1969年度に製造された前期の3編成(1次車)と1970年度製造の後期の3編成(2次車)では、冷房装置の外観が異なっています。冷房用の大容量MGが搭載されたことで、暖房装置のパワーもアップされました。
京阪の車両で運転台付きの電動車(他社で言うクモハ)が無くなったのも2400系が初めてでした。編成は両端車両以外に運転台付き車両が無くなり、通勤客の増大に対して定員を増やすことに貢献しました。
主要諸元
最高運転速度 110 km/h
起動加速度 2.5 km/h/s
減速度(常用) 4.0 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
編成定員 1030人
車両定員 先頭車140人・中間車150人
編成重量 215.5 t
全長 18,700 mm
全幅 2,720 mm
全高 4,185 mm
主電動機出力 155 kW
駆動方式 平行カルダン駆動
歯車比 84:15 (5.6)
編成出力 2,480 kW
制御方式 製造当初は抵抗制御、改修で界磁添加励磁制御に
制動装置 回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキ HSC-R
保安装置 K-ATS(出町柳 - 枚方市間)
京阪型速度照査ATS
2019/10/20 守口市
製造から20年が経過しようとする1988年から1991年にかけ、改修工事が実施されました。その内容は
・制御装置はACRF-H8155-790Aに交換され、回生ブレーキ付きの界磁添加励磁制御に
・補助電源装置には京阪線初のSIV(静止形インバータ)に換装
・正面貫通開戸は外開きに改修され、大型ガラスを採用し正面行先表示器を設置
・本系列に正面行先表示器が設置されたことにより、京阪線における正面の方向・種別板が使用が終了
・尾灯のデザインも変更
・内装は、壁の化粧板を従来の薄緑色から6000系と同じベージュ系のものに張り替え
・戸閉予告ブザー、ドア開時の自動放送装置を設置
でした。
2019/10/20 出町柳
編成形態
←出町柳・私市・宇治 淀屋橋・中之島→
形式 2450 2500 2500 2550 2500 2500 2450
Tc M M T M M Tc
2451 2511 2521 2551 2531 2541 2461 第1~3編成が1969年11月から12月に竣工
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2456 2516 2526 2556 2536 2546 2466 第4~6編成が1970年9月から10月に竣工
最後まで読んで戴きありがとうございます。
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B767−281様 こんばんは。今の今まで関西圏私鉄では阪神電鉄が冷房車豆乳の一番手だと思っていました。なるほど京阪でしたか‼️2400系更新で顔が大幅変更、ちょっと間が抜けた感じがしますが、半世紀を超える活躍はすごいですね。この系列より5扉の5000系がホームドアの関係から廃車が進んでいるというのも驚きです。続きも楽しみにしたおります。
投稿: 細井忠邦 | 2020年1月 6日 (月) 21時26分
細井忠邦さま、おはようございます。
私も関西の大手私鉄の中で京阪が技術的にも、経営的にもなかなか頑張っていることは今回の旅行と勉強で知った次第です。是非また近いうちに訪問できたらいいなと感じている次第です。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2020年1月 7日 (火) 04時45分