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2020年1月 5日 (日)

京阪乗り歩きの旅 2 車両編  2600系

京阪電気鉄道の車両シリーズ、今回は2600系です。

2600-2609-191020
2019/10/20 樟葉 2000系(2039:1962/2/13竣工)から改造の0番台として今なお現役の2609ー2919-2719-2709-2809-2625-2825の7連

京阪には1959年から川崎車輌とナニワ工機で製造された2000系という阪神のジェットカー、近鉄のラビットカーに相当する高加減速性能を有し、「スーパーカー」と言われた昭和中後期のスタンダード系列が存在しました。2000系は1966年までに
・2000型 運転台付き 電動車 68両
・2100型 中間電動車 32両 の計100両が製造されました。
モノコック構造の車体で、側面は卵形のカーブを描き、「卵形電車」の始祖と言われました。

全電動車方式による高加減速と分巻界磁制御による電力回生制動がセールスポイントで、鉄道線での通常制動として電力回生制動を初めて常用した車両でした。

1970年代、京阪においても架線電圧を600Vから1500Vへの昇圧が検討課題となると2000系の処遇が問題となりました。特に分巻界磁制御は昇圧対応が困難であること、当時2400系による冷房車両も登場しており、2000系の車体、装備品を極力再利用した昇圧対応車への作り替えで対処することになりました。1978年から2000系は代替新造という形で2600系へ改造されました。後年製造された2200系のうち、編成組み替えで余剰となった制御車2251~2253が運転台を簡易撤去され、2000系に組み込まれ、2150型2156~2158と1972年に改番され、2000系の総数は103両となりました。

2000系を基本とした卵形電車として、1964年から2200系が急行用として、2000系の高加速度、回生制動、全電動車方式を改め、MT固定編成による経済性を高めた車両として登場、1969年から2400系(後日記事にします)が関西初の冷房装備編成として増備され、2000系の車体、台車を利用した2600系0番台、0番台と同じ設計による完全新造車として1981年2600系30番台が7両編成4本の28両製造されました。

2000系から2600系0番台への改造内容
・主電動機、主制御器などの主要制御器は昇圧に対応した新造品に交換。
・菱形パンタグラフから下枠交差型パンタグラフに交換。
・離線による回生制動不良などのリスク対策として付随車にもパンタグラフを装備。
・先頭車正面に行先表示器を設置し、同時に車番の位置を正面貫通扉から運転台側窓(向かって右側)の下に移動。
・後半に改造された編成では先頭車正面助士台側(向かって左側)の窓はHゴム支持の1枚固定窓に変更
・前照灯を白熱灯から、ケースはそのままにシールドビームに交換。また、先頭車にスカート(排障器)を装備。

←京都  2600 2900  2700  2800  大阪→
      Mc  T      M   Tc
              2601          2701  2801
                 |                |       |
              2610          2710  2810
                       2905
                          |
                       2910  
2601F~2610Fは当初、3両固定編成で竣工し、番号順に2編成を繋いだ6連で運用され、後に2605Fから2610F には2900が追加され、4連化されました。

2822-811211
2621-811211 1981/12/11 地上線時代の四条 2621Fと2622Fの併結8連 この編成は冷房装置の試験車で東芝の「RPU-3007」(10500kcal)を3台搭載され、外観が異なり、車内には新設計のグリルファンが9基設置されて冷房効果の試験がなされました。2621Fは2012年7月31日付けで、2622Fは2001年12月28日付けで0番台最初の廃車になっています。

←京都  2600  2900  2700  2800  大阪→
                Mc  T       M    Tc
              2611  2911  2711  2811
                 |       |        |        |
              2624  2924  2724   2824
2611F~2624Fは最初から4連で竣工しました。
←京都  2600  2800 大阪→
                Mc      Tc
              2625   2825
                 |        |
              2628   2828
2625Fから2628Fは他の編成への増結編成として2連で製造されました。
←京都  2600  2700  2800 大阪→
                Mc     M       Tc
              2629  2729  2829  
2629Fは2200系や2400系と編成を組みました。

2600系30番台
←京都  2600  2900  2700  2900  2700  2700  2800 大阪→
               Mc      T       M       T       M        M      Tc
               2631  2941  2741 2951 2751   2731   2831
                  |       |       |        |      |         |         |
               2634  2944  2744 2954 2754   2734   2834

30番台は4両ユニット+3両ユニットの7連で製造されました。

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コメント

B767−281様 お早うございます。どうもスマホの入力は苦手で昨日は失礼いたしました。さて2600系、究極のリサイクル電車だと思います。何回か乗車していますが、緑色の壁といい車体の造りといい60年代を感じる電車で却って落ち着いて乗れます。今日びE235系などの白っぽい内装は却って落ち着きません。またE235系が妙な揺れ方をするのも好きになれない一因です。これが横須賀線に入って大丈夫なのでしょうか。元に戻りますが2600系パンタが多いのも電車らしくて好感が持てます。因みに京王8000系の8連リニューアル車は、なんとパンタが増設されております。これも京阪同様カーブが多いためと思われます。やはりパソコンからの入力は安心です。(笑い)

細井忠邦さま、おはようございます。

2600系のパンタが多いのは仰る通りカーブが多いことと、電力回生ブレーキなどとの関係で万が一ひとつのパンタが離線した場合でも他のパンタがバックアップして回生失効しなくするためだと読んだ憶えがあります。
やはり、技術を支えるためにそれなりの工夫が必要なようですね。

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