京阪乗り歩きの旅 2 車両編 700形III
京阪電気鉄道の車両シリーズ、今回は700形IIIです。
2019/10/20 びわ湖浜大津 80型復刻塗装
昨日の記事で紹介した600形は1988年までに2両編成10本が製造され、1月25日の記事で紹介した80型についても1989年から1990年にかけ冷房工事が施行され、大津線における非冷房車両は260型、350型、500型の27両となっていました。京津線から京都市営地下鉄東西線への乗り入れに関しては1990年に車両規格が決定し、京津線の車両規格の大型化と同時に石山坂本線を含んだ架線電圧の600Vから1500Vへの昇圧も決定しました。従来は600形の増備の予定でしたが、昇圧を考慮した複電圧車の増備に計画が変更となり、1992年から1993年にかけ、錦織工場で、350型4両、500型6両の車体を流用して製造されることになったのが700形です。700形も3代目であり、1928年に1580型として登場し、1929年に改番されたのが初代、1968年から1970年にかけ製造されたのが二代目でした。
主要諸元
電気方式 直流600 V→1,500 V (架空電車線方式)
編成定員 190人
車両定員 95人(着席38人、40人)
車両重量 21.0 t
編成重量 42.0 t
全長 15,000 mm
全幅 2,380 mm
全高 3,980 mm
台車 FS-503A
台車中心間距離 9,000 mm
動力伝達方式 TD平行カルダン駆動方式
主電動機 TDK 8760A(三相かご形誘導電動機)
主電動機出力 70 kw
歯車比 6.92
出力 280 kw
編成出力 560 kw
制御方式 分巻界磁位相制御
制動装置 全電気指令式電磁直通ブレーキ(HRD-1)
2014/8/11 京阪膳所 導入当時の塗装
700形の前面スタイルは京阪本線に導入された7000系をベースにしたとのことです。
700形の場合、5編成のうち、2編成は350型の車体を流用しました。350型は1966年から1967年にかけて11両製造された型式で、351~355は両運転台、356~361は片運転台車でした。両運転台車のうち、352~355の4両は1970年8月に集電装置をポールからパンタに交換したタイミングで片運転台化され、356~361の6両と2両編成になりました。351は両運転台のまま残存し、錦織車庫の入換車や故障時の予備車として余生を送りました。700形が導入されるタイミングで700形と同じ全電気指令式電磁直通ブレーキ(HRD-1)に交換され、乗務員の習熟訓練用に使用されました。
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