阪神本線に乗り入れる山陽電鉄
今回からは阪神本線内で撮影した山陽電気鉄道の車両を紹介します。まずは山陽電気鉄道はどういった会社なのかについて触れます。
兵庫電気軌道の社章 神戸姫路電気鉄道の社章 宇治川電気の社章 山陽電気鉄道の社章
神戸~明石間に電気軌道路線を敷設する目的で1907年7月2日に設立された兵庫電気軌道が1917年4月12日、兵庫~明石間を完成しました。姫路まで路線を延長しようとした際にリスク回避策から1919年8月29日に設立された別会社、神戸姫路電気鉄道は1923年8月19日に明石~姫路間を開業しました。加古川線の前身である播州鉄道が経営状態の悪かった兵庫電気軌道を敵対的買収を行ったことから、兵庫電気軌道と神戸姫路電気鉄道は疎遠となりましたが、この混乱を収拾し、売電先を確保するために大手電力会社(戦前の五大電力のひとつ)宇治川電気が1927年に両社を併合し、同社の鉄道事業部門とし、1928年8月26日、兵庫~姫路間の直通運転が開始されました。1933年6月6日宇治川電気 が 本業専念のため、鉄道部門を分離し、新しく設立されたのが山陽電気鉄道です。
因みに宇治川電気はその名が示すように淀川上流の宇治川水系の水力発電を基盤にした会社ですが、五大電力(東邦電力、東京電灯、大同電力、宇治川電気、日本電力)の中で最も電気鉄道事業に注力した会社で1926年には近江鉄道を傘下に収めています。1942年、国家総動員法により、1発電9配電体制(日本発送電株式会社 と 北海道、東北、東京、中部、北陸、関西、中国、四国、九州 電力 )に再編されることとなり、解散し、関西電力の一部となりました。 近江鉄道は堤康次郎が買収し、西武鉄道の傘下に入りました。
山陽電気鉄道の路線図 Wikipediaから
1941年7月6日には網干線が全通、1968年4月7日、神戸高速鉄道の開業で同線を経由して、阪急電鉄・阪神電気鉄道と相互直通運転を開始、同時に西代~兵庫間の併用軌道区間は廃止となりました。1998年2月15日、阪神梅田(現、大阪梅田)~山陽姫路間の直通特急運転開始で阪急電鉄との相互直通運転は中止されました。
1981/3 御影駅 阪急線内隣の六甲駅の電留線に停まる山陽電鉄の車両
2019/10/18 西代駅の駅名標
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