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2020年2月16日 (日)

2019年8月の岡山・広島・鳥取・兵庫旅行 2 井笠鉄道の路線と歴史

岡山県西部と広島県東部を結ぶ井原鉄道、2月13日の記事でちょっと触れましたが、かつて山陽本線笠岡駅から井原駅間19.4km(本線)、途中の北川駅から東方の矢掛駅まで矢掛線(5.8km)、井原駅でスイッチバックして、西方の神辺駅まで神辺線11.8km(神辺線)、いずれも軌間762mmの軽便鉄道、井笠鉄道が通っていました。路線図はこちらのサイトに。

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井笠鉄道1911年7月1日井原笠岡軽便鉄道として設立され、1913年11月17日本線笠岡~北川~井原間が開業しました。1921年10月25日矢掛線矢掛~北川間が開業、1925年2月7日高屋線井原~高屋間が開業しました。本線は通勤・通学の手段として、あるいは沿線で開催される縁日の参拝客、桃や柿などの特産品の輸送手段として地域の観光や産業の発展に貢献しました。一方、高屋線は紡績業の盛んだった井原町と西国街道の宿場が置かれ機業地だった高屋町を結ぶ紡績ネットワークの基幹路線として貢献しました。
一方、広島県側では1911年12月12日に設立された両備軽便鉄道が広島県東端の城下町福山と神辺、府中、高屋を結ぶ路線を企画し、まず1914年7月21日、福山~府中町間が開業、神辺~高屋7.8kmは1922年4月9日に開業しました。3年後に、井笠鉄道高屋線が開業し、両社は連結器の規格を揃えて、直通運転を開始しました。1933年9月1日、鉄道省が両備鉄道を買収することになりますが、買収の対象となったのは後の福塩線となった福山~府中町間で、高屋線は対象から外れました。そこで設立されたのが神高(じんこう)鉄道株式会社で神辺~高屋間と高屋から井原方面への乗り入れを経営する会社となりました。

もともと沿線人口が少なく、支線として建設された路線の営業では単独での存続は難しいと考えた経営陣は自社線と関連資産を井笠鉄道に売却しようとしますが、神高鉄道の窮状を熟知している井笠鉄道は、提示された価格の半額での買い取りを主張、両者の意見が合わず、神高鉄道は1937年12月9日、会社の解散と路線の廃止を鉄道省に申請しました。この事態は沿線自治体、県にとっても衝撃の事態となり、2年にわたって事態が紛糾した結果、鉄道省監督局が仲介に乗り出し、交渉が成立し、1940年1月1日に神高鉄道線は井笠鉄道に譲渡され、井原~神辺間11.8kmが神辺線となりました。

神辺線では軌道自動車といわれる単端式気動車が単行、もしくは1,2両の客貨車を牽引し、両ターミナル駅で機回しを行う運行方式が四半世紀続きましたが、モータリゼーションの進展による乗客数の減少、鉄建公団による国鉄吉備線の延長線の高規格鉄道路線の建設計画も明らかとなり、路線を譲る形で1967年4月1日、矢掛~北川、井原~神辺間が廃止されました。一方、井原~笠岡間の本線は戦前は蒸機牽引、戦後、気動車が導入され、客車と貨車の混合列車が高頻度で運転されていましたが、1971年4月1日に廃止となりました。廃止時には気動車8両、客車10両、貨車10両が在籍していました。笠岡市山口1457-8にある井笠鉄道記念館に当時の車両や貴重な資料が保存展示されているようです(サイト)。
路線図を紹介した津島軽便堂写真館さまのサイトに日本にかつて存在した多くの軽便鉄道の貴重な写真が収録されています。

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