2019年8月の岡山・広島・鳥取・兵庫旅行 4 岡山電車区配置の213系
昨日に続いて岡山電車区所属の系列の話題で、今回はJR西日本ではここにしか居ない213系0番台の話題です。
1987/10/12 岡山 瀬戸大橋線が開業する前に3連x3の9連で宇高連絡快速運用に就いていた頃の213系
213系は国鉄最後の新系列車両で0番台が岡山地区向けに1987年から1988年にかけ製造されました。211系の20mステンレス製軽量車体に117系100番台のように片側2カ所の両開き扉と2枚1組の一段下降式ユニット窓を配置しました。前面はFRP製のマスクが採用されました。客室からの前面展望に配慮し、前面窓は助手席側と貫通扉の窓が下方に拡大されました。
軽量ステンレス製車体のため編成重量が小さくなり、MM'ユニットではなく1M方式で3両1M2T(Mc-T-T'c)が基本組成となりました。抑速ブレーキも搭載されており、25‰での運行も可能であるため、瀬野八本松間も運行可能となっています。
主要諸元
最高運転速度 110 km/h 130(曲線通過+20)km/h(U@tech)
減速度(常用) 3.5 km/h/s 4.3 km/h/s (U@tech)
減速度(非常) 5.0 km/h/s 5.2 km/h/s (U@tech)
車両定員
座席60・立席8(クモハ213形0番台原形車)
座席64・立席8(サハ213形0番台)
座席58・立席8(クハ212形0番台)
座席40・立席0(クロ212形)
座席42・立席72(クハ212形100番台)
非営業車両(事業用)(サヤ213/クヤ212形U@tech)
自重
37.3 t(クモハ213形0番台)
24.1 t(サハ213形0番台)
26.5 t(クハ212形0番台)
33.0 t(クロ212形)
26.7 t(クハ212形100番台)
全長 20,000 mm
全幅 2,966 mm (クロ212形以外)2,950 mm (クロ212形)
全高 4,090 mm (クロ212形以外)3,670 mm (クロ212形)
車体 ステンレス 普通鋼(クロ212・クヤ212形)
台車 DT50B・TR235B(0番台)WTR235(クロ212形)WTR235BX(サヤ213形)WTR235XB(クヤ212形)
主電動機 MT64
保安装置 ATS-SW(岡山電車区所属車)ATS-SW・ATS-P (U@tech)
1987年3月に岡山電車区の115系老朽車取替えのため、Mc-T-T'cの3連8本(C-1からC-8)が製造され、投入されました。製造は近畿車輛・川崎重工業・日本車輌製造・東急車輛製造・日立製作所でした。翌年開業予定の本四備讃線(瀬戸大橋線)用車両の先行投入で、宇野線宇高航路連絡快速列車11往復で運用が開始されました。
2002/3/29 岡山 クロ212-1を先頭にした「マリンライナー」
1988年3月の瀬戸大橋線開業時には「マリンライナー」として運行されることとなり、クロ212形、クモハ213形、サハ213形そして、「スーパーサルーンゆめじ」用3両編成が製造され、編成が組み替えられ、1989年3月時の「マリンライナー」増発時の増備でMc-T-Tscx5、Mc-T-T'cx6、Mc-T'c-T'cx1、211系2両を含む3連13本39両の体制となりました。
2003年10月1日のダイヤ改正で「マリンライナー」はJR四国5000系/JR西日本223系5000番台に置き換えられることとなり、213系は同列車の運用から離脱しました。
2019/8/4 岡山 サハが抜かれ2連となったC-03編成
2019/8/4 岡山 3連のまま残されたC-06編成
2019/8/2 岡山 サハ213-7から改造されたクハ212-101
それに伴い、改造/廃車が発生し、C01編成のサハ213-1はサヤ213-1(U@tech)に改造され、C02,C03編成のサハは廃車、C07-C11編成のクハ212-100番台はサハ213から改造されました。クロ212-1はクヤ212-1に改造され、サヤ213-1と編成を組み、技術試験車U@techとなりました。この技術試験車U@techも2019年3月31日付けで廃車となっています。現時点で岡山電車区に配置されている213系は28両で2012年から2015年にかけ、吹田総合車両所で体質改善工事が施工されました。
工事内容は通風器撤去、スカートの変更、つり革と手すり、座席モケットを225系に準じたデザイン・材質へ更新、吊り手増設、袖仕切りの大型化、和式トイレを車椅子対応の洋式トイレに変更、乗降口床面の黄色塗装、車椅子スペースの整備、ドアチャイムの設置、乗降扉のガラスを単板ガラスから複層ガラスに変更、乗降扉に半自動機能の追加、行先表示器のLED化、乗降扉の上にLED式の車内案内表示装置を配置、乗務員室と客室との仕切り扉を引き戸に変更 でした。
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