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2020年3月 2日 (月)

2019年8月の岡山・広島・鳥取・兵庫旅行 5 岡山駅を発着する特急車両 381系「やくも」

前回までJR西日本の105系113系115系117系213系223系、JR四国の5000系などの各停、快速電車等の車両を見てきました。

今回からは特急車両を見て行きます。最初は国鉄が曲線通過速度向上のため1970年に振り子式電車591系を試作、各種性能確認試験を実施し、1972年に量産車としてデビューしたのが381系で1973年から中央西線・篠ノ井線特急「しなの」、1978年には阪和線・紀勢本線特急「くろしお」、そして1982年から伯備線・山陰本線特急「やくも」に投入されました。製造は1973年から1982年まで、川崎重工業、日立製作所、近畿車輛が担当し、277両が製造されました。

381

主要諸元
最高運転速度 120 km/h(曲線通過時は本則+20km/h)
全長 21,300 mm
全幅 2,900 mm
全高 3,880 mm(クハ381形)
3,385 mm(モハ381形)
3,960 mm(モハ380形)
車体 アルミニウム合金
台車 板ばね式自然振子ダイレクトマウント空気ばね台車 DT42・TR224
主電動機 直流直巻電動機 MT58・MT58A
主電動機出力 120 kW
駆動方式 中空軸平行カルダン駆動方式
歯車比 4.21
定格速度 960 kW(1ユニット)
定格引張力 4,470 kg(1ユニット)
制御方式 抵抗制御・直並列組合せ
制御装置 CS43・電動カム軸接触器式
制動装置 電気ブレーキ併用電磁直通ブレーキ
保安装置 ATS-S・ATS-B(導入当初)
ATS-ST(JR東海所属車)
ATS-SW・ATS-P(JR西日本所属車)

181-770315-b 1977/3/15 出雲市 キハ181系「やくも」

18132-770315-b 1977/3/15 玉造温泉 

伯備線特急「やくも」は新幹線岡山開業の1972年3月15日の改正でキハ181系特急としてデビューしました。「やくも」という名称が列車名に登場したのは1959年9月の米子~博多間準急が最初で、1965年11月には新大阪~浜田間(福知山線・山陰本線経由)のキハ82系特急にも使用されました。1972年3月の改正でデビューしたキハ181系は岡山~出雲市・益田間で運転されました。1975年3月の新幹線博多開業のダイヤ改正では最初の気動車エル特急に指定されました。

381-850418-2 1985/4/18 岡山 381系「やくも」

1982年7月の伯備線・山陰本線伯耆大山~知井宮(現、西出雲)間の電化で電車化されました。1982年といえば上越新幹線開業の年でもあり、当初は183系1000番台の転用計画もありましたが、上越新幹線の開業遅れ、地元の猛反対と知井宮車両基地・出雲運転区の早期建設などもあり、381系が導入されたそうです。381系のクハは「しなの」用の18両は貫通路付き0番台、「くろしお」「やくも」用は非貫通形100番台で44両となっています。

381-021221-32002/12/21 岡山

381-020329-4
2002/3/29 倉敷 先頭車はモハ381形に運転台ユニットを接合し、先頭車化した国鉄アルミ車では初の先頭車化改造車となったクモハ381、9両が改造されました。

381-020329
2002/3/29 岡山 先頭はクロ380形
様々な編成を見ることが出来た「スーパーやくも」

1994年12月3日のダイヤ改正で「やくも」のうち、停車駅の少ない速達列車を「スーパーやくも」としましたが、2006年3月18日のダイヤ改正で「スーパーやくも」は廃止され、すべて「やくも」に統一されました。

381-081209-2
2008/12/9 岡山

2010年3月13日の改正ではエル特急の指定も解除されました。運転区間も1997年3月22日のダイヤ改正で岡山~出雲市間に統一されました。列車番号は1001M~1030Mで15往復となっています。

Dsc01955
Dsc019632019/8/2 倉敷 現行塗装の「やくも」編成 下がパノラマグリーン車付き編成

Dsc02752
編成は原則は4両編成で、1号車G車、2・3号車指定席、4号車自由席で、4往復に1号車がパノラマグリーン車を連結した編成が入りますが、6,7,9両での運転もあります。2010年8月から全列車がリニューアルされた「ゆったりやくも」で運転されています。

Dsc02707 2019/8/4 岡山 先頭車は2016年3月から改造された自動解結装置取付工事施工車のクモハ381-509

現在、最後の381系特急となっていますが、2022年を目途に新型車両への置き換えがアナウンスされています。

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コメント

181系のやくも。食堂車付き長編成が当時唯一の存在だった気動車L特急としての風格が感じられるところです。思えばやくもは181系にとって相応しい活躍の場だったのかもしれませんね。

kaipan さま、おはようございます。
お久しぶりです。
キハ181系特急気動車、中央西線の「しなの」で登場して、「つばさ」、「やくも」、「おき」、そして四国内の特急と非電化路線の特急として活躍しました。スタイルはキハ82形をいかつくした感じでしたが、両車とも国鉄特急車両としてトップクラスの出来栄えでした。

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