2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 48 長野電鉄、懐かしの車両 2000系 その2 りんご電車
昨日に続いて長野電鉄2000系の話題です。 2009/12/31 須坂 1990年までのりんご電車カラーに復元されたD編成、車両基地にはマルーン色のA編成
1957年2月に第12編成が落成・導入され、3月15日から長野~湯田中間の特急として1日5往復の運用が始まりました。各列車には「しらね」「よこて」「しが」「かさだけ」「いわすげ」といった志賀高原にちなんだ列車愛称が付されました。後に「奥志賀」に一本化されましたが、いつの間にか消滅しました。1980年代までは長野電鉄のロマンスカーとして広告されていましたが、当系列の場合、座席が集団見合い配置に固定されているため、いつの間にかその愛称も消えてゆきました。2本配置、予備車確保のため1日1編成使用であったので、効率が悪く、増発も出来ない状態でした。
1959年、この問題を解決するため1編成の増備が決まり、1962年3月1日からは長野~木島間特急「のざわ」が運転されましたが、利用者が伸び悩んだため、1965年4月には廃止され、その後復活しましたが、長野~木島間直通列車の廃止で、消滅しました。
観光客が増加する中で、新たな特急電車として名鉄7000系パノラマカーと同様な2階運転席による「前面展望」電車3000系が計画されましたが、タブレット交換方式などの問題から2000系が増備され、第4編成では空気バネ台車、スカート装備となりました。その後は通勤型電車の増備が続きました。1981年の長野線長野~善光寺下間地下化では難燃化対策や誘導無線取り付け工事が施工されました。1989年から1990年にかけ、全編成の冷房化が行われ、大型の集約分散式CU-113形冷房装置が1両につき2台屋根上に搭載され、補助電源装置もMGからSIVに交換されました。2連窓もユニットサッシ枠に交換され、前照灯はシールドビーム1灯化されました。
2005年、東急電鉄から8500系を譲受、長野電鉄8500系として運用開始するにあたり、B編成(モハ2003 - サハ2052 - モハ2004)が8月28日を以って運用離脱し、2006年10月に解体されました。2005年8月には小田急電鉄から10000形4両編成2本が無償譲渡され、2006年12月9日のダイヤ改正から2代目1000系としてA特急「ゆけむり」として運用開始するにあたり、C編成(モハ2005 - サハ2053 - モハ2006)が運用離脱となりました。
2007年は特急運用開始から50周年の記念すべき年でA編成は2月17日より塗装をマルーンに塗り替え復元運転を開始しました。D編成も1990年まで使用していた「りんご色」に塗り替え、8月25日から運用に就きました。
2011年2月26日、JR東日本253系の2100系「スノーモンキー」が運転開始となり、同年3月27日、A編成は運用を離脱しました。最後に残ったD編成は2011年4月以降のイベント時などに臨時列車として運転され、2012年3月31日、屋代線の廃止時に最終営業列車として運転され、2000系としてのフィナーレを飾りました。
A編成は2011年3月の営業運転終了後、須坂駅構内に留置されていましたが、2019年春、解体されました。D編成は2012年7月7日より、小布施駅構内の「ながでん電車のひろば」に展示されています。その様子は明日の記事に載せます。
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