2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 58 湯田中駅あれこれ
東急8500系の話題で大分、横道にそれましたが、再び2018年晩夏の信州旅行の話題に戻ります。
駅舎
信州中野駅から長野線の普通列車に乗車、終点の湯田中までやって来ました。当駅は1927年4月28日の開業ですが、これまでに何度か出てきましたが、信州中野から当駅までの区間は線名が何度も変わっており、開業当初は平穏線(平穏はこの地域の字の名前)、1927年8月27日からは山の内線(山の内は町名)、2002年9月18日からは長野線の駅となっています。
周辺案内図 周辺に湯田中、安代(あんだい)、渋、沓野、上林、地獄谷、角間、星川、穂波、新湯田中と多くの温泉があり、志賀高原、北志賀高原が存在する山ノ内町
駅の北側、湯田中温泉街の入口
駅名が示すように湯田中温泉の最寄り駅であり、志賀高原への玄関口の役割も持つ駅で、1990年代には志賀高原駅と言う駅名に改称する動きもありましたが、地元の温泉組合の猛反対で白紙撤回されました。 旧1番線、右手に対して線路を付け替えて現在のホームが新設されました。
旧駅舎を改装して湯田中駅前温泉 楓の湯に
かつて2006年8月末までは2面2線式の相対式ホームで、旧1番線に隣接した旧駅舎は「湯田中駅前温泉 楓の湯」という日帰り入浴施設となっています。湯田中駅は40‰の勾配を登りきった所にあるため、信州中野方面にホームを延長することが出来ず、2面2線式の頃は3両編成以上の列車が入線する際は駅の奥の延長線(200m)まで行き、そこでスイッチバックしてホームに入線していたそうです。
1000系(元小田急ロマンスカーHiSE)が営業運転を開始すると、同系の場合、運転席間の移動に時間がかかることから、湯田中駅でのスイッチバック方式の入線は廃止されることになりました。
平穏線は1.8km先の渋温泉付近の渋安代まで建設される計画でした(1920年7月26日の地方鉄道敷設免許申請)が未着工で1931年7月14日、免許失効、戦後の1949年5月10日、再び同区間(1.3km)の延伸免許が交付されますが1958年5月13日に失効しています。
かつては湯田中駅まで国鉄列車が乗り入れており、最初の乗り入れは1937年1月2日の長野駅経由でした。同年7月17日には屋代駅経由の列車も乗り入れました。国鉄からの乗り入れも1982年11月15日のダイヤ改正(東北新幹線本格稼働・上越新幹線開業)で上野発着の急行「志賀」の廃止で終了となりました。
因みに急行 志賀号は1962年3月1日からキハ57系で運転、1963年10月には碓氷峠の電化などで165系となり、1日2往復に、1968年10月には169系化され、愛称は「信州」に、1969年には再び「志賀」に戻され、1978年1往復が季節列車化、1982年11月の改正で廃止となりました。志賀号の貴重な写真はこちらのサイトに。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。
« 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 57 東急8000系・8500系、長野電鉄以外に譲渡された車両 秩父鉄道編 | トップページ | 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 59 長野電鉄2100系となったJR東日本253系 その1 »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 81 車両編 3300系・3150系の後継として2020年登場の9100系(2023.03.30)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 80 車両編 3300系・3150系の後継として2019年登場の9500系(2023.03.29)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 79 車両編 運輸省規格に基づいて製造された3800系(2023.03.28)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 78 車両編 車体更新HL車 3700系(2代)・3730系・3770系・そして冷房付き3780系(2023.03.27)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 77 車両編 地下鉄線乗り入れ用 300系 その2(2023.03.23)
「駅」カテゴリの記事
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 39 尾張瀬戸から栄町へ(2023.01.11)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 38 瀬戸線の歴史と1986年12月の瀬戸線(2023.01.10)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 36 猿投から梅坪、豊田線で赤池へ(2023.01.06)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 35 碧南~知立~猿投 三河線 海線から山線へ(2023.01.05)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 34 知立~碧南 三河線 海線の旅(2023.01.04)
「私鉄」カテゴリの記事
- 再び 馬橋へ 流鉄の混結編成を撮影しに(2022.05.16)
- 流鉄 5000形 「あかぎ」+「なの花」混結編成(2022.05.11)
- 流鉄 5000形 ニューデザインの「流星」(2022.05.10)
- 通勤電車シリーズ 205系 47 富士急行への譲渡 part1 2017年度までに譲渡された編成(2022.04.14)
- 秩父鉄道の駅 その13 三峰口駅(2021.09.10)
「気動車キハ56/57/58系」カテゴリの記事
- 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 81 横須賀色の電車達 その6 千葉ローカルで活躍した113系(2021.01.29)
- 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 58 湯田中駅あれこれ(2020.12.16)
- 2019年8月の岡山・広島・鳥取・兵庫旅行 10 津山まなびの鉄道館 展示車両 11 キハ28 2329(2020.05.18)
- 2019年8月の岡山・広島・鳥取・兵庫旅行 10 津山まなびの鉄道館 展示車両 10 キハ58 563(2020.05.15)
- 速報版 岡山、広島、鳥取、兵庫を巡る旅 二日目(2019.08.04)
「電車165/169系」カテゴリの記事
- 連休中の臨時列車、連休明けの集約臨に活躍するE257系5000,5500番台 part3 ホリデー快速鎌倉(2022.05.19)
- 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 110 軽井沢駅に保存される車両たち その4 クモハ169-6(2021.04.16)
- 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 68 169系の誕生から終焉まで(2021.01.07)
- 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 67 坂城駅そばの169系トップナンバー保存車(2021.01.06)
- 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 66 しなの鉄道線に関して(2020.12.28)
« 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 57 東急8000系・8500系、長野電鉄以外に譲渡された車両 秩父鉄道編 | トップページ | 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 59 長野電鉄2100系となったJR東日本253系 その1 »
コメント