2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 52 日比谷線3000系から長野電鉄3500・3600系へ その2
営団地下鉄では1990年に、3000系初期車の経年が30年を迎えることで1980年代後半に後継車両の新製が計画されました。1988年にはそれまでのトンネル冷房から車両冷房化に方針転換したこともあり、後継車03系の製造は1988年夏から開始されました。03系1次車(01・02編成)は輸送力増強用として製造されましたが1989年製造の2次車からは3000系の置き換えが開始され、1994年7月23日に03系の増備完了に伴い、3000系の営業運転は終了となりました。
18m車体ということで譲渡の照会はおおくありましたが、車両まるごと譲受したのは長野電鉄のみで、1993年度から1997年度にかけ2両編成15本、3両編成3本の39両が譲渡されました。2両は予備部品確保用で、譲渡に当たり、片側の制御電動車のパンタグラフの撤去、耐雪ブレーキの新設、主抵抗器容量の増大、側扉のレールヒータ新設と半自動化、運転室前面下梁の強化、列車無線の交換、3両編成3600系の湯田中より制御電動車の制御車化といった改造が行われました。長野電鉄では2000系の機器更新用に制御装置、ブレーキ装置、FS510形台車12両分なども譲受しましたが、実際に使用されたのは1999年のA編成の更新時に3両分が使用されたのみでした。
2009/12/31 須坂 N6編成 モハ3500-モハ3510
2009/12/31 須坂 O5編成
2018/9/1 須坂 O6編成 NAGADENロゴと赤帯が消され営団時代の姿に戻り、運用されていました。
O編成はモハ3520-モハ3530で木島線内での車内運賃接受用に運転台後部にバス用運賃箱と運賃表示器が設置された編成 O1~O6
2009/12/31 須坂 L1(上)L2(下)編成 クハ3650-モハ3600-モハ3610 L1~L3 3600系は既に全廃
3500系3600系として導入された営団3000系 番号対照表
2020年1月からは東京メトロ03系が入線し、3000系として活躍を開始しており、2022年までには全廃される予定です。
一方、3000系の走行機器類は
富山地方鉄道が1991年、京阪電鉄初代3000系を譲受した際に軌間を1435mmから1067mmにするために営団3000系のダイレクトマウントFS336台車が使用されました。
日立電鉄には1992年・1993年、営団銀座線の2000系を譲受した際に営団3000系のFS510形台車、パンタグラフ、主電動機、暖房装置、空気ブレーキ装置などが流用され同社の2000・2200・3000形となりました。
銚子電気鉄道には日立電鉄から2000形が譲渡され、デハ1000形となりましたが、同形式には営団3000形の主電動機とパンタグラフなどが使用されています。
富士急行に京王初代5000系が譲渡された富士急行1000形になりましたが、同形式には営団3000系のFS510形台車と主電動機が使用されています。
一畑電気鉄道にも京王初代5000系が譲渡され、2100系・5000系となっていますが富士急行1000形同様に営団3000系のFS510形台車と主電動機が使用されています。
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