2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 93 横須賀色の電車達 その18 1976年の阪和線
横須賀色の電車シリーズ、今回は阪和線です。
1976/3 和歌山 正面に深緑色の区間快速のHMをぶら下げた300番台全金属製のクハ76
70系は関西地区では京阪神緩行線と阪和線に投入され、前者では51系の増備としてぶどう色一色で投入され、クハ76の形態から「茶坊主」と揶揄されました。一方、阪和線へは当初、緑1号と肌色に近いクリーム3号のツートンカラーに塗られ「阪和色」と呼ばれました。やがて塗分け線は横須賀線と同じラインに変更され、1967年からは色もスカ色になりました。
配置は鳳電車区で1955年度にモハ70形6両(069-074)、クハ76形6両(072-077)、1956年度にモハ70形2両(075,076)クハ76形2両(078、083)1957年度にモハ70形9両(311-319)、クハ76形9両(308-314偶数車、307-315奇数車)の計34両が新製配置されました。これにより、それまで阪和線で活躍していた52系や半流線形の42系が飯田線に転出しました。
同線では70系に特急や急行のHMを掲出して運行していましたが、1958年10月の電車特急「こだま」や紀勢西線直通気動車準急列車「きのくに」のデビューで特急は快速に、急行は直行に改められました。
1976/3 鳳電車区横を通過する熊取~天王寺間各停運用の70系
1968年からは103系が快速運用に登場し、70系は直行から区間快速となりました。1972年3月、東海道・山陽快速で活躍していた113系が鳳電車区に転入に、まずは余剰だった8両が長野運転所に転出、1973年には関西本線湊町~奈良間電化開業で113系予備車の阪和線・関西本線共通運用化で余剰となった12両が長岡運転所に転出し、配置両数は28両になりました。その後、ホームの延長工事などで羽衣支線以外、全列車6連化となり、旧国は数を減らし、19977年3月15日、新性能化の完了で4両が廃車、24両が福塩線に転出しました。
1975年4月1日時点の鳳電車区(天オト)の70系配置データ
モハ70 072 073 074 075 076 311 312 313 314 315 316 317 318 319
クハ76 070 079 083 090 094 307 308 309 310 311 312 313 314 315
クハ76のうち背景が黄色は新製配置が明石電車区、水色は宮原区、緑は高槻区
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