秩父鉄道の車両たち その11 電機 デキ1形
秩父鉄道の電気機関車は現在、デキ100形3両、デキ200形1両、デキ300形3両、デキ500形6両(507号機は太平洋セメント私有機)が在籍しますが、1922年の電化時から活躍したのが今回、紹介するデキ1形です。 2010/4/25 三峰口駅横 秩父鉄道車両公園 現在は撤去解体
主要諸元
軸配置 B-B
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1200V(1922 - 1952)
直流1500V(1952年 - 廃車)
全長 10,430 mm
全幅 2,540 mm
全高 3,734 mm
定格出力 373kW 後に466kW
電気部分はアメリカ、ウェスティングハウス・エレクトリック社、車体・台車等の機械部分はボールドウィン社製で5両が1922年に輸入され、4月から使用開始されました。わが国に輸入された最初の幹線用大型電機で東海道本線の電化を計画していた鉄道省の目にとまり、大井工場で組み立てられました。600V・93.3kWの電動機を4基搭載し、電磁空気単位スイッチ制御器を車体中央部に格納する全長10.43mの凸形機で、運転台は片側に寄っています。前面の窓は2枚で、乗務員扉は運転席横に取り付けられています。補機類をボンネットに配置し、アメリカの機関車らしく、登場当時はボンネット上に鐘が取り付けられていました。
1952年の架線電圧昇圧(1200Vから1500V)時に端子電圧750V,出力116.6kWに増強され、1957年には三菱製の高速度遮断器を追設、1961年、機械室配線の更新、1969年、国産のMGを搭載しましたが、制御器や主電動機といった基礎的な電気機器については最後までウェスティングハウスのオリジナルを使用しました。塗装は登場当時から1970年代後半までが茶色一色で、1980年代から廃車までが青色一色でした。
老朽化や貨物輸送量の減少が影響し、休車の車両が出始め、1984年日本セメント(現太平洋セメント)埼玉工場(現日高工場)向け石灰石輸送が廃止になるとデキ3・デキ4・デキ5の3両が同年10月31日付けで廃車となり、1988年12月1日付けでデキ1が、1994年11月30日付けでデキ2が廃車となり、形式消滅しました。
デキ1形には1925年、秩父セメント秩父工場の操業開始に合わせてイギリスのイングリッシュ・エレクトリック(車体・台車などの機械部はノース・ロコモティブ)で製造されたデッキ付き箱形B-B機のデキ6・デキ7もいました。こちらは後日、東武鉄道ED10形として紹介いたします。
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コメント
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B 767-281様こんにちは。今日も暑いですね。デキ1形、登場当日は大型電機と言われたのですね。連想ですが旅客機も707やDC8の登場時点では「大型ジェット旅客機」でした。豊田近辺ではEH200を良く見ますが、不思議なことに軽快に見えます。コンパクトでも力があると言うことでしょうか。最近空港にも足を運んでいませんが雑誌などで見る限り双発全盛で興味が薄れています。さてニュースでは田村厚労大臣が、後手後手対応という指摘に逆ギレしていました。もうこの政権は終わりですね。
投稿: 細井忠邦 | 2021年8月 5日 (木) 17時14分
細井忠邦さま、おはようございます。
かつてダグラスDC-3の胴体はDC-10の第二エンジンと同じサイズだったとか、YS-11の定員64名はB747-SUDや-400の2階席と同じキャパシティだったとかいう話がありましたが、人間のスタンダードというのはそれぞれの基準で大きく変わるものだと思います。最近は私も空港に行ってませんが777の退役が随分進んだというニュースを耳にします。
昨日は東京の新規感染者が5000人越え、中等症状の患者の入院基準に関してはようやく修正されたようですが、最早今の政権あるいは東京都は完全に民の信頼を失った感がありますね。早く選挙をして政権交代させたいですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2021年8月 6日 (金) 04時22分