秩父鉄道の貨物輸送 その1 三輪線
今回からは、秩父鉄道の貨物輸送、特に武甲山から算出する石灰石輸送について触れようと思います。
まずは武甲山がなぜ石灰岩産出する山となったかですが、ジュラ紀末期に南洋で噴出した海底火山や火山島がマントル対流上の海洋プレートに乗って移動するうちに火山活動が収まり、サンゴ礁が形成されました。サンゴ礁を形成した生物の堆積物が石灰岩化し、大陸のプレートと接触、大陸プレートの下に沈み込む際に、海洋プレートの堆積物が大陸側に押し付けられ、付加体を形成、大陸側に付加体が追加されていった際に雨や川によって浸食がすすみ、地表の浸食がすすむと石灰岩や緑色岩が地上に露出、産地の隆起で、突出した山となったのが武甲山と考えられています。武甲山の石灰岩の中からはコノドントと言われる原始的な魚類の歯の化石、山頂付近の石灰岩の下からは二枚貝の化石が見つかっており、約2.5億から2億年前の中生代三畳紀のものと考えられています。 2021/8/6 影森第3踏切
同踏切から影森駅方向 左手の線路が秩父本線、右手の線路が三輪線
同踏切の先には秩父第27番札所 龍河山大淵寺があります。
大淵寺の前の道を右に進むと秩父本線をオーバクロスする跨線橋に出ます。三輪線の方は警報機の無い踏切です。
三輪線は左にカーブして行きます。
暹楼に沿った道の先には秩父太平洋セメント三輪鉱業所があります。
ヲキ、ヲキフを牽引してきたデキ105号機が休息する姿がありました。また貨車の入換等にかつて根岸駅の新日本石油精製専用線で使用されていたスイッチャーD502が活躍しているそうです。
やがてセメント原料の石灰石を満載したヲキ、ヲキフを牽引するデキ105が出てきました。
2021/7/31 三輪線を下ってきたデキ503牽引貨物列車が影森駅に到着し、しばし休息した後、本線を上ってゆきます。
影森駅から浦山口駅方面に線路に沿って進むと、線路は二手に分かれます。跨線橋を潜って、右手に進む秩父本線に対して、急坂を登りながら、左手にカーブして行く線路があります。この線路が三輪線でカーブの先に秩父太平洋セメント三輪鉱業所があります。かつては三輪線と秩父本線の間に1918年9月16日に開業した武甲線がありましたが、1984年2月1日に廃止されました。
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