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2021年11月30日 (火)

武蔵小杉~羽沢横浜国大間 その2 武蔵小杉~鶴見間

2019年11月30日に開業したJR・相鉄直通線、武蔵小杉駅から羽沢横浜国大間は距離にして16.6km、所要時間は約18分かかります。

2000年1月27日の運輸政策審議会答申18号において神奈川東部方面線として二俣川~新横浜~大倉山間が位置付けられ、2004年9月に相鉄が西谷~羽沢間に新線を建設し、羽沢駅でのJR相互直通構想が発表されました。2006年には国・鉄道事業者・神奈川県・横浜市間で調整が行われ、整備構想を国が認定、2010年3月25日、起工式が行われました。

線路名称的には武蔵小杉~鶴見間は品鶴線、鶴見~羽沢横浜国大間は東海道貨物線です。品鶴線の開通は昨日の記事に既述したように
>東海道線の客貨分離のため、東海道貨物線として品川~新鶴見操車場~鶴見間17.7kmが1929年8月21日に複線で新設されました。

Dsc06825
2021/11/4 武蔵小杉駅から新川崎方向を見る

ちょうどE257系2000番台NA-04編成の特急「湘南」が接近してきていますが、新鶴見信号場までの複々線(旅客線(横須賀線・湘南新宿ライン)と貨物線)の合流地点です。後方の高架から来る線が新川崎からの旅客線です。

Dsc06834_20211129151501 2021/11/4 
旅客線、貨物線分岐
武蔵小杉を発車した列車は踏切を越えた直後、このポイントで貨物線に入ります。旅客線と貨物線の分岐点であり、直進する旅客線(横須賀線・湘南新宿ライン)は新川崎駅を通り、鶴見駅の西側を通過し、横浜駅に至ります。一方、貨物線は新川崎駅を通過、鶴見駅の東側を通過します。

Dsc06836 2021/11/4
右から合流する線路は武蔵野南線です。

Dsc06569 2021/10/23
新鶴見信号場に停車中のコンテナ貨物列車が見えますが、武蔵小杉発8:29の227Mから見えた貨物列車は宇都宮タ~東京タ行きの4072レで牽引機はEF65 2117号機でした。

Dsc06553 2021/10/23 新小平駅を通過する4072レ

Dsc06841 2021/11/4 新川崎駅横を通過

Dsc06843
2021/11/4 かつての新鶴見操車場の南のはずれを通過、

Dsc06844_20211129154601

並行する旅客線(横須賀線・湘南新宿ライン)は高架となり、南武線尻手駅方面の尻手短絡線が左に分かれて行きます。尻手短絡線は1973年10月1日に開業しました。

Dsc06847_20211129160001 2021/11/4 東海道貨物線との合流

やがて旅客線(横須賀線・湘南新宿ライン)をアンダーパスし、東海道本線をオーバークロスして、海側に抜けると鶴見川橋梁を渡り、東京貨物ターミナル、川崎貨物からの東海道貨物線と合流します。

この先は次回以降になりますが、ここまででも駅間はかなり長く、新川崎駅横、南武線尻手駅に通じる道路との交差付近、鶴見駅付近と新駅が3つくらい造れるのではと感じます。

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2021年11月29日 (月)

武蔵小杉~羽沢横浜国大間 その1 武蔵小杉駅ホーム増設 相鉄線方面分離

先日までの相鉄シリーズの補遺も兼ねて、2019年11月30日に開業したJR東日本~相鉄相互乗り入れのルートに関して、武蔵小杉から、羽沢横浜国大までのルートに関する話題を紹介します。

180520 2018/5/20 相鉄線相互乗り入れが始まる前の駅名標

新宿方面から山手線と併走する山手貨物線を南下して来た列車は大崎駅手前で大崎支線に入り、大崎駅に停車、大崎駅出発後は蛇窪信号場で品川方面からの品鶴線と合流します。

山手貨物線は日露戦争以降の山手線の貨物輸送量の増大に対処するために複線化されたもので1918年12月20日に品川~大崎間、1919年1月28日には大崎~恵比寿間、1921年7月15日には恵比寿~渋谷間、1922年7月25日には渋谷~原宿間、1924年12月5日には原宿~新大久保間、同年9月11日に新大久保~池袋間、同年12月28日には池袋~巣鴨間、1925年3月28日には巣鴨~田端間と南から徐々に複線化され、後に田端駅から中里トンネル経由で田端操車場に線路が付け替えられました。

品鶴線は東海道線の客貨分離のため、東海道貨物線として品川~新鶴見操車場~鶴見間17.7kmが1929年8月21日に複線で新設されました。このときに山手貨物線から分かれる地点に目黒川信号所、当時、日本最大の規模だった新鶴見操車場が開設されました。1934年12月1日、山手貨物線と東海道貨物線を短絡するために通称大崎支線約2kmが開通し、合流地点に蛇窪信号場が開設されました。1965年7月、目黒川信号所、蛇窪信号所は廃止となり、大崎駅構内に編入されました。

1980年10月1日、東京駅~大船駅間で東海道本線と横須賀線の運転の分離(SM分離)が行われ、横須賀線は品鶴線経由となり、新川崎駅、東戸塚駅が開業しました。西大井駅は旅客化当初は品川区議会の反対決議等で開業されず、1986年4月2日に開業となりました。武蔵小杉駅は記憶に新しいですが2010年3月13日に開業しました。

Dsc06822 2021/11/4 12001F

Dsc06832 2021/11/4 E233系7000 109F

Dsc06823
Dsc06824 2021/11/4 新たに3番線として建設中のホーム

武蔵小杉駅のこのホームには横須賀線・湘南新宿ライン・埼京相鉄直通線・特急湘南・成田エクスプレスと様々な列車が入線・停車するため混雑緩和のため、2番線の反対側にホームを1本増設し、埼京相鉄直通線の乗降客は3番線から乗降となるようです。

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2021年11月26日 (金)

小田急5000形 (2代)

小田急電鉄の車両については殆ど触れてきませんでしたが、数か月前ですが、久しぶりに複々線区間で車両を撮影する機会があり、2020年3月デビューの新車二代目5000形も撮影したので紹介いたします。

5000-5052-210823 5000-5452-210823 2021/8/23 千歳船橋 5052編成

小田急電鉄の場合、10000形以降、特急ロマンスカーに5桁の形式番号を与えており、通勤車両は8000形の後、9000は避け、1000形から付番した関係で、2000,3000、4000,5000と二代目の系列番号が登場しています。

計画から約50年、着工から約30年の年月を経て、2019年3月に完了した東北沢~和泉多摩川間10.4kmの複々線化事業、連続立体交差化による混雑緩和の実感をコンセプト化し、より広く、より快適にキーワードに開発、導入されたのが5000形(2代)で、1000形未更新車、8000形界磁チョッパ制御車が置き換えられました。

製造は川崎重工業・総合車両製作所・日本車輛製造の3社が担当、、川崎の溶接技術、総合車両製作所の妻面のオフセット衝突対策技術、日本車輛製造のブロック工法を採用した共同開発車両となっています。

主要諸元
最高運転速度 100km/h
設計最高速度 120km/h
起動加速度 3.3km/h/s
減速度(常用) 4.0km/h/s
減速度(非常) 4.7km/h/s
編成定員 1,528名
車両定員 先頭車 144名(座席45 名)
中間車 155名(座席 51名)
車両重量 25.8 t - 35.4 t
全長 先頭車 20,400 mm
中間車 20,000 mm
全幅 2,900 mm
全高 4,035 mm
パンタグラフ折りたたみ時 4,089 mm
床面高さ 1,130 mm
車体 ステンレス鋼
台車 軸梁式ボルスタレス空気ばね台車
NS-102形(電動台車)・NS-102T/TA形(付随台車)
主電動機 全密閉外扇式かご形三相誘導電動機 MB-5157-A2形
主電動機出力 190 kW
駆動方式 WN駆動方式
歯車比 6.31 (101:16)
制御方式 フルSiC-MOSFET素子VVVFインバータ制御(純電気ブレーキ対応)
制御装置 三菱電機製 MAP-194-15V330
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
保安装置 D-ATS-P

5000-5457-210823-21
5000-5057-210823 2021/8/23 千歳船橋 5057編成

ステンレス製拡幅車体で前頭部は非貫通構造、左右の前照灯の間が先頭車両では白色に、最後尾では赤く光る構造になっています。

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2021年11月25日 (木)

相模鉄道の駅 その12 湘南台駅

相模鉄道の駅シリーズ、最後はいずみ野線の終着駅であり、小田急江ノ島線や横浜市営地下鉄ブルーラインの起点駅となっている湘南台駅です。


Dsc06071_20211124085901 2018/9/24 駅名標

二俣川起点で11.3km地点にあり、いずみ野線は前述のように慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス付近を経て、東海道新幹線の新駅構想のある倉見駅方面への延伸構想があるため小田急線の地下潜る関係でホームは地下三階に設置されています。島式ホーム1面2線構造となっています。

湘南台は藤沢市北部の交通拠点となっており、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC),文教大学湘南キャンパス、湘南ライフタウンへの玄関口でもあり、バス路線も多く設定されています。

Dsc06075 2018年当時の相鉄二大事業を説明するパネル

1966年11月7日に、小田急江ノ島線の新駅として湘南台駅が開業、駅名は展望の良い開けた台地であることから湘南台とされました。この頃は地名は円行で1984年の土地区画整理事業の完了で、駅名に合わせる形で湘南台に地名変更されました。1991年にSFCが開設、1999年3月に相鉄いずみ野線、同年8月に横浜市鉄が延伸乗り入れしました。

Dsc06078

3社の利用状況を見ると、小田急電鉄が65,612人/日、相模鉄道20,808人/日、横浜市営地下鉄34,875人/日(いずれも2020年度実績)で相模鉄道の駅としては羽沢横浜国大に続く12位、いずみ野線では二俣川に次ぐ2位となっています。


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2021年11月24日 (水)

相模鉄道の駅 その11 ゆめが丘駅

相模鉄道の駅シリーズ、今回はゆめが丘駅です。


Dsc06083 2018/9/24 駅名標

1999年3月10日、いずみ中央~湘南台間延伸の際に開業した駅で、構造的には島式ホーム1面2線の駅ですが、その造りの斬新さに驚かされる駅です。駅全体を湾曲した鉄骨で取り囲み、鉄骨の間に屋根や風よけを嵌めこんだ形状をしています。


Dsc06085

駅名は計画時は下飯田駅となる予定でしたが、夢を抱ける街を願い、ゆめが丘となったそうです。500m位離れた場所に横浜市営地下鉄ブルーラインの駅がありますが、こちらは下飯田駅となっています。

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2021年11月23日 (火)

相模鉄道の駅 その10 弥生台駅

相模鉄道の駅シリーズ、今回は弥生台駅です。

180924-edit 2018/9/4 駅名標

180928_20211122093401 湘南台方面

180928_20211122093601 改札口

180928_20211122093201 駅周辺地図

二俣川から4.9km、相対式ホーム2面2線の地上駅です。駅南側には商店が立ち並び、国際親善病院などの大病院もあることから商業地域として発展していますが、駅北側は新橋市民の森/亀谷戸のせせらぎ水辺などの森が広がり、自然が保護されています。

180928_20211122093701 駅入り口

駅名は計画時は「新橋町」でしたが、駅周辺開発時に弥生時代の土器が出土したことから「弥生台」となったそうです。

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2021年11月22日 (月)

2021年11月18日、相模線にてE131系500番台、運用開始

相模線にてE131系500番台の運用が11月18日木曜日夕刻から、開始となりました。

E131500-211119E131500-211119-2 E131系のデビューを告知するポスター 橋本駅

 茅ヶ崎0526→0625橋 本┐
┌茅ヶ崎0729←0631橋 本┘
└茅ヶ崎0738→0848橋 本┐
┌茅ヶ崎0957←0856橋 本┘
└茅ヶ崎1634→1740橋 本┐
┌茅ヶ崎1908←1803橋 本┘
└茅ヶ崎1917→2025橋 本┐
┌茅ヶ崎2141←2034橋 本┘
└茅ヶ崎2152→2245橋 本┐
┌茅ヶ崎2340←2251橋 本┘
└茅ヶ崎2348→0039橋 本 

図 77Fの運行パターン 、

当日は茅ケ崎を526に出発、橋本まで2往復して957に茅ケ崎に戻るまでは205系500番台R-13編成が担当、1634再出庫からE131系G-01編成が担当しました。

E131500-g01-211119

E131500-g01-211119-2

2021/11/19 相武台下 E131系500番台 G-01編成

E131500-g01-211119-2_20211121081101 車内の様子 側扉上のモニター画面は全てのドア上にはありません。

E131500-g01-211119_20211121081401 運転席周辺

翌19日は朝から運用に入ることが予想されたので撮影に赴きました。この日は79F運用に投入されていました。

E131500-g01-211119_20211121081801
E131500-g01-211119-3

2021/11/19 橋本

編成は橋本方からクモハE131(Mc)-サハE131(T)-モハE131(M2)-クハE130(T'c)の4連で、205系500番台とは偶数・奇数の向きが逆となっています。

編成記号はGで11月5日の時点でG-06を除くG-09までが納車されています。205系500番台は13編成体制でしたが、E131系500番台は12編成体制となるようです。線路設備モニタリング装置を搭載した編成は0番台同様に580番台となるようです。

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2021年11月19日 (金)

相模鉄道の駅 その9 緑園都市駅

相模鉄道の駅シリーズ、今回からは二俣川で分岐するいずみ野線の駅です。

元来、いずみ野線は神奈川東部方面線計画の一部分を構成する路線として計画され、横浜市西部の区間として1976年4月8日に二俣川駅~いずみ野駅間、1990年4月4日にいずみ中央駅、1999年3月10日、湘南台駅までの11.3kmが開業しました。駅数は両端駅を含めて8駅、全線複線で踏切は無し、軌道は50kg以上の重軌条ロングレールが敷設されており、認可最高速度は100km/h、実際には120km/h運転も可能となっています。建設費償還のため加算運賃が設定されています。

相鉄新横浜線開業により、JR東日本との相互乗り入れが開始され、当初はいずみ野線も乗り入れ計画に含まれていましたが、開業後、現在までは相鉄本線海老名発着の列車が乗り入れており、いずみ野線列車は二俣川接続のみとなっています。

起工された当初から、湘南台から先、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスを経て、茅ケ崎市北部を通過し、平塚駅に向かう免許(14.5km)が下付されていましたが、相模線倉見駅に東海道新幹線の新駅の計画が持ち上がり、2030年までに整備すべき24路線のひとつとして湘南台駅から倉見駅までの延伸が選ばれています(2016年4月7日の交通政策審議会での答申案)。その後のコロナ禍で鉄道会社の経営状況が悪化していることを考えると、こういった計画が今後どうなるかは不明です。

駅番号はいずみ野線は30番台が付番され、緑園都市駅はSO32となっています。駅は二俣川よりの万騎が原トンネルと湘南台よりの岡津トンネルに挟まれた高架駅となっています。両側がトンネルになっている駅という意味では武蔵野線の新小平駅と似ていますが、この駅は谷間に立地しているため、駅自身は高架駅となっており、新小平駅とは雰囲気が大きく異なります。

180928_20211118111901 2018/9/28

いずみ野線、二俣川~いずみ野間開業時に開業し、1997年には関東の駅百選に選ばれています。理由は「一般からのアイデアで展望台、ギャラリー、庭園などを設置したおしゃれな駅」とのことでした。

現在は相対式ホーム2面2線の駅ですが、島式ホーム2面4線の待避設備を持つ駅として使えるように設計されており、そのための用地が確保されています。その場所は現在は庭園展望台(写真)として樹木が植えられています。

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2021年11月18日 (木)

相模鉄道の駅 その8 海老名駅

相模鉄道の駅シリーズ、今回は現在の相鉄本線の終着駅、海老名駅です。

180924_20211117190401

2018/9/24

現在は小田急・小田原線、相模鉄道・相鉄本線、JR東日本・相模線の3社3線が乗り入れる駅ですが、複雑な歴史を抱えている駅のようです。

これまで何回か登場してきているように神中鉄道が二俣川から開業した際の終着駅は厚木駅で、海老名駅ではありませんでした。最初にこの地に鉄道を通したのは小田原急行鉄道(現在の小田急電鉄)で1927年4月1日に小田急小田原線が全線開業しました。

1941年1月20日、神中鉄道が相模国分駅~海老名駅間の新設に着手し、同年11月25日に小田急小田原線の相模厚木駅までの乗り入れのために、海老名駅を開業しました。この時点では小田急小田原線の列車は海老名駅には停車しませんでした。1943年4月1日、小田急は隣接していた海老名国分駅を廃止し、海老名駅を小田原線の駅として営業開始しました。

1100011904-190525_20211117191101 2019/5/25 小田急のホームからみた相鉄海老名駅に停車する11000系

一方、茅ケ崎から厚木までを開業していた相模鉄道は1931年4月29日、厚木~橋本間を開業し、現在の相模線の全線を開業しましたが、1944年6月1日、戦時買収で国有化され、運輸通信省鉄道総局管轄の相模線となりました。1943年4月1日、神中鉄道が相模鉄道と合併し、現在の相鉄本線が相模鉄道神中線となりました。1964年11月5日、列車本数の増加の影響もあって、相模鉄道の小田急線本厚木までの乗り入れは中止されました。

30000-exe-210910 2021/9/10 小田急海老名車両基地 相鉄の厚木線はこの車両基地の向こう側を走っています。

1972年12月18日、小田急海老名駅は全ての急行の停車駅となり、同時に海老名電車基地の使用が開始されました。1973年12月21日には小田急の駅が小田原方向に約400m移転しました。相模鉄道の駅も同じタイミングで南西方向に約300m移転しました。

国鉄相模線の海老名駅は1987年3月21日に開業した駅で、僅か11日で民営化されました。

180924_20211117191401 2018/9/24 現時点で新駅舎の完成予定は2026年度となっています。

相模鉄道では2018年頃から駅改良工事が行われており、現在は頭端式1面2線の地上駅で、改札口は南側頭端部一か所のみですが、改良工事完工後には橋上駅となり、出口も1号車側にも設置されるとのことです。

180924_20211117191801

2018/9/24 時点での改札口

210910_20211117192001
2021/9/10 時点での改札口 2020年6月に改札口の位置が約30m、横浜寄りに移動しました。

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2021年11月17日 (水)

相模鉄道の駅 その7 かしわ台駅

相模鉄道の駅シリーズ、今回はかしわ台駅です。車両基地の紹介で登場した駅でもあります。

210910_20211116145801 2021/9/10

この駅は二俣川駅~厚木駅間が開業したときに開設されたのではなく、まず1967年4月9日かしわ台工機所が設置され、その8年後の1975年8月17日に開業した駅です。終戦直後の1946年3月1日に横浜起点21.3km地点に柏ヶ谷駅が開業、同駅はその1か月後に大塚本町駅と改称しました。その大塚本町駅が廃駅となり、500m海老名寄りに新たに開業したのがかしわ台駅、さらに横浜起点20.5kmの地点に同時に開業したのがさがみ野駅でした。
当駅には東口と西口がありますが、東口の駅舎はかつての大塚本町駅の駅舎で、駅舎とホームを結ぶ350m程の通路はかつての大塚本町駅のホーム跡となっています。1997年3月20日に東口駅舎の建て替えが行われました。

20000-20101-210910-21 2021/9/10 かしわ台 20101編成

E2337000-133-210910-2 2021/9/10 かしわ台 E233系7000 133編成

隣の海老名駅との駅間は2.8kmあり、相鉄本線(横浜~海老名間)では最長区間ですが、間に厚木線が分岐する相模国分信号所があります。ここは1926年の開業時から1941年11月25日の海老名開業直前までは旅客駅で、その後も車扱貨物駅でしたが、1970年10月19日に信号所に格下げされました。

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2021年11月16日 (火)

相模鉄道の駅 その6 大和駅

相模鉄道の駅シリーズ、今回は大和駅です。

180928-2 2018/9/28 

小田急電鉄江ノ島線との連絡駅であり、両社の共同使用駅となっています。先に開業したのは相鉄の方で、神中鉄道の大和駅として1926年5月12日に開業しました。遅れること3年、1929年4月1日、1926年10月の鉄道免許状下付、1928年4月1日の大野信号所~藤沢駅間の着工(藤沢~片瀬江ノ島間は1929年2月に着工)から1年で大野信号所~片瀬江ノ島駅間が全線複線、駅数13で開業となりました。開業時は小田急江ノ島線の駅は西大和駅で、1944年6月1日、相模鉄道との乗換駅となった際に大和駅に改称されました。このときに相鉄の駅は江ノ島線との交差位置にあわせるため、相模大塚よりに200m移動となりました。

1986年、駅舎連絡通路、および駅周辺の慢性的な混雑の解消のため、駅舎の全面改良・連続立体交差化工事が開始され、この工事に合わせて1989年、相鉄の駅は開業時の位置に移動となり、連絡橋が設置されました。1990年には小田急の駅舎が150m相模大野寄りに移転、1993年には相鉄部分が地下化されました。1994年11月1日、小田急ホームが島式2面4線となり、全面改良、連続立体交差化工事が完了しました。

相鉄のホームは1面2線で海老名方には引き上げ線が設置されており、平日の折り返しの他、10両編成の深夜滞泊も行われています。

180928 小田急線連絡口

ピンクの改札通路は小田急線~相模鉄道線を乗り継ぐ際に通る乗り換え改札
2018年3月に設置されたものでそれまでは両社間の通行はノーチェックでした。2019年11月の相鉄新横浜線の開業でどちらもJR線との相互乗り入れをするようになるため、利用客の経路判別のために設けられたそうです。

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2021年11月15日 (月)

相模鉄道の駅 その5 二俣川駅

相模鉄道の駅シリーズ、今回は二俣川駅です。

180924_20211114084301
2018/9/24 


これまでに何回か出て来てますが、相模鉄道の前身の神中鉄道は当駅から厚木駅までを1926年5月12日に開業し、当時別会社だった相模鉄道(現、JR東日本相模線)の寒川駅とを直通運転し、砂利輸送を開始しました。

1944年に電化されますが、電源供給の関係から、当駅を境に海老名方面と横浜方面の電圧が異なり、車両が直通できない状態が2年ほど続いたそうです。

1976年4月8日にはいずみ野線、当駅~いずみ野駅間が開業し、乗換駅となりました。

島式ホーム2面4線の地上駅ですが、開業時から1989年5月までは2面3線でした。下り線側から1番線となっており、原則として外側1,4番線を本線系統、内側2,3番線をいずみ野線系統の列車が使用します。

180924_20211114084801

2018/9/24 海老名、いずみ野方面


いずみ野方面は内側2線で本線下り線と立体交差して駅に出入りするため、例えば西武新宿線の小平駅のように本川越へ下りと拝島からの上りが平面交差することなくスムーズに発着が可能となっています。また、内側、外側を結ぶダブルスリップが用意されているため、本線系統の列車が内側ホームに入線し、後続列車の待避をすることも可能となっています。

相鉄線上のダイヤの中心駅となっており、下り方面ではいずみ野線への接続、海老名方面から横浜方面へ向かう際の緩急接続が当駅でなされるようにダイヤが設定されています。

210910_20211114085501 2021/9/10 横浜方面

横浜方面は内側線の先に引き上げ線が2本用意されています。この引き上げ線には外側線に発着した編成は直接入線できません。

Dsc06918 2021/11/4 星川駅に進入する各停「二俣川」行

横浜発二俣川行といった列車がありますが、この列車が二俣川で折り返す場合は、2番線に到着、引き上げ線に入線、3番線から発車となります。

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2021年11月12日 (金)

今年度の西武鉄道新造車両 40000系ロングシート固定タイプ40157Fが新宿線に登場

40000系のロングシート固定タイプ、40157Fは10月13日から16日にかけ川崎車両兵庫工場で竣工後、甲種回送され小手指車両基地に到着しました。目撃情報によれば10月30日から池袋線で運用に入っていたようですが、11月7日からは新宿線で運用されることになったそうです(情報)。そこで私も11日朝、新宿線での走行を記録しました。

○─上石神0702→0738拝 島┐ 
5303
 ┌新 宿0851←0750拝 島┘ 
4308
 └新 宿0854→0950拝 島┐ 
2305                  これらの走行を記録しました。
 ┌新 宿1048←0959拝 島┘ 
2322
 └新 宿1051→1152本川越┐ 
2635
 ┌新 宿1258←1157本川越┘ 
2646
 └新 宿1301→1349拝 島┐ 
2327
 ┌新 宿1448←1359拝 島┘ 
2346
 └新 宿1451→1551本川越┐ 
2659
 ┌新 宿1655←1556本川越┘ 
2670
 └新 宿1657→1759本川越┐ 
2671
 ┌新 宿1859←1804本川越┘ 
2682
 └新 宿1902→2008本川越┐ 
2693
 ┌新 宿2114←2014本川越┘ 
2698
 └新 宿2120→2219本川越┐ 
2713
 ┌新 宿2334←2232本川越┘ 
4630
 └新 宿2342→2449本川越─△
4615

Dsc06970 2021/11/11 萩山 上石神井から拝島に向かう5303レ

Dsc06985
Dsc06986 井荻 拝島発 準急4308レ

Dsc06997
Dsc06999 小平~萩山貫 急行 2305レ

今年度新製された40000系の40155Fが8月に新宿線で運用されたことがありましたが、1か月弱で池袋線に戻りました(9月8日に目撃情報)。果たして40157Fはどれくらいの期間、新宿線で活躍するのでしょうか?

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2021年11月11日 (木)

相模鉄道の駅 その4 西谷駅

相模鉄道の駅シリーズ、今回は西谷駅です。

210910_20211110151201 2021/9/10

1926年12月1日、星川(現在の上星川)~二俣川間が開業した際に開業しました。当初は下り方面単式の2面3線式のホームでした。1966年5月1日には2面4線化されました。番線は下り側から1~4番線となりました。

180924_20211110151301 2018/9/24 西谷を通過直後の先頭車からの展望 左右のトンネルが相鉄新横浜線

この駅の運命を大きく変えたのは2010年3月15日の神奈川県東部方面構想による相鉄・JR直通線の都市計画決定でした。2018年12月13日には路線名も相鉄新横浜線に決定しました。

2010年3月25日に起工式が行われ、4月には1番線の線路が撤去され、2012年4月には4番線の線路も撤去されました。約9年の歳月を経て、2019年11月30日、当駅~羽沢横浜国大駅間が開業、同日行われたダイヤ改正に合わせて、JR線との直通運転が開始され、1,4番線の使用を再開、特急と快速、さらにダイヤ改正で登場した通勤特急、通勤急行が当駅に停車するようになり、さらに本線に直通するいずみ野線の全列車が停車するようになりました。ただ、本線の急行は引き続き通過となっています。

Dsc06609 2021/10/23 西谷駅を出発した10706編成 上星川方面

Dsc06596 2021/10/23 西谷駅に入線する20101編成 左側に新たに設けられた2本の電留線が見える。

羽沢横浜国大から新横浜、新綱島駅を経由し、東急東横線、東急目黒線、さらには東京メトロ南北線、都営地下鉄三田線方面への線路も既につながっており、羽沢横浜国大から東急線までの区間は東急電鉄が建設しましたが、こちらは2022年度下期に開業を予定しています。

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2021年11月10日 (水)

相模鉄道の駅 その3 星川駅

相模鉄道の駅シリーズ、今回は星川駅です。

Dsc06912 2021/11/4

1927年5月31日に神中鉄道の北程ヶ谷駅として開業しました。開業時は横浜側の終点でした。1933年4月1日に星川駅に改称されました。

かつて駅の周りには多くの工場がありましたが、それらが撤退し、大規模な再開発がなされ、駅の北側は保土ヶ谷区の行政の中心地となり、官公庁が集まっています。駅もかつてのターミナル駅だった関係で車両の検査・修理等を行う星川工場が隣接していましたが、先の記事で触れたように1971年12月15日、かしわ台に車両センターが開設され、機能が移転しました。跡地は電留線と車掌区になりました。

Dsc06906 2021/11/4 二俣川方面 ホームは島式ホーム2面4線 内側線が本線、外側線が待避線となっており、朝のラッシュ時、日中の一部時間帯に特急、通勤特急、急行、通勤急行の通過待ち、快速の接続待ちが行われます。

Dsc06909 横浜方面 高架橋は5線分の幅があり、下り線脇に1本、上り線脇に2本の電留線があります。

1999年2月27日、ダイヤ改正で快速の運転が開始されると停車駅となりました。2003年8月23日、ダイヤ改正により、一部の電留線の使用が停止され、撤去が始まりました。2006年5月20日、駅構内の全ての電留線の使用が停止となり、西横浜駅に機能が移転されました。2007年11月3日、高架化工事が開始され、まず上りホームが仮ホーム化され、2017年3月5日、下り高架ホームが使用開始、2018年11月24日、上り高架ホームも高架化され、2021年3月27日、高架工事が完成しました。

Dsc06916 2021/11/4 星川を発車したYNB塗装の10000系10701編成

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2021年11月 9日 (火)

相模鉄道の駅 その2 西横浜駅

相模鉄道の駅シリーズ、今回は西横浜駅です。

Dsc06891 2021/11/4

先日の記事でも触れましたが、相鉄本線は厚木方面から延伸してきて、1929年2月14日、当駅まで開業しました。東海道線との貨物のやりとりのため程ヶ谷駅まで連絡線が設けられていました。この連絡線が免許を取得して正式に開通となったのは太平洋戦争後の1948年9月13日のことでした。運んでいたのは相模川の砂利、相模大塚駅経由の米軍厚木基地の航空燃料、厚木駅経由の小野田セメント生コン工場の原料セメントなどでした。1964年には相模川の砂利輸送は資源の枯渇で打ち切られ、1979年10月6日には貨物線も廃止されました。航空燃料輸送やセメント輸送は相模線経由に改められました。

Dsc06893
2021/11/4 手前の2線は横須賀線の線路に転用されたかつての東海道貨物線

Dsc06899 2021/11/4 奥の2線が東海道本線

東海道線に沿った1面2線の駅ですが、通過する相模鉄道の車両に気を付けつつ、東海道線や横須賀線の車両を狙うポイントでもあります。

Dsc06900 2021/11/4 朝のラッシュ時間の運行を終え、留置線で昼寝に入った相模鉄道の車両

2002年から施工されてきた星川~天王町間の連続立体交差事業の一環として当駅の改良もなされ、2005年6月26日からは駅舎も新しくなりました。また、星川駅付近にあった留置線や鉄道業務関連施設が当駅付近に移設されました。

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2021年11月 8日 (月)

相模鉄道の駅 その1 横浜駅

相模鉄道シリーズ、今回からは駅をいくつか見て行こうと思います。

大手私鉄16社の中で旅客営業キロ程が38kmと最短の相模鉄道は駅数も25と少なく、その数は2番目に営業キロ程の少ない阪神電気鉄道の51の半分以下となっています。尤も最長の近畿日本鉄道は501.1kmで駅数は286、関東最大の東武鉄道は463.3kmで203となっています(2016年3月末時点)。

1872年(明治5年)、新橋~横浜間に我が国初めての鉄道が開業した際の横浜駅は現在の桜木町駅で、1887年に国府津駅まで延伸した際は品川から国府津に向かう列車は横浜駅でスイッチバックする方式でした。1898年にはスイッチバックを解消する短絡線が開業し、下りは神奈川駅、上りは程ヶ谷駅に停車する方式で、横浜~程ヶ谷間の連絡列車が設定されていました。1915年、東海道本線上に横浜駅(二代目)が開業し、旧横浜駅は桜木町駅となりました。このときの横浜駅は地下鉄の高島町駅付近にありました。1923年9月1日の関東大震災で駅舎は倒壊し、しばらくは仮駅舎として対応しました。1928年10月15日に三代目横浜駅が現在の場所に設置されました。

Dsc06868 2021/11/5 横浜駅駅名標・時刻表・路線図

現在の相鉄本線、横浜~海老名間は当初、省線程ヶ谷~海老名間を結ぶ構想から始まっており、前回の記事で触れたように1926年神中鉄道が二俣川~厚木間を開業し、二俣川から横浜方向に延伸して行きました。当初は保土ヶ谷駅に乗り入れる予定で延伸がなされ、輸送主体は相模川の砂利輸送でした。1929年に西横浜まで開業し、西横浜~程ヶ谷間に連絡線が敷設され、貨車の受け渡しが行われました。横浜まで線路が繋がったのは1933年12月27日でした。

Dsc06864_20211107084801 2021/11/5 頭端式のホームに電車が並ぶ風景、私鉄のターミナル駅によくある風景です。

相鉄ジョイナス駅ビルの2階に駅はあり、頭端式ホーム4面3線で全てのホームが10両編成に対応しており、ホームドアが設置されています。

Dsc06870

駅を出発すると隣の平沼橋駅までは僅かの距離。3番線との出入りポイントは両駅の中間地点位に設置されています。

Dsc06872_20211107085901 1番線ホームの先端部からは東海道線を行く列車もよく見えます。

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2021年11月 5日 (金)

相模鉄道の車両基地 厚木操車場・貨物駅

JR東日本の相模線で海老名駅に到着すると北東方向から、厚木駅方向に続く線路が見えてきます。この線路は相模線と並走し、厚木駅まで続きます。

210910-3

2021/9/10 JR海老名駅と小田急・相鉄海老名駅を結ぶ歩道上から カーブしている線路は相模線、先が橋本方面、手前の直線が相鉄厚木線、奥が相模国分信号所方面

210910_20211104192501

2021/9/10 相模線橋本駅のホームから 奥が厚木方面

この線路は海老名駅とかしわ台駅の間にある相模国分信号所で相鉄本線から分岐し、厚木駅に至る1926年5月12日神中鉄道が開業した区間、二俣川~厚木間の一部でした。同年7月15日には茅ケ崎から橋本に向かって路線を伸ばしていた相模鉄道が厚木駅まで開業し、神中鉄道と相模鉄道が接続しました。その後、1931年4月29日には相模鉄道は橋本まで全通させました。

1929年1月22日、神中鉄道は厚木駅構内の配線を南側に約200m延伸し、中新田口乗降場を設置、1927年に開業した小田急線河原口駅との乗り換え連絡を改良しました。しかし、1941年11月25日には相模国分信号所から海老名間を開業し、海老名駅から小田急小田原線相模厚木駅(現在の本厚木駅)まで直通運転する方式に改め、相模国分~厚木間の旅客営業は廃止されました。これと共に中新田口乗降場も廃止されました。

1943年、相模鉄道は神中鉄道を吸収合併しますが、1944年6月、戦時体制下の東海道本線と中央本線のバイパス路線としての役割から、茅ケ崎~橋本間は国有化され、旧神中鉄道の路線部分が相模鉄道として残されました。1945年6月から1947年5月までは当時の親会社東京急行電鉄に鉄道事業一切を委託し、戦時下・終戦直後の混乱期を何とか乗り切りました。

160327-2 2016/3/27 相模線 厚木駅から海老名駅方面を
右手奥に広がるのが厚木貨物駅跡

7006171106-4 2016/3/27 厚木貨物駅に留置される7000系 7006 相模線車内から

160327-4 2016/3/27 厚木貨物駅 厚木駅ホームから この車両はYOKOHAMA NAVY BLUE塗色の調整のため試験塗装されたそうです。

その後、中新田口乗降場は厚木駅貨物ヤードに転用され、さらに相鉄の保有車両の増加に伴い、1990年からは休車中の車両の留置線、甲種輸送車両の搬入口、さらには夜間滞泊線として現在は活用されています。

20000-20002-210910

2021/9/10 歩道橋上でカメラを構えている人がいたので何か列車が来るのかと思い待っていたら 20000系 20002編成が来ました。

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2021年11月 4日 (木)

西武 2000N系2063F+2000系2411F 横瀬基地へ 廃車回送

またしても西武2000系グループに悲しい知らせが舞い込んで来ました。

11月2日、火曜日2000N系8連の2063Fと2000系2連の2411Fが連れ立って横瀬基地へ廃車回送となりました。
準急豊島園さまがコメントされておられたように2363+2364のユニットを抜いて6連化されるのか、あるいはそのまま全車両廃車なのかはわかりませんが、2063F8連としてのお役目は終わったようです。

2000n-8-2064-160522

2016/5/22 練馬高野台

2000n-8-2063-190504 2019/5/4 小川

2000n-8-2063-160829 2016/8/29

履歴を見てみると2063Fは東急車輛にて1990年3月30日に竣工していますが、他の2000N系8連とは異なり、更新修繕、減パン、MGのSIV化などは未施工の編成でした。

2000-2-2411f-160423

2016/4/23 小平

2000-2-2412-160711 2016/7/11 井荻

2411Fは1983年6月13日、所沢車輛工場にて竣工、2004年3月18日に更新修繕を受け、パンタグラフもシングルアーム化されています。

2000N系の廃車は2016年9月の2097Fの廃車以来で、2097Fは試験的にVVVF制御のユニットが編成内に存在した特殊な編成のため早期廃車となったと思われますが、2063Fの廃車で2000N系もこれから続々と廃車されるかもしれません。2411Fに関しては先月の2407Fに次ぐものでこちらもその流れが続くと思われます。ただ支線運用を考えると10連で全てが置き換えられるわけではないので今後、2000N系の編成組み換え等が気になるところです。

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2021年11月 3日 (水)

相模鉄道の車両基地 かしわ台車両センター

相模鉄道シリーズ、昨日の記事で車両シリーズは一応終了し、これからは車両基地、留置線に触れて行きたく思います。

最初は同鉄道の車両全般の検査、改造工事を担当しているかしわ台車両センターです。コロナ禍になる前に同所では鉄道イベントが開かれていましたが私は参加した経験はなく、まだ足を踏み入れたことが無い場所です。


180924 2018/9/24


かしわ台検車庫としての開設は1967年9月1日、それまで星川工場が担当していた検修を1971年12月15日の修車工場の完成でこちらが担当するようになりました。1972年1月16日にはかしわ台工機所が発足しました。2005年10月1日、現在の名称に改称されました。

210910 2021/9/10 かしわ台駅の海老名寄りから JR東日本との相互乗り入れが開始されてからは同所に留置されるE233系7000番台の姿も見ることが出来るように

19,059㎡の敷地面積、建物面積は13,623㎡で収容可能車両数は224本、19本の留置線があり、仕業検査、機能検査、重要部検査、全般検査を行っています。検修能力は年間174両です。

8000-8711-180924
2018/9/24 かしわ台駅北側の留置線

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2021年11月 2日 (火)

1986年から1989年にかけ、前面スタイルを変更して投入された新7000系

11次に渡り、増備された7000系ですが、1986年5月からの第12次車からは前面スタイルが変更されました。製造は引き続き日立製作所が担当し、計60両が造られました。

主要諸元
最高運転速度 100 km/h
設計最高速度 100 km/h
起動加速度 2.5 km/h/s
全長 20,000 mm
全幅 2,800 mm
全高 4,122 mm(モハ7100形)
車体 アルミ合金製
台車 抵抗制御:KH-59B1(電動車)KH-72A1(付随車)
VVVF:KH-132A(電動車)KH-135(付随車)
主電動機 直流直巻電動機またはかご形三相誘導電動機
主電動機出力 130 kWまたは180 kW
歯車比 4.50または4.90
編成出力 2,880 kW
制御方式 抵抗制御 VVVFインバータ制御
制動装置 回生ブレーキ併用電磁直通弁式空気ブレーキ
保安装置 相鉄型ATS、デッドマン装置 ATS-P、EB装置

60両の内訳は
横浜方 6+4両編成 2本 抵抗制御 MT比6:4  番号は7000系の続き 7713、7715
5+5両編成 1本 以降、回生ブレーキ付きGTO素子VVVFインバータ制御 MT比4:6 番号は50番台 7751、7752
10両貫通固定編成 3本 で、10両貫通編成は相鉄としては初めてで、運転室等が無いため、定員の増加に貢献しました。7753~7755

7000-7552-180924


7000-7751-180924-2


2018/9/24 二俣川 7751編成

7000-7553-180924 2018/9/24 二俣川 7753編成

7000-7754-180924 2018/9/24 天王町 7754編成

7000-7555-180924
2018/9/24 二俣川 7755編成


登場時は赤い帯を巻いていましたが、相鉄コーポレートカラーの導入で2014年8月までに全編成が写真のような塗色に替わりました。
2020年11月を以って全編成運用から離れました。

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2021年11月 1日 (月)

1975年から1985年まで11次に渡り投入された7000系

相鉄では1960年代、通勤車両の軽量化に挑み、6000系のモハ6021においてアルミ試作車両を製造し、鋼製の同タイプに較べ4.5t程度の軽量化に成功しました。さらに1970年代初頭には2000系、5000系にアルミ製車体を載せ、性能はそのままに車体の大型化に成功しました。
これらを受け、当時の標準タイプ新6000系の設計をベースにアルミ車体を搭載した新系列が7000系でした。1975年9月から1985年4月までのほぼ10年間に11次に渡り、80両が日立製作所で製造されました。

主要諸元
最高運転速度 100 km/h
設計最高速度 100 km/h
起動加速度 2.5 km/h/s(6M4T編成)
全長 20,000 mm
全幅 2,886 mm
全高 4,122 mm(モハ7000形)
車体 アルミ合金製
台車 KH-59B1(電動車)KH-72A1(付随車)
主電動機 直流直巻電動機 HS-515-Arb/HS-515-Brb
主電動機出力 130 kW
駆動方式 直角カルダン駆動方式
歯車比 45:10(4.5)
制御方式 抵抗制御・直並列組合せ・弱め界磁
制御装置 MMC-HT-20B1
制動装置 電磁直通弁式電磁直通ブレーキ(日立式電磁直通)
保安装置 相鉄型ATS、デッドマン装置 ATS-P、EB装置

まだ通勤車の冷房装置搭載が珍しかった1975年当時、製造当初から全車両冷房装置搭載で登場しました。室内換気用にガーランド型のベンチレータも搭載されていました。

7000-7509-180928

7000-7710-180928 2018/9/28 二俣川 7710編成

7000-8r-7712-180924-5
7000-8r-7511-180924 2018/9/24 二俣川 7712編成
7000-8r-7712-180924 2018/9/24 天王町 7712編成

7000系はYNB塗装変更対象からは外れ、20000系12000系に置き換えられる形で2019年10月に全廃となりました。
全廃になる前に夭折した編成は以下の編成です。
2005年4月27日、天王町~星川間の踏切で通過中のクハ7707以下4連+4連に軽自動車が衝突する事故により、モハ7105、7106、クハ7502が廃車となりました。また2008年12月14日には緑園都市駅~南万騎が原でクハ7111以下8連が過電流でトンネル内立ち往生を起こし起動不能となりました。厚木操車場に疎開回送後、8両全車廃車となりました。

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