通勤電車シリーズ 205系 7 中央・総武緩行線・京浜東北線へも投入
昨日の記事でも少し触れましたが、1988年12月5日、午前9時30分頃発生した東中野駅(下り線、大久保駅方面からのカーブ)での列車追突事故で乗客1名、追突した側の運転士1名が亡くなり、103系と201系各10両編成の衝突側から最も離れた両先頭車両(ラシ336編成のクハ103-278、ミツ6編成のクハ201-3)以外の18両が衝突のショックによるテレスコーピック現象で台枠が損傷し、廃車となりました。
表1 三鷹区への暫定新製配置
これらの車両の補充用に当時、埼京線用に製造中だった205系2編成が三鷹電車区に予定を変更し暫定配置となり、ミツ6・ミツ23編成となりました。ミツ23編成は1990年5月に三鷹区から、当初の予定通り、川越区に転属しました。
1989年10月には京浜東北線用にも205系が投入されることとなり、クハ205/204-104~107先頭の10両編成4本が浦和電車区に新製配置されました(ウラ1~4編成)。保安装置はATC対応でした。103系時代の塗色は東海道・山陽緩行線と同じでしたが、205系の帯色は青25号となりました。ジャンパ栓受けは車体に取り付けられました。ATC装置は転出した103系から流用され、205系用に改造され搭載されました。
1990年にさらに2編成、老朽車取り換えの名目で新製配置されました(ウラ5・6編成)。尾灯は電球からLEDに変更となり、モータの点検蓋が廃止され、ATCは新品が搭載されました。
1991年、山手線の6扉車組み込み11両編成化に伴う編成不足に対処するためウラ4編成が帯色をウグイス色に替え、ヤテ35編成として山手電車区に貸し出され、同年4月から11月までの7か月間運用されました。
表3 浦和区からの転属、編成の解体、サハの新製
1993年2月、205系を脅かす209系の登場、京浜東北線等への新製配置でウラ1・2編成がミツ22・23編成として三鷹電車区へ転属、ウラ5編成のTMM'Tと南武線中原区のナハ7編成を合体させた編成がミツ21編成となる変化がありました。一方、ウラ5編成のTcMM'とMM'T'cは中間に最後の新製サハ205-232を挟み、カマ26編成となり、活躍の場を横浜線に移しました。ウラ5編成の先頭車を含む6両が横浜線に行ったのはATCの関係からでした。
1994/8/1 西荻窪 205系 21編成
1982/1/30 中野 301系
1982/1/30 西船橋 103系1200番台
カナリア・イエロー帯の205系の登場で同じ線を走っていた地下鉄東西線直通車両の301系や103系1200番台は誤乗トラブルが相次いだため、帯色を青色に変更する事態となりました。 1991/5/25 田町 ビデオからのキャプチャー
2012/1/7 武蔵浦和 ハエ27編成←元ウラ3(80)編成 埼京線新製配置車には無いジャンパ栓受けがあるのが特徴でした。
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コメント
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JR化後は対象線区直接投入制に変わったため、205系の投入順序は国鉄時代からは想像もつかないくらい激変しました。国鉄時代ならば山手線→中央快速線→京浜東北線→…となり、常磐線に中央快速線の201系が、横浜線や南武線へは非経年の103系が捻出されて元来の非冷房の臭い、古い103系を消すという流れだったのが、山手線の次はまさかの横浜線となり、その次は南武線の101系置換え分だけ新製直接投入するという、信じられないシナリオとなりました。
帯色も宗主国ならぬ宗主路線に気遣うかのような2〜3段帯となり、横浜線では緑の濃淡、南武線に至ってはレモンティーをイメージしたような黄色、オレンジ、旧国ブラウンの3段帯となりました。逆に総武カナリアラインや京浜東北線にはほんの数本しか入らず、JR化で損する形勢になりましたが、単色帯が清潔感ある爽やかな印象にも感じました。逆に単色帯がイメージ悪くなったのがわいせつセクハララインの悪名高いレッテルが付いた埼京線で、常磐線にエメラルドグリーンの帯の新車を入れないくせに埼京線に色覚的に似たようなグリーン帯で入れたから、呪いというか、祟が起きてないか?とか疑いもしました。
投稿: ねこたろう | 2023年7月 8日 (土) 20時43分
ねこたろうさん、こちらにもありがとうございます。
101系、103系、205系、E231系と交代時に投入順序が変わっていったのは面白いですね。
果たして今後、武蔵野線に新車が直接投入される時が来るのでしょうか?
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2023年7月 9日 (日) 19時16分