通勤電車シリーズ 205系 10 相模線に500番台
昨年11月のE131系500番台の登場で1991年3月16日の相模線電化完成後30年の長きにわたり活躍してきた205系500番台も終焉を迎えようとしています。同線の歴史は2021年10月13日の記事で触れていますので今回は省略しますが、電化完成にあたって投入する電車として当初は他線区からの103系の転用なども考えられたそうですが、電化のメリットとイメージアップを考慮し、相模線バージョンといえる205系4連13本を新製投入することにしました。
2017/11/6 相武台下 R2編成
乗車してみると分かりますが、相模線は全線単線であり、列車交換のための停車時間が4分、5分と長いこと、そのため長時間停車中に車内の暖気が逃げること、夏場の冷房効果が下がることを避けるため、客用側扉は半自動式にしたこと、踏切が多く、踏切事故の際の巻き込み、車体の損傷を防ぐため、205系としては初めてスカートが正面下部につけられたこと、前面スタイルを従来のものから大幅に変えたこと等により、500番台という枝番にしました。
2016/3/27 厚木 R7編成 踏切番号48が見えますが、確か橋本を発車した直後の踏切が65だったかと思います。踏切事故での巻き込み防止のため、205系初のスカートが設置されました。
車体のカラーリングはリフレッシュブルーとアクアブルーの帯が巻かれていますがこれらは相模川と津久井湖をイメージしたものになっています。
2021/8/17 Ri編成 運転支援システム
乗務員室内には列車の現在位置やドアの開閉状況、運行図表、行路情報などを知らせる運転支援システムが設置され点も500番台の特徴となっていました。
相模線の電化工事完成後、営業開始前の1991年1月7日から14日にかけて、中原電車区のナハ8編成からモハユニットを除いた4連が乗務員訓練で走行したこともあったそうです。
表 相模線に投入された205系500番台
511編成までは全車東急車輛製造が担当しましたが、512編成のモハユニット、513編成はJR東日本大船工場が東急車両製造から構体ブロックを購入し、組み立てるノックダウン方式で完成させました。
新製配置は豊田電車区(茅ヶ崎常駐)でしたが、1996年12月に国府津電車区に転籍となりました。パンタグラフは新製当時はPS21菱形でしたが、2009年にPS33シングルアームタイプに換装されました。
2016/3/27 厚木 電留線を出発し茅ケ崎行き運用に入るR7編成
相模線に関しては205系500番台の引退、E131系500番台への置き換えというニュースがありましたが、3月のダイヤ改正では横浜線の増発のため相模線の八王子乗り入れの廃止が決まっているそうです。E131系500番台に交代しても橋本~八王子間の運用は短期間で消滅ということになるようです。この点に関しては後日記事にします。
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コメント
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沿線の名所として寒川神社を参拝した事があり、思い出残ってます。
弊社と同じ神奈川県内でも、田舎の風潮が見られます。
この季節は、小田原や曽我梅林等も観光方面の候補です。
しかしながら、蔓延防止として屋台等が営業するかどうか不明なので、期待力は薄れております。
投稿: (株)上村工業 | 2022年2月 4日 (金) 12時23分
(株)上村工業さま、おはようございます。
仰る通りで、鉄道沿線の名所を訪れることで、よりその鉄道をよく知ることもできますし、愛着を持てますね。
東京なども新規感染者数が連日、2万人に迫り、全国で10万人を超える日々が続いています。ピークアウトする日も近いとは思いますが、波はいつまで続くのかと思う日々です。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2022年2月 5日 (土) 04時46分