通勤電車シリーズ 205系 52 武蔵野線205系編成の撤退 part1 編成ごとの装備、内装の違い
1991年9月から27年の長きに渡り、武蔵野線で活躍してきた205系も2017年11月1日から後継のE231系が運用開始するにあたり、2018年初頭から運用離脱が始まり、およそ2年間の月日をかけて全編成が撤退、インドネシア首都圏鉄道会社に譲渡されて行きました。今回の記事を含め、これから数回にわたり、編成順に撤退の様子を見て行きます。
まずは、撤退が始まる前の編成ごとの装備などの違いについて見て行こうと思います。
武蔵野線で活躍した編成は撤退開始時点で、大きく6M2T編成と4M4T編成の2つのグループに分けられました。前者は新製配置されたステンレス・メルヒェン顔のM62~M65編成と2015年3月のダイヤ改正に向けて南武線から転入したM51,M52編成でした。新製配置編成にはM61編成も含まれていましたが、山手線205系大転配の際の電動車ユニット数の関係からM61編成は解体、モハユニットはVVVF化され、M32編成とM35編成のそれぞれ一部となりました。
M62~M65編成は最後までVVVF化されることなく武蔵野線で活躍した編成ですが、外扇型(轟音タイプ)と内扇型(静粛タイプ)の電動車のモーターMT61の切り替わりの時期に製造されたこともあり、モハの車番ごとにモーターのファンの取り付け方式が違っており、騒音が違うのも特徴でした。下の表で赤字で表示したモハには内扇型が搭載されていました。
M51,M52編成は南武線時代にシングルアームタイプのPS33形パンタグラフに換装された状態で転入したため、PS21タイプの武蔵野線205系にあって、異彩を放っていました。
4M4T編成は5000番台に改番されたVVVF制御方式の編成ですが、M1~M36編成までの36編成のうち、M1,M2, M15, M35, M36以外は8両編成の大半が山手線からの転属車で構成されています(一部サハは埼京線からも)。山手線205系、11両編成には3組のモハユニットが含まれていましたが、MGは2号車と8号車のモハ204にDM106(190kVA)が搭載されていましたが、5号車には搭載されていませんでした。武蔵野線8両編成では3号車と7号車のモハ204に補助電源装置を搭載する関係から、元ヤテ(トウ)5号車が武蔵野線編成に組み込まれる場合は7号車に組み込まれるようにして、組み込まれた元5号車には新たにSIV:SC66B(210kVA)を搭載するようにしました。こうして3号車がMG,7号車がSIVとなっている編成が青字で示された編成となっています。
元ヤテ(トウ)編成由来の若番クハ205/204の運転席側の乗務員扉と客用扉の間には屋根に上る際の足掛けが設置されていました。これは写真をチェックしてみると、量産先行車、量産車のクハ205/204-48まで設置されており、-49以降はありませんでした。
2007/9/8 西浦和 M8編成(クハ204-6)足掛けあり
2006/2/11 府中本町 M11編成(クハ204-7)足掛けあり
2009/2/15 府中本町 M7編成(クハ205-48)足掛けあり
2007/9/8 北朝霞 M9編成(クハ205-49)足掛けなし2006/12/17 府中本町 M10編成(クハ205-50) 足掛けなし
一方、新製配置されたクハを先頭とするM35(同-145)、M62~M65(同-146~-149)では乗務員室ドア下部の取っ手がありません。 2011/7/3 北浦和~与野 M62編成 乗務員室ドア下部の取っ手がありません。
武蔵野線には西国分寺~新小平、新小平~新秋津間に長大トンネルがあり、車内には非常灯が設置されていましたが、新製配置された編成では非常灯が妻面に埋め込み式でしたが、転属車では後付けのため飛び出していました。また非常用ドアコックも新製配置車ではドアのすぐ上に設置されていました。
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