静かに去っていった東京メトロ 7000系 part5 制御機器の更新
7000系は6000系の電機子チョッパ制御の改良タイプで、逆導通サイリスタ素子を使用したAVF(Automatic Variable Field)自動可変界磁式チョッパ制御で登場しましたが、B修繕工事(20年程度の車両に施工する大規模な更新工事)の際に省エネルギー化、メンテナンス性の向上のために、制御機器の更新工事も始まりました。
初期(1996年度途中まで)のB修繕では制御器の更新は行われませんでしたが、1996年度後半のB修繕から、VVVF化更新が始まり、初期の更新では3レベルインバータ方式(三菱製の素子耐圧1,700V - 400A 日立製の素子耐圧2,000 - 325A)が採用されました。7102F・7106F・7107F・7112F・7114F編成がこの方式で更新されました。これら5編成は2回目のB修繕で2レベルインバーターに更新される計画でしたが、7102Fのみが更新されたものの、あとの4編成は更新されず2009年に廃車となりました。
1999年度からは2レベルインバータ方式(素子耐圧3,300V - 1,200A)が採用され、小型軽量化されました。ここまでは主電動機出力160kW,1C2M4群方式でMT比は6M4Tでした。
2003年度からは05系13次車に準じたPGセンサセレスベクトル制御方式、純電気ブレーキに対応した2レベル方式(素子耐圧は3,300V - 1,200Aを踏襲)が採用され、1C4M2群/1群制御方式となり、7000形が電装解除され、MT比が5M5Tとなりました。この方式が導入された編成はブレーキ装置が均一ブレーキ制御からT車遅れ込め制御方式に変更となりました。7101F・7104F・7105F・7110F・7118F編成などがこの方式の更新を受けています。
なお、10両編成で新製された第3次車の7121Fから7126Fは、以前にも記述しましたが、B修繕を受けることなく、7121Fから7123Fが2010年4月にインドネシアへ譲渡、7124Fから7126Fが2008年11月から2009年5月にかけ、全車廃車となっています。
1999年にB修繕された 7108F, 7117F, 7111Fの3編成は制御器更新を受けず2008年から2010年にかけ廃車となっています。
最初のB修繕を受けた年月日順になっています(一部、正確な年月日が不明な編成もあります)。
2007/3/30 所沢 1999年にB修繕を受けたものの、制御器の更新は受けず2010年に廃車となった7117F
2015/4/29 朝霞台 最初のB修繕では制御器の更新は受けず、2度目のB修繕で5M5T化され、10連で最後まで活躍した7104F
2013/1/1 大泉学園 最初のB修繕で3レベルVVVF化更新を受けた5編成のうち、他の4編成が計画変更で廃車となる中、唯一、2レベルVVVF化の再更新を受け10連のまま副都心線対応となった7102F
2012/4/7 ひばりヶ丘 製造時期から最初のB修繕後に副都心線対応となり、8連化された7028F
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