2022年夏 名古屋遠征 JR東海 NEW特急「ひだ」HC85系
HC85系はJR東海初のハイブリッド気動車でシリーズハイブリッド方式、すなわちディーゼルエンジン(直噴式直列6気筒)で発電機を駆動し、得られた電力をVVVFインバータを介してモーターから車軸を駆動をする方式で、ブレーキ作動時にはモーターが発電した電力をVVVFインバーターを介して蓄電池に充電します。電気式気動車に蓄電池を付加した形、あるいは電車にディーゼルエンジンと発電機と蓄電池を付加した形です。
主要諸元
編成 2両・4両編成
設計最高速度 120 km/h
車両定員 クモロ85形:36名 クモハ85形:56名 モハ84形0番台:50名 モハ84形100番台:68名
車体長 21,300 mm
車体幅 2,918 mm
車体高 3,750 mm(先頭車)3,640 mm(中間車)
床面高さ 1,230 mm
車体 ステンレス
機関 直噴式直列6気筒ディーゼルエンジン
機関出力 336 kW
主電動機出力 145 kW
駆動方式 WN駆動方式
制御方式 VVVFインバータ制御
客用ドア開扉時にエンジンを停止するアイドリングストップ機構が搭載され、快適性向上のため313系と同様のセミアクティブサスペンションが使用されました。試作車ではありませんでしたが量産車からは揺れが加わる地点を位置情報から感知し、セミアクティブサスペンションの作動域を調整する機構も加わりました。走行機器に関しては東芝インフラシステムズ、ブレーキ装置、空調装置は三菱電機が担当しました。
2022年8月時点でのHC85系の編成構成
形式名は電車と同じ クモハ85形 普通車先頭車 0,100, 200, 300番台
クモロ85形 グリーン車先頭車
モハ84形 普通車中間車 0, 100番台
2022/8/2 名古屋車両区(近鉄名古屋線米野駅から) HC85系 D102編成 奥がクモハ85-202、手前がクモハ85-102 D6編成 クモロ85-6
D5編成 ひだ15号
2022/8/3 栄生 編成不明 ひだ15号
2022年7月1日より、特急「ひだ」2往復で運行を開始し、8月1日からは3往復に拡大されました。当面はJR東海内の名古屋~岐阜~高山間での運行となっていますが、12月1日からはJR西日本の富山まで延長の予定とか。さらに今年度中には特急「南紀」にも投入予定。
通過の際の走行音などを聞くと従来の気動車に較べずいぶん静かになったと感じました。さらに環境負荷軽減のためにバイオ燃料(ユーグレナ:ミドリムシのサステオ)の使用が計画されており、2022年1月から試験が行われているようです。
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